小春日和(こはるびより)とは、どういう意味? いつの季語ですか?
小春日和という言葉は、間違えた使い方をしがちですね。
日本人の4割は小春日和の使い方を誤っている、という統計もあるそうですが、私もその4割に入っていました。
どうしても、「春」という文字に引っかかるからでしょか。完全に、春先に使う言葉だと思い込んでいました。
それでは一体、小春日和とはどういう意味で、いつ使えばよい言葉なのか。
それらを一つずつ確認していきましょう。
小春日和とは?
小春の意味
まずは、小春(こはる、しょうしゅん)の意味からみていきましょう。
小春とは、旧暦の10月のことで、小六月(ころくがつ)ともいいます。
現在の新暦でいえば、10月23日頃~12月22日頃が旧暦10月の範囲です。
この時期の天候や陽気が春のものと似ていますが、春とは区別する意味合いもあり、「小春」と呼ばれるようになりました。
日和の意味
日和(ひより)には、次のようにいくつかの意味があります。
- 天気 空模様
- 晴れて良い天気、晴天
- 何かをするのに、ちょうどよい天気 ( 例 : 行楽日和、洗濯日和)
- 物事の成り行き、形勢、雲行き
小春日和の意味
以上のことをもとにして、小春日和の意味をまとめましょう。
現在の新暦の 11月~12月の初旬の頃に、それまでの寒さとは打って変わって、日差しも暖かくて陽気になることがありますが、このような日を小春日和といいます。
つまり、「ふいにやってくる春のように暖かい日」といえるでしょう。
ただし、あくまでも晩秋~初冬にかけて使う言葉ということになります。
ですから、春の晴天の日や、冬から春にかけての暖かくなりかけた頃に小春日和というのは、誤った使い方になります。
この場合は、春日和(はるびより)、春の日和という言葉を使って、よく晴れた穏やかな春の天気を表現します。
これに対して、秋らしい良い天気のことは、秋日和(あきびより)といいます。
いつの季語?
俳句においては、小春日和は冬の季語です。
また、小春日和以外でも、次のように「小春」がつく言葉は、すべて冬の季語です。
- 小春日
- 小六月
- 小春空
- 小春風
- 小春凪(なぎ)
しかし、小春日和という6文字の季語を使って俳句をつくるのは、なかなか苦労します。
慣れた人であれば、たとえ7文字の季語でも自在に句がつくれてしまいますが…
英語では? - in English –
「Indian summer」といいます。
まとめ
- 小春日和とは、 11月~12月の初旬の頃に、日差しも暖かくて陽気になるような日のことをいいます。
- 春、あるいは冬から春にかけての時期に「小春日和」というのは、誤った使い方です。
- 小春日和に関連した言葉には、春日和、春の日和、秋日和などがあります。