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11月の季語 30の【一覧】と例句

上を見上げている七五三の女の子

11月になると秋も一段と深まり、少しずつ冬の気配も感じられてきます。

日が暮れ始めたかと思っていると、あっという間に暗くなってしまうような秋の夕方には、何とも言いようのない寂しさを感じずにはいられません。そして、季節は少しずつ寒さの厳しい冬へと移り変わっていきます。

このページには、そのような季節感に満ちた「11月の季語」といえるものを集めました。11月ならではのものばかりですので、是非チェックしてみて下さい。

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11月の季語と例句

私たちが使っている現代の暦(新暦)の 11月にみられる風物で俳句の季語となっているものを集め、言葉の文字の五十音順に並べました。

また、それぞれの季語が詠まれた俳句を【例句】として挙げました。

なお、俳句の季語の季節感は旧暦によるものであり、ここに集めた季語は「紅葉(秋の季語)」を除き「」のものです。

 

お火焚 / おひたき

【例句】お火焚に 逆立つ狐 灯りけり

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】お火焚きは神事(しんじ=まつりごと)で、京都を中心に行なわれてきました。「御火焚」「御火焼」という漢字で表記されることもあります。

 

落葉

【例句】落葉降る 大木に身を よせにけり

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

【関連】 落ち葉の俳句

 

返り花

【例句】返り花 満ちてあはれや 山ざくら

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

【補足】「帰り花」と書き表されることもあります。11月頃の暖かくて穏やかな日に、本来の季節とは異なって花が咲くことを意味します。「忘れ花」「二度咲」「狂い咲」なども同じ意味の言葉です。

 

柿落葉

【例句】庭木戸を 出て柿落葉 踏みてゆく

【作者】星野立子

【補足】柿に関する季語は数が多く、よく用いられるものは次のようなものです。

(季節) 季語
柿若葉 柿の花 青柿
柿 柿紅葉
柿落葉

 

風除 / かざよけ

【例句】風除や くぐりにさがる おもり石

【作者】村上鬼城(むらかみ きじょう)

【補足】風除とは、北風を防ぐための垣根(かきね)や塀などのことをいいます。

垣根の白い山茶花の花

 

口切 / くちきり

【例句】口切や 南天の実の 赤き頃

【作者】夏目漱石(なつめ そうせき)

【補足】口切とは茶道の行事で、初夏に摘んだ新茶を入れて保管していた茶壺の封を切ることです。

 

熊手 / くまで

【例句】派手やかに 〆て熊手の 売れにけり

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】熊手は酉の市(とりのいち)で売られる縁起物です。「〆て」の読み方は「しめて」です。

 

凩 / こがらし

【例句】凩や 海に夕日を 吹き落す

【作者】夏目漱石

【補足】「凩」は「木枯らし」と表記されることもあります。

【関連】 木枯し(凩)の俳句

 

小春 / こはる

【例句】あまた出て 小春を崩す 雲ならず

【作者】皆吉爽雨(みなよし そうう)

【補足】小春とは旧暦の10月のことで、小六月(ころくがつ)ともいいます。小春日和(こはるびより)とは、暖かくて穏やかな天候のことをいいますが、春先ではなく、晩秋から初冬にかけての時期に使う言葉です。

 

山茶花 / さざんか

【例句】山茶花や 古き障子の 中硝子

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

【補足】「障子」「中硝子」の読み方は、それぞれ「しょうじ」「なかガラス」です。

【関連】 山茶花の俳句

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七五三

【例句】行きずりの よそのよき子の 七五三

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

【関連】 七五三の俳句

 

十一月

【例句】今日よりは 十一月の 旅日記

【作者】星野立子

 

十夜 / じゅうや

【例句】とぎすます 月に雲ひく 十夜かな

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

【補足】十夜とは、浄土宗の寺院で行われる「十日十夜法要」のことです。かつては旧暦の 10月5日の夜~15日の朝までの 10日間にわたって行われていました。

 

小雪 / しょうせつ

【例句】小雪の 朱を極めたる 実南天

【作者】富安風生

【補足】小雪二十四節気の一つです。

【関連】 小雪とは? 

 

酉の市 / とりのいち

【例句】酉の市 はやくも霜の 下りにけり

【作者】久保田万太郎

【補足】酉の市は 11月の酉の日に行なわれるお祭りで、「お酉さま」「大酉祭(おおとりまつり)」「酉の祭(まち)」などの呼び名もあります。

酉の市

 

新嘗祭 / にいなめさい、しんじょうさい

【例句】籾すりの 新嘗祭を 知らぬかな

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】新嘗祭は宮中で行われる祭祀(さいし)です

 

二の酉

【例句】二の酉も とんと忘れて 夜に入りし

【作者】星野立子

【補足】二の酉とは、11月の2回目の酉の日のことです。年によっては「三の酉」まであり、「三の酉まである年は火事が多い」ということが言われます。

 

初氷

【例句】初氷 はりぬと雀 默しゐる

【作者】水原秋桜子

 

初時雨 / はつしぐれ

【例句】初時雨 人なつかしく 待ちにけり

【作者】星野立子

【補足】時雨とは、秋から冬にかけての時期の、一時的に降ったり止んだりする雨のことをいいます。

 

初霜

【例句】初霜や わづらふ鶴を 遠く見る

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

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初冬 / はつふゆ

【例句】初冬や 手ざはり寒き 皮表紙

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

【関連】 初冬の俳句

 

初雪

【例句】初雪の たちまち松に つもりけり

【作者】日野草城

【関連】 初雪の俳句

 

枇杷の花 / びわのはな

【例句】実を底に 持ちてたのもし 枇杷の花

【作者】上島鬼貫(うえじま おにつら)

 

冬構え / ふゆがまえ

【例句】門閉じぬ 客なき寺の 冬構

【作者】夏目漱石

【補足】冬構えとは、冬に向けて準備をすることをいいます。

 

冬めく

【例句】争ひて 路ゆく人の 冬めきし

【作者】長谷川かな女

冬の青空と柿の木

 

紅葉 / もみじ、こうよう

【季語の季節】秋

【例句】ちる紅葉 ちらぬ紅葉は まだ青し

【作者】正岡子規

【補足】「紅葉」は秋の季語で、次の項目の「紅葉散る」は冬の季語です。

【関連】 紅葉の俳句  紅葉の短歌・和歌

 

紅葉散る

【例句】山深し 樫の葉落ちる 紅葉散る

【作者】正岡子規

 

八手 / やつで

【例句】さかんなる 八ツ手の花の うすみどり

【作者】星野立子

 

立冬 / りっとう

【例句】立冬や 手紙を書けば 手紙来る

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

【補足】俳句では「冬立つ」「冬に入る」「冬来る」などとも詠まれます。また、立冬二十四節気の一つです。

【関連】 立冬とは?  立冬の俳句

 

炉開き / ろびらき

【例句】炉開や あつらへ通り 夜の雨

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】炉開きとは、冬になって初めて炉を使うことをいいます。かつては、旧暦 10月の1日か「亥の日」を選んで囲炉裏や炬燵に火を入れました。

火の入った囲炉裏

 


 関 連 ペ ー ジ 


⇒ 11月の俳句 20選

⇒ 秋の俳句 30選

⇒ 冬の俳句 30選

⇒ 有名な俳句 30選

⇒ 花の季語 130

⇒ 11月といえば… 

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