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福寿草の俳句 30選 -元日草、朔日草-

雪の中で咲いた福寿草の花

福寿草は縁起の良い花、おめでたい花として、古くから人々に愛されてきました。

寒い冬の日に、その鮮やかな黄色い花を見ると、確かに幸せな気持ちにしてくれるように感じられます。

このページでは、福寿草が詠み込まれた俳句の中から 30句を選んでご紹介しています。福寿草のある光景が目に浮かぶようなこれらの句を、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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福寿草の俳句 30

「福寿草」「元日草」が詠まれた俳句を集めて、それぞれ俳句の文字の五十音順に並べてあります。

なお、これらは俳句において、冬(新年)の季語となります。

 

朝日さす 弓師が店や 福寿草

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

【補足】弓師(ゆみし)とは、弓を作る職人のことです。

 

動かねば 他に音はなし 福寿草

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

 

うち初めし 鼓に蕾む 福寿草

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

【補足】「鼓」「蕾む」の読み方は、それぞれ「つづみ」「つぼむ」です。

 

掛物に 十二ケ月や 福寿草

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

 

片づけて 福寿草のみ 置かれあり

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

鮮やかな黄色の福寿草の花

 

金の辨 こぞりて開く 福壽草

【作者】阿部みどり女

【補足】「辨」は「弁」の旧字体です。「こぞりて」は「のこらず、みんな」という意味です。

 

光琳の 屏風に咲くや 福寿草

【作者】夏目漱石(なつめ そうせき)

【補足】尾形 光琳(おがた こうりん)は江戸時代の画家です。「屏風」の読み方は「びょうぶ」です。

 

小書院の この夕ぐれや 福寿草

【作者】炭 太祗(たん たいぎ)

【補足】小書院(こしょいん)とは、小さな書院(=書斎などとして使われる部屋)のことをいいます。

 

島田髷 結ひ馴らすなり 福寿草

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

【補足】島田髷(しまだまげ)は日本髪の一種です。

 

頼もしき 二十七顆の 福寿草

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

【補足】顆(か)は、粒(つぶ)などを数えるときに使う助数詞です。

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暖炉たく 部屋暖かに 福寿草

【作者】正岡子規(まさおか しき)

 

帳箱の 上に咲きけり 福寿草

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】帳箱(ちょうばこ)とは、帳簿や書類などを入れる箱のことです。

 

塵の世の 塵のうるさき 福寿草

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

【補足】「塵」の読み方は「ちり」です。

 

妻の座の 日向ありけり 福寿草

【作者】石田波郷(いしだ はきょう)

【補足】「日向」の読み方は「ひなた」です。

 

花ぞ時 元日草や ひらくらん

【作者】井原西鶴(いはら さいかく)

【補足】福寿草には元日草(がんじつそう)、朔日草(ついたちそう)などの別名があります。

花が開きかけた福寿草

 

花よりも 名に近づくや 福寿草

【作者】加賀千代女(かがのちよじょ)

 

ひともとは かたき莟や ふく寿草

【作者】黒柳召波(くろやなぎ しょうは)

【補足】「ひともと」は「一本(いっぽん)」の意味です。

 

福寿草 くさとは見えぬ 影ぼうし

【作者】 桜井梅室(さくらい ばいしつ)

【補足】影法師(かげぼうし)は本来、「物に映っている人の影」のことをいいます。

 

福寿草 さいて筆硯 多祥かな

【作者】村上鬼城(むらかみ きじょう)

【補足】「筆硯」の読み方は「ひっけん」です。

 

福寿草 咲くや後に 土佐が鶴

【作者】吉分大魯(よしわけ たいろ)

雪の中から顔をのぞかせる福寿草の蕾

 

福寿草 咲くを待ちつつ 忘れたる

【作者】佐藤紅緑(さとう こうろく)

 

福寿草 延びて莟の 日数かな

【作者】会津八一(あいづ やいち)

【補足】「日数」の読み方は「ひかず」です。

 

福寿草 悲喜の話の 中に咲く

【作者】阿部みどり女

 

福寿草 ひらきてまろし 古典よむ

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】「まろし」は「まるい(丸い、円い)」の意味です。

 

福寿草 日を一ぱいに 含みたる

【作者】高浜年尾(たかはま としお)

日の光を受ける福寿草の花

 

福寿草 襖いろはに ほへとちり

【作者】阿波野青畝

【補足】「襖」の読み方は「ふすま」です。

 

福寿草 満開雪塊 しりぞくに

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

 

筆の穂の 長いのが好き 福寿草

【作者】後藤夜半

 

愛弟子もまた病者なり福寿草

【作者】阿部みどり女

【補足】「愛弟子」の読み方は「まなでし」です。

 

水入の 水をやりけり 福寿草

【作者】正岡子規

【補足】水入(みずいれ)は、硯(すずり)に注ぐ水を入れておく容器のことで、「水さし、水滴(すいてき)」とも呼ばれます。

福寿草の蕾と開いた花

 


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