伝説の意味と有名なもの 10【日本版】

秋の紅葉と天狗の像

古くから日本には、様々な「伝説」と呼ばれているものがあります。

それらには、歴史上の人物にまつわるものから生き物まで、多くのバリエーションがあります。そして、私たちが伝説に接するときには、何とも言えない不思議な感覚にとらわれることが多いのではないでしょうか。

このページでは、あらためて伝説の意味を考えるとともに、日本で有名な伝説のいくつかを見ていくことにしましょう。

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伝説の意味

まずは、伝説の意味するものを考えていきましょう。

伝説とは?

「伝説」を簡単に表現すれば

古くから人々に言い伝えられてきた話

ということができます。

この表現は、かつて柳田國男(やなぎだ くにお)が民俗学的に「伝説」を定義したものに基づいています。

その定義によれば、「昔話」でないものは伝説とされるので、すべてのものを完璧に分類するのは難しいといえるでしょう。

しかし、現代においても伝説の意味を考える上では有効な定義として存在し続けています。

なお、昔話の一般的な特長としては、伝説よりも創作性(物語性)が強いことが挙げられます。

囲炉裏と鉄瓶

 

伝説の種類

「○○伝説」といわれるものを確認しておきましょう。

 

【英雄伝説】

源義経(みなもとのよしつね:後述)、平将門(たいらのまさかど:後述)など英雄に関するもので、古代のヤマトタケル(日本武尊、倭建命)の伝説などは「神話」ということもできます。

 

【聖者伝説】

聖徳太子(しょうとくたいし:後述)、弘法大師(こうぼうだいし:後述)など聖者・聖人にまつわるもので、「奇跡」と結びつけられたものも多く見受けられます。

 

【生きる伝説】 

後々まで語り継がれるような功績を成し遂げた人物に関するもので、その人が存名中の場合に用いられる言葉です。

英語であれば「living legend」という表現になります。

 

【都市伝説】

近年になって使われるようになった言葉で、最初に述べた伝説の「古くから人々に言い伝えられてきた話」とは区別されるべきでしょう。

英語で表現すれば「urban legend」となります。

なお、語られている場所が「都市(都会)」である必要性はないと考えられます。

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日本の伝説で有名なもの

それでは具体的に、日本の伝説、言い伝えで有名なものをいくつかみていきましょう。

 

浦島太郎

浦島伝説、竜宮伝説ともいわれ、私たちがお伽話(おとぎばなし)として子供の頃から親しんできたものです。

奈良時代に成立した『日本書紀(にほんしょき)』には、浦嶋子(浦島太郎)が釣りで得た大亀(女の姿へ変化する)を妻とし、海中の蓬莱山を訪れるという話が記載されています。

 

小野小町

小町は六歌仙、三十六歌仙にも数えられる平安時代の女流歌人で、絶世の美女としての逸話が多く残されています。

生年・没年がともに不明であり、これが小町の神秘性に通じる要因にもなっています。

生まれた地域については、秋田、京都、福井、熊本など全国に多くの生誕伝説があります。また、小町の墓といわれるものも各地に多く存在しています。

 

河童

河童(かっぱ)は伝説上の生き物、動物とされていて、名称や形状に違いがあるものの、日本では全国的に伝えられてきたものです。

江戸時代には、猿、カワウソ、エイといった他の動物の体の部分を組み合わせて「ミイラ」を作ることも行われました。

遠野の「カッパ淵」

 

弘法大師

弘法大師(こうぼうだいし=空海:くうかい)は平安時代の僧侶で、真言宗(しんごんしゅう)の開祖として広く知られています。

弘法大師にまつわる伝説は数も多く、全国各地に 5000以上のものがあるとも言われています。

次に、それらのうちで馴染み深いものを挙げてみましょう。

  • いろは歌 - 弘法大師の作であるといわれます。しかし、可能性は低いとするのが一般的な見解です。
  • 灸 - 留学先の唐から持ち帰ったといわれます。
  • 弘法水 - 杖をついた場所から水が湧いたといわれるもので、全国に 1000ヶ所以上あるとされています。
  • 平仮名 - いろは歌とともに、弘法大師の作といわれます。

 

聖徳太子

10人が同時に発した言葉をすべて聞き分け、それぞれに正確な返答をしたという伝説が有名です。

このことから、聖徳太子は豊聡耳(とよさとみみ、とよとみみ)と呼ばれるようになりました。

 

菅原道真

菅原道真(すがわらのみちざね)は京の都から九州の大宰府(だざいふ)へ左遷されましたが、京の屋敷の庭にあった梅の木が、道真を追って一晩のうちに飛んできたという飛梅(とびうめ)伝説がよく知られています。

太宰天満宮の飛梅

 

平将門

平将門(たいらのまさかど)は逆賊として討ち取られ、首が京都の七条河原にさらされました。ある夜、その首は切り離された身体を求めて東方へ飛び去ったという伝説があります。

 

天狗

天狗(てんぐ)は伝説上の生き物ですが、神あるいは魔物・妖怪の類とされることもあります。

赤い顔と高い鼻、山伏(やまぶし)の衣装を特徴とし、翼があるので空を飛べるとされています。

牛若丸(後述の源義経の幼名)に鞍馬寺の裏山で剣術を教えた人物が天狗の面を付けていたという話も有名です。

 

源義経

源義経(みなもとのよしつね)に関する伝説も多く存在していて、次のようなものがよく知られています。

  • 五条大橋における弁慶との出会い
  • 北方伝説(不死伝説)
  • ジンギスカン伝説(義経=ジンギスカン)

これらについては別のページでも触れていますので、ご覧になってみて下さい。

⇒ 源義経の生涯と伝説

鞍馬寺

 

夜泣き石

夜になると石の鳴き声がするという伝説は、各地に様々なものがあります。

また、石が声を発して人に語りかけるという言い伝えも多くみられます。

 

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