10月の季語 30【一覧】

秋の青空

10月に入ると、風物の秋らしさも一段と増してきます。

とても過ごしやすい月でもあり、暑さもおさまった澄んだ空気の中で目にするものは、この時期ならではの輝きにあふれているようにも見えます。

このページでは、そのような季節感に満ちた「10月の季語」といえるものを集めました。10月ならではのものばかりですので、是非チェックしてみて下さい。

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10月の季語 30

私たちが使っている現代の暦(新暦)の 10月にみられる風物で俳句の季語となっているものを集め、句の文字の五十音順に並べました。

また、それぞれの季語が詠まれた句を【例句】として挙げました。

なお、俳句の季語の季節感は旧暦によるもので、ここに集めた季語は「」のものです。

 

秋風

【例句】秋風や うれしきことに 涙ぐみ

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

 

 

秋の雨

【例句】ふところに 文あたゝかし 秋の雨

【作者】長谷川かな女

 

 

秋の雲

【例句】秋の雲 うすれて天の 瑠璃となる

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

【補足】「瑠璃」の読みは「るり」で、やや紫みを帯びた青い色です。

 

 

秋の暮

【例句】去年より 又さびしひぞ 秋の暮

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

 

 

秋の空

【例句】白雲の ち切れしところ 秋の空

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

秋空に浮かぶ雲

 

 

秋の山

【例句】雲こめし 中や雨ふる 秋の山

【作者】河東碧梧桐(かわひがし へきごとう)

【関連ページ】 ⇒ 山の俳句 50選

 

 

秋晴 / あきばれ

【例句】秋晴の わづかにゆるゝ 梢かな

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

 

 

秋日和 / あきびより

【例句】昼の夢 をはりてもなほ 秋日和

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

【補足】「をはり」は「終わり」です。秋日和とは、秋らしい良い天気のことを表現する言葉です。

 

 

秋祭 / あきまつり

【例句】まひるまの 静かな家並 秋祭

【作者】星野立子

【補足】秋祭とは一般に、秋に行なわれる祭りのことをいいますが、新嘗祭(にいなめさい)を「秋祭り」と呼ぶこともあります。

【関連ページ】

⇒ 勤労感謝の日の由来は「新嘗祭」

 

 

あけび

【例句】ほのぼのと 紫したる 通草かな

【作者】原 石鼎

【補足】「あけび(=アケビ科の落葉低木)」は「通草」「木通」とも漢字表記され、それぞれ「つうそう」「もくつう」と読まれることもあります。

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無花果 / いちじく

【例句】無花果を 提げて三十 年の友

【作者】日野草城

【補足】「花が咲かずに実がなる(ように見える)」ことから「無花果(漢語)」の名が付けられました。また、「映日果」 と表記されることもあります。

 

 

【例句】稲みのり 雲遠ざかる 渓の音

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】「渓」の読みは「たに、けい」です。

 

 

案山子 / かかし

【例句】夕空の なごみわたれる 案山子かな

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

【補足】「かかし」の語源は、動物や魚の焼いたものを使って田の雀を追い払う「嗅がし(かがし)」と考えられています。

 

 

【例句】西日して 日毎に赤らむ 柿の数

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

【補足】「日毎」の読みは「ひごと」で、「日々、一日一日」の意です。

 

 

雁 / かり、がん

【例句】鴈鳴や 旅寝の空の 目にうかぶ

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】「鴈」は「雁」の異体字です。また、雁は別名の「かりがね」で俳句に詠まれることも多くみられます。

夕暮れに飛ぶ雁の群れ

 

 

【例句】菊さして つくづく見れば 菊さびし

【作者】篠田悌二郎(しのだ ていじろう)

【関連ページ】 ⇒ 菊の俳句 25選

 

 

菊日和 / きくびより

【例句】その母の 裲襠似合ふ 菊日和

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

【補足】菊日和とは、菊の花が咲く頃の良い天気のことをいいます。また、「裲襠」の読みは「うちかけ、りょうとう」で、「打掛」と表記されることもあります。

 

 

砧 / きぬた

【例句】迷ひ子を 呼ばうちやむ きぬた哉

【作者】与謝蕪村

【補足】砧とは、木のつちで布地を打ってツヤを出すために使う、石や木の台のことをいいます。

 

 

銀杏 / ぎんなん

【例句】銀杏が 落ちたる後の 風の音

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

【補足】銀杏(いちょう=公孫樹)はイチョウ科の樹木で、実は銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)と呼ばれます。

 

 

栗 

【例句】浅水に さらさら流れ 栗一つ

【作者】西山泊雲(にしやま はくうん)

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石榴 / ざくろ

【例句】かたくなに 開かぬ小さき 柘榴かな

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】「石榴」は「柘榴」「若榴」と表記されることもあります。

 

 

朱欒 / ざぼん

【例句】ふるさとも 南の方の 朱欒かな

【作者】中村汀女

【補足】朱欒(=謝文)は柑橘類の一種で、「じゃぼん」と呼ばれることもあります。

 

 

十月

【例句】十月の 落葉は青く あたらしく

【作者】 阿部みどり女

 

 

野菊

【例句】わが傘の 影の中こき 野菊かな

【作者】杉田久女

 

 

後の月 / のちのつき

【例句】門くゞる 家の上なり 後の月

【作者】長谷川かな女

【補足】後の月とは、「十三夜(じゅうさんや)」の月のことをいい、現代の暦(新暦)では11月のこともあります。

 名 称 旧 暦
十五夜 8月15日
十三夜 9月13日

【関連ページ】 ⇒ 月見の俳句 20選

後の月

 

 

葡萄 / ぶどう

【例句】雫かと 鳥はあやぶむ 葡萄かな

【作者】加賀千代女(かがのちよじょ)

 

 

松茸 / まつたけ

【例句】松茸や ひとつ見付し 闇の星 

【作者】山口素堂(やまぐち そどう)

 

 

紅葉 / もみじ、こうよう

【例句】幻影は 弓矢を負へり 夕紅葉

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

【関連ページ】 ⇒ 紅葉の俳句 30選

 

 

夜寒 / よざむ

【例句】欠け欠けて 月もなくなる 夜寒哉

【作者】与謝蕪村

 

 

渡り鳥

【例句】渡鳥 かすかに見えて 過ぎてゆく

【作者】星野立子

渡り鳥と夕日

 

 


関連ページ


 

⇒ 10月の俳句 20選

⇒ 秋の俳句 25選

⇒ 有名な俳句 30選

⇒ 花の季語 130

 

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