ひまわり(向日葵)の俳句 25選+10 -日輪草-

向日葵の花と青空

ひまわり(向日葵)の花が夏の盛りの強い日射しの中でしっかりと咲いているのを見ると、力強さといったものを感じずにはいられません。

まさに夏を代表する花であり、太陽とひまわりの組み合わせは切っても切れない関係といえるかもしれません。

しかし、ひまわりが詠まれた俳句をみると、星、月、夕焼けといったものと合わせて詠まれたものが意外と多いことに気がつきます。

このページには、ひまわりについて詠まれた句を集めてみました。ひまわりの花のある夏の日の光景が目に浮かぶようなものばかりなので、是非ともこれらを鑑賞してみて下さい。

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ひまわりの俳句について

野に咲く向日葵の花

夏の季語である「ひまわり(向日葵)」が詠み込まれた句を集めて、先頭の文字の五十音順に並べました。

なお「向日葵」は、「こうじつき」「ひゅうがあおい」と読まれることもあります。

また、「日輪草(にちりんそう)」はひまわりの別名の一つです。他にも「日車草(ひぐるまそう)、日車(ひぐるま)」「日回り草(ひまわりそう)」などと呼ばれることもあります。

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ひまわりの俳句 25選

 

がつくりと 祈る向日葵 星曇る

【作者】西東三鬼(さいとう さんき)

【補足】

次の句も三鬼が詠んだものです。

高原の 向日葵の影 われらの影

 

 

きのふわが 夢のかけらの 小向日葵

【作者】加藤楸邨(かとう しゅうそん)

 

 

俗名や 月の向日葵 陽の向日葵

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

【補足】

俗名(ぞくみょう)とは、生前の名前、あるいは出家前の名前のことをいいます。

生前・出家前      
俗名 戒名 (死後)
法名 (出家後)

 

 

日天や くらくらすなる 大向日葵

【作者】臼田亞浪(うすだ あろう) 

【補足】

日天(にちてん、にってん)とは、太陽のことを意味します。

 

 

日まはりの 花心がちに 大いなり

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】

子規の句をもう一つ紹介します。

日まはりを 植ゑ塞げたる 裏家哉

大きな向日葵の花

 

 

向日葵が すきで狂ひて 死にし画家

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】

オランダの画家であるフィンセント・ファン・ゴッホ(1853年~1890年)は「ひまわり」と称される数点の絵画を残していて、この花に対して強い愛着を持っていたといわれています。

 

 

向日葵に 雨雲それて しまひけり

【作者】阿部みどり女

【補足】

次の句も、みどり女が詠んだものです。

もくもくと 湧く雲厚し 日輪草

 

 

向日葵に 声を放ちて 泣きにけり

【作者】阿部みどり女

【補足】

さらに、みどり女の句をもう一つ。

日車に 下駄へらし来る 猿廻し

 

 

向日葵に 天よりあつき 光来る

【作者】橋本多佳子(はしもと たかこ)

【補足】

次の句も多佳子のものです。

倒るるも 傾くも向日葵 ばかりの群

 

 

向日葵に 天よりも地の 夕焼くる

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

【補足】

誓子の向日葵を詠んだ句をもう一つ。

雲焼けて 向日葵のみを 昏くせる

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向日葵に 昼餉の煙 ながれけり

【作者】西島麦南(にしじま ばくなん)

【補足】

昼餉(ひるげ)とは「昼食。ひるめし」のことで、朝食と夕食はそれぞれ「朝餉(あさげ)」「夕餉(ゆうげ)」です。

 

 

向日葵の 金の雨だれ 終りしよ

【作者】秋元不死男(あきもと ふじお)

 

 

向日葵の 大輪切つて きのふなし

【作者】三橋鷹女

【補足】

大輪(たいりん、だいりん)は、花の輪郭が普通のものより大きいことを表現する言葉です。

 

 

向日葵の 月に遊ぶや 漁師達

【作者】前田普羅(まえだ ふら)

 

 

向日葵の 一茎がくと 陽に離る

【作者】三橋鷹女

【補足】

次の句も鷹女のものです。

向日葵を 斬つて捨つるに 刃物磨ぐ

向日葵の花のアップ

 

 

向日葵の ひらきしままの 雨期にあり

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

【補足】

汀女の句をもう一つ挙げておきます。

たまたまの 日も向日葵の 失へる

 

 

向日葵の 瓣の乱れや 蕊にまで

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

【補足】

「瓣」「蕊」の読みは、それぞれ「べん、はなびら」「ずい、しべ(=雄しべと雌しべのこと)」です。

 

 

向日葵の まなこ瞠れる 園生かな

【作者】山口誓子

【補足】

「瞠れる」の読みは「みはれる(=見張れる)」です。

園生(そのう)とは、植物を栽培するための地面で囲いがあるものをいいます。

 

 

向日葵の 眼は洞然と 西方に

【作者】川端茅舎(かわばた ぼうしゃ)

【補足】

洞然(とうぜん)とは、うつろな様子を表現する言葉です。

 

 

向日葵の ゆさりともせぬ 重たさよ

【作者】北原白秋(きたはら はくしゅう)

【補足】

次の句も白秋のものです。

向日葵や 脂ぎりたる 鼻のさき

力強く咲いている向日葵

 

 

向日葵も なべて影もつ 月夜かな

【作者】渡辺水巴(わたなべ すいは)

【補足】

「なべて」は「おしなべて(=すべて、総じて)、概して、一般に」の意味を持ちます。

 

 

向日葵や 一本の径 陰山へ

【作者】加藤楸邨

 

 

向日葵や 海に疲れて ねむる子ら

【作者】大野林火(おおの りんか)

【補足】

林火は次の句でも向日葵を詠んでいます。

向日葵咲け われまなむすめ ひとり持つ

 

 

向日葵や 炎夏死おもふ いさぎよし

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】

炎夏(えんか)とは、「真夏、暑い夏」のことです。

 

 

星出でて より向日葵は 天の皿

【作者】三橋鷹女

向日葵と夕方の空

 


関連ページ


花の季語や、それらが詠み込まれた俳句は次のページにもまとめてあります。もしよろしければご覧になってみてください。

⇒ 花の季語 130とその俳句

 

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