百人一首で有名なのは? ベスト15首と歌人15人を厳選!

牛車のミニチュア

百人一首には、飛鳥時代から鎌倉時代までの歌人 100人の和歌がそれぞれ一首ずつ収められています。

そのいずれもが優れた歌であり、現代の私たちも「かるた」などで親しんできました。

今回は、百人一首の中でも有名とされているものを 15首集めました。また、よく名前が知られている歌人も 15人選びました。

いずれも「有名どころ」ばかりですので、是非ともチェックしてみて下さい。

スポンサーリンク

目次

百人一首の有名な和歌 15首

百人一首の和歌の中から、特に有名なものを選んで現代語訳を付けました。

この現代語訳は私訳であり、一般的な解釈と異なる部分もあることをお断りしておきます。何卒ご了承ください。

なお、それぞれの和歌の後に付した ( ) 内の数字は百人一首の歌番号です。

 

秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ (1)

【現代語訳】

秋の田の仮の小屋は、屋根の苫(とま=草を編んでつくった「むしろ」)は目が粗いので私の(着物の)袖は露に濡れ続けている

【作者】天智天皇(てんちてんのう)=中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)

 

 

春過ぎて 夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山 (2)

【現代語訳】

春が過ぎて夏が来たらしい、真白な衣を干すという天の香具山に

【作者】持統天皇(じとうてんのう)

 

 

あしびきの 山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む (3)

【現代語訳】

山鳥の尾が垂れ下がったような、長々しい夜を一人で寝るのだろう

【作者】柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

 

 

田子の浦に うち出でて見れば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ (4)

【現代語訳】

田子の浦に出てみれば、富士の高い嶺に真白な雪が降り積もっている

【作者】山部赤人(やまべのあかひと)

【補足】

「富士の高嶺」とは富士山のことを示します。

 

 

奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき (5)

【現代語訳】

奥山で紅葉を踏み分けて鳴く鹿の声を聴くときこそ、秋は悲しい(と感じるものだ)

【作者】猿丸大夫(さるまるだゆう)

鮮やかな紅葉

 

 

かささぎの 渡せる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞ更けにける (6)

【現代語訳】

かささぎ(鵲=鳥の名前)が(天の川に)渡すという橋に置かれた霜のような白さを見れば、夜も(すっかり)更けてしまったなあ

【作者】中納言家持=大伴家持(おおとものやかもち)

 

 

天の原 ふりさけみれば春日なる 三笠の山に出し月かも (7)

【現代語訳】

天を仰いで見れば、(あれは)春日にある三笠の山に出ている月と同じものなのだろうか

【作者】阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)

 

 

花の色は うつりにけりないたづらに わが身よにふるながめせしまに (9)

【現代語訳】

花の色はむなしくも色あせて変わってしまいました。物思いにふけり長雨を眺めているうちに…

【作者】小野小町(おののこまち)

 

 

天つ風 雲の通ひ路吹き閉ぢよ をとめの姿しばしとどめむ (12)

【現代語訳】

天の風よ、雲の通り道を閉ざしてくれ。天女の姿をもう少しとどめておきたいから

【作者】僧正遍昭(そうじょうへんじょう)

 

 

君がため 春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ (15)

【現代語訳】

あなたのためにと春の野に出て若菜を摘んでいる私の(着物の)袖に雪が降っている

【作者】光孝天皇(こうこうてんのう)

スポンサーリンク

 

 

ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは (17)

【現代語訳】

神話の時代(の話)にも聞いたことがない(ほどだ)。
竜田川の水面が(川面に散った紅葉で)唐紅(=韓紅:濃い紅、深紅の色)の括り染め(くくりぞめ=布の一部を糸でくくり、その部分を白く残す染め方)のように見えるのは

⇒ ちはやぶるの意味の意味は?

【作者】在原業平(ありわらのなりひら)朝臣(あそん)

 

 

このたびは 幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに (24)

【現代語訳】

この旅は御幣(ごへい)の用意もしないで手向山(たむけやま)に来ましたが、錦のような紅葉を、どうか神様の御心のままになさってください

【作者】菅家=菅原道真(すがわらのみちざね)

【補足】「幣」は「ぬさ」と読みます。

 

 

大江山 いく野の道のとほければ まだふみもみず天の橋立 (60)

【現代語訳】

大江山を越えて幾つもの野の道が遠いので、まだ天の橋立を踏んでいません

【作者】小式部内侍(こしきぶのないし)

 

 

いにしへの 奈良の都の八重桜 けふ九重に匂ひぬるかな (61)

【現代語訳】

古(いにしえ)の奈良の都の八重桜が、今日は宮中で匂っています

【作者】伊勢大輔(いせのたいふ)

 

 

ほととぎす 鳴きつる方をながむれば ただありあけの月ぞ残れる (81)

【現代語訳】

時鳥(ほととぎす)が鳴いた方を眺めれば、ただ有明の月だけが(空に)残っている

【作者】後徳大寺左大臣=徳大寺実定(とくだいじ さねさだ)

夜明けの空と月

 

 

百人一首の有名な歌人 15人

百人一首にわかが採録された歌人のうち、特に名前が知られている人物を選びました。

 

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

飛鳥時代の歌人で、三十六歌仙(さんじゅうろっかせん)の一人です。

次の山部赤人とともに歌聖(かせい)と呼ばれます。

⇒ 三十六歌仙とは?

短歌(長歌に対する歌の意)においては 140以上の枕詞(まくらことば)を使用しています。

 

 

山部赤人(やまべのあかひと)

赤人は奈良時代の歌人で、三十六歌仙の一人です。柿本人麻呂とともに歌聖(かせい)と呼ばれます。

『古今和歌集(こきんわかしゅう)』の仮名序(かなじょ:序文)において、紀貫之は「人麿(=柿本人麻呂)は、赤人が上に立たむことかたく、赤人は人麿が下に立たむことかたくなむありける」との評価をしています。

 

 

猿丸大夫(さるまるだゆう)

三十六歌仙の一人です。

生年・没年が不明で、実在を疑う説、柿本人麻呂と同一人物とする説などもあります。

 

 

大伴家持(おおとものやかもち)

奈良時代の歌人で、三十六歌仙の一人です。

『万葉集(まんようしゅう)』には家持の歌が全体の約 1割をしめているので、『万葉集』の編纂に関わっていたと考えられています。

 

 

小野小町(おののこまち)

小町は平安時代前期の女流歌人で、六歌仙三十六歌仙の一人です。

絶世の美女であったと伝えられていますが、生没年や生誕地などは不明なため架空説もあります。

⇒ 小野小町の和歌 17首

スポンサーリンク

 

 

在原業平(ありわらのなりひら)

平安時代の歌人で、六歌仙三十六歌仙の一人です。

『古今和歌集』に収められた次の歌も有名です。

世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし

 

 

菅原道真(すがわらのみちざね)

道真は平安時代の貴族で、右大臣(うだいじん)にまで昇りました。

しかし、晩年に九州の大宰府(だざいふ)に左遷され、その地で亡くなりました。

百人一首では「菅家」とされていますが、これは道真の通称です。

京の都を離れる際に詠んだ次の歌が有名です。

東風吹かば 匂ひをこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ

⇒ 菅原道真の和歌 30首

 

 

壬生忠岑(みぶのただみね)

平安時代の歌人で、三十六歌仙の一人です。子・忠見(ただみ)もまた三十六歌仙に数えられています。

『古今和歌集』の撰者の一人です。(他は紀友則、紀貫之、凡河内躬恒)

 

 

紀貫之(きのつらゆき)

貫之は平安時代の歌人で、三十六歌仙の一人です。

後の文学に多大な影響を与えた散文作品である『土佐日記(とさにっき)』を著したことでも有名です。

 

 

和泉式部(いずみしきぶ)

平安時代の女流歌人で、中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人です。

『和泉式部日記』が有名ですが、この作品の作者は別人であるとする説も存在します。

鈴まり

 

 

紫式部(むらさきしきぶ)

紫式部も平安時代の女流作家・歌人で、中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人です。

54帖からなる『源氏物語(げんじものがたり)』の作者とされています。

⇒ 源氏物語の作者は?

⇒ 源氏物語の和歌 20首

 

 

清少納言(せいしょうなごん)

平安時代の女流作家・歌人で、中古三十六歌仙・女房三十六歌仙の一人です。

随筆作品『枕草子(まくらのそうし)』によって、後世に名を残しました。

⇒ 枕草子の作者は?

 

 

西行(さいぎょう)

平安時代から鎌倉時代にかけての歌人で、23歳で出家しました。

江戸時代に上田秋成(うえだ あきなり)によって著された『雨月物語(うげつものがたり)』の「白峯」にも登場しています。

⇒ 雨月物語のあらすじ

 

 

源実朝(みなもとのさねとも)

鎌倉幕府の第 3代将軍で、百人一首では「鎌倉右大臣」とされています。

⇒ 源実朝の和歌 20首

 

 

藤原定家(ふじわらのさだいえ / ていか)

鎌倉時代の歌人で、小倉百人一首の撰者です。

百人一首では「権中納言定家」とされています。

 


 関 連 ペ ー ジ 


⇒ 百人一首の「春の歌」

⇒ 百人一首の「夏の歌」

⇒ 百人一首の「秋の歌」

⇒ 百人一首の「冬の歌」

⇒ 源氏物語の和歌 20選

⇒ 有名な和歌 20首

スポンサーリンク


サブコンテンツ

このページの先頭へ