豆まきの俳句 25選  -福豆-

升に入った福豆

最近では、節分から思い浮かぶものとして恵方巻が挙げられることも多いかもしれませんが、やはり豆まきを欠かすことはできません。

私も子供のころから、行事が少ない真冬の時期には、節分の豆まきはとても楽しみなイベントでした。

このページには、豆まきに関する季語が詠み込まれた俳句の中から 25句を選びました。節分の豆まきならではの雰囲気に満ちたものばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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豆まきの俳句 25

福豆と鬼のお面

「豆まき、豆撒き」「豆打つ」「年の豆」「鬼は外」「福は内」などが詠まれた句を集め、俳句の文字の五十音順に並べました。

なお、これらは俳句において冬の季語として扱われます。

 

あたたかく 炒られて嬉し 年の豆

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】「炒られて」の読み方は「いられて(=火で熱せられて)」です。

 

今こゝに 団十郎や 鬼は外

【作者】宝井其角(たからい きかく:1661~1707年)

【補足】其角は、初代の市川団十郎(いちかわ だんじゅうろう:1660~1704年)とほぼ同時代を生きた俳人です。

 

うき人の 閨に豆打つ 二つかみ

【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)

【補足】うき人(うきひと:憂き人)とは、自分につらい思いをさせるような人のことをいいます。

 

思ひ出して 豆撒きにけり 一軒家

【作者】村上鬼城(むらかみ きじょう)

 

かくれ家や 歯のない口で 福は内

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】この句では「福は内」が季語です。

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唐紙に 障子に音や 年の豆

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

【補足】「唐紙」「障子」の読み方は、それぞれ「からかみ」「しょうじ」です。

 

棕櫚の葉の 夕ベはしづか 豆を撒く

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】「棕櫚」の読み方は「しゅろ」です。

 

墨染の 袖より鬼の 豆が飛ぶ

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】墨染(すみぞめ)とは、墨で染めたような黒い色、黒い僧衣のことをいいます。

 

小さなる 凛々しき桝の 年の豆

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

【補足】「凛々しき」「桝」の読み方は、それぞれ「りりしき」「ます」です。

 

年の豆 五粒ばかりを 摘みけり

【作者】鈴木真砂女(すずき まさごじょ)

【補足】「摘みけり」の読み方は「つまみけり」です。

おかめと鬼の絵が描かれた福豆の袋

 

年の豆 奪衣婆わらひ ゐる堂に

【作者】阿波野青畝

【補足】奪衣婆(だつえば)とは、三途川(さんずのかわ)で亡者の衣服をはぎ取る鬼のことです。信仰の対象にもなっていて、奪衣婆を祀った寺院もあります。

 

年の豆 病母の掌より こぼれ易し

【作者】大野林火(おおの りんか)

【補足】掌(しょう)は「手のひら」のことです。

 

二三日 掃けば出てくる 年の豆

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

【補足】この句の季語は「年の豆」です。

 

病室に 豆撒きて妻 帰りけり

【作者】石田波郷(いしだ はきょう)

 

福豆の はねかへりたる 宵の幹

【作者】阿部みどり女

【補足】(よい)とは、日が暮れてからしばらくの間のことをいいます。

柊の葉

 

ほうろくや 黒塚に見し 鬼の豆

【作者】井原西鶴(いはら さいかく)

【補足】ほうろくとは、素焼きの土鍋(どなべ)のことです。

 

ほどあひや 米寿の年の 豆の数

【作者】阿波野青畝

【補足】ほどあい(程合い)とは、ちょうどいい程度のことを意味します。米寿(べいじゅ)は八十八歳のことです。(「米」の字を分解すると「八」「十」「八」になることから)

 

豆打てば 幻影走る 吹雪かな

【作者】渡辺水巴(わたなべ すいは)

 

豆撒きし 枕べのまま 寝ぬるべし

【作者】皆吉爽雨(みなよし そうう)

【補足】枕べ(枕辺)は、「枕もと」と同義です。

 

豆撒の 今宵うるめる 灯と思ふ

【作者】石田波郷

【補足】「うるめる(潤める)」とは、「湿っている」という意味です。

籠灯り

 

豆撒くや 小店の持てる 部屋二つ

【作者】鈴木真砂女

 

豆を撒く 吾がこゑ闇へ 伸びゆかず

【作者】石田波郷

【補足】吾が(わが)は「自分の、わたしの」という意味です。

 

病む妻の 裾に豆撒く 四粒ほど

【作者】秋元不死男(あきもと ふじお)

 

わがこゑの のこれる耳や 福は内

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】「福は内」がこの俳句の季語です。

 

わが部屋に 最も多く 豆撒かれ

【作者】阿部みどり女

おかめの人形と福豆

 


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