七夕の短歌 20選 -仰望-

七夕の光る短冊

七夕に関することは、古くから多くの和歌、短歌、俳句に詠まれてきました。この中で圧倒的に多いのは俳句で、近代短歌は意外に少ないような気がします。

そこで今回は、七夕の短歌と呼ぶのにふさわしいものを集めました。いずれも七夕の雰囲気が思い起こされるものなので、是非チェックしてみて下さい。

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目次

七夕の短歌について

七夕飾り

七夕について詠まれている短歌を 20首を選び、先頭の文字の五十音順に並べました。七夕の美しい情景を見事に表現したものばかりですので、是非チェックしてみて下さい。

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七夕の短歌 20選

 

蒼空の 真洞にかかれる天漢 あらはに落ちて海に入る見ゆ

【作者】伊藤左千夫(いとう さちお)

【補足】真洞(まほら)は「丸みを帯びた天空」と解します。天漢の読みは「あまのがわ」です。

 

 

明石潟 あみ引くうへに天の川 淡路になびき雲の穗に歿る

【作者】長塚 節(ながつか たかし)

【補足】「歿」の字は「没」と同じで、人が死ぬ・亡くなることを意味します。

本来は「なくなる」「おわる」などと読みますが、ここでは歌の文字数から「いる」と読みたいところです。

 

 

天の河 さやけく澄みぬ夜ふけて さしのぼる月のかげはみえつつ

【作者】若山牧水(わかやま ぼくすい)

【補足】「さやけく」に漢字を当てれば、「清けく」「明けく」となります。

 

 

天の川 白き夜ぞらにかひな上げ ふれて涼しくなりし手のひら

【作者】与謝野晶子(よさの あきこ)

【補足】「かひな」とは腕(うで)のことです。

 

 

天の川 そひねの床のとばりごしに 星のわかれをすかし見るかな

【作者】与謝野晶子

【補足】とばり(帳)とは部屋の仕切りなどに垂らす布のことで、「夜の帳」といった場合は「夜の闇」と同じ意味になります。

天の川

 

 

天の川 夜空のなかにまさやかに 明るむ雲の心地こそすれ

【作者】島木赤彦(しまぎ あかひこ)

【補足】「まさやかに」は「真清か」「真明か」と書き表せて、はっきりしている様子を表現する言葉です。

 

 

いささかの 丘にかくろふ天の川の うすほの明りその丘の草

【作者】島木赤彦

 

 

いとどしく 夜風にさわぐ桑畑に 天の川晴れて傾きにけり

【作者】島木赤彦

【補足】「いとどしく」とは、いよいよはなはだしく、さらに著しくという意味です。

 

 

稻の穗の しづくの田居の夜空には 筑波嶺越えて天の川ながる

【作者】長塚 節

 

 

いもうとと 七夕の笹二つ三つ ながるる川の橋を行くかな

【作者】与謝野晶子

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妹が間は 床の瑪瑙の水盤に べにばす咲きぬ七月七日

【作者】与謝野晶子

【補足】瑪瑙(めのう)は縞状の模様を持つ鉱物で、その美しさから宝石とされることもあります。

 

 

岩の秀に 立てばひさかたの天の川 南に垂れてかがやきにけり

【作者】斎藤茂吉(さいとう もきち)

【補足】「岩の秀(ほ)」とは、他より抜きんでている(目立つ)岩という意味です。

 

 

竪長の 横狹の湖ゆ見出せば おほに棚引き天の川見ゆ

【作者】長塚 節

【補足】「おほに」は「おぼろげに」の意です。

 

 

たなばたや 簾の外なる香炉の けぶりのうへの天の河かな

【作者】与謝野晶子

【補足】「簾」と「香炉」の読みは、それぞれ「すだれ」と「こうろ」です。

 

 

たなばたを やりつる後の天の川 しろうも見えて風する夜かな

【作者】与謝野晶子

【補足】「しろうも」は「白くも」と同じです。

天の川

 

 

浪華がた 浮標ごとに火をさせる 海の上なる天の川かな

【作者】与謝野晶子

【補足】「浪華」の読みは「なにわ」です。また、浮標(ふひょう)とは海に浮かべる「ブイ」のことです。

 

 

寝静まる 里のともし火皆消えて 天の川白し竹藪の上に

【作者】正岡子規(まさおか しき)

 

 

星合の 七日も近き天の川 桐の木末や浅瀬なるらん

【作者】正岡子規

【補足】星合(ほしあい)とは、七夕に織女と牽牛の星が出会うことをいいます。

木末は「こぬれ」と読み、梢(こずえ)と同義です。

 

 

山の上の み寺にあれば天の川 よひよひ清くさきらかに見ゆ

【作者】古泉千樫(こいずみ ちかし)

 

 

宵闇の 旧街道をわがくれば 天の川白し芦の湖の上に

【作者】古泉千樫

 


関連ページ


⇒ 七夕の和歌 20選

⇒ 七夕の俳句 30選

⇒ 有名な短歌 20首

 

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