小正月とは?食べ物・行事・成人の日との関係など【まとめ】
あなたは「今年の小正月(こしょうがつ)は何日?」と聞かれたら、迷わずに答えられますか?
私は以前、小正月と旧正月が一緒になってしまい、区別がついていませんでした。
そこで、このページでは小正月の意味と、それに関連する食べ物、行事、成人の日との関係などについて、みていくことにしましょう。
小正月とは?
小正月はいつ?
小正月(こしょうがつ)は 1月15日で、日付が年によって変わることはありません。
これは、1月1日(または 1月 1日から 1月7日)を「大正月(おおしょうがつ)」と呼ぶのに対するものです。 そして、かつては小正月までが松の内とされていました。
また、1月14日から16日まで、あるいは 1月 1日から 1月15日までを小正月ということもあります。
そして本来、小正月は旧暦の 1月15日のことなのですが、現代では新暦(現在使われている暦)の 1月15日に小正月の行事をすることが多くなりました。
旧暦と新暦の小正月
旧暦と新暦については、つぎのようないきさつがあります。
日本では、明治 5年(1872年)に改暦があり、それまでの天保暦(旧暦)から現在のグレゴリオ暦(新暦)に変わりました。
旧暦と新暦では、1月15日といっても大きな違いとなる年もあります。たとえば 2015年の場合、旧暦の 1月15日は新暦の日付にしてみると 3月5日であり、約 50日も違っていました。
新暦の小正月は毎年同じ時期となりますが、旧暦の時代には真冬のこともあれば、少しながらも春を感じるような頃に小正月を迎えることもあったわけです。
小正月の別名は?
小正月には、次のようにいろいろな呼び方があります。
- 小年(ことし)
- 二番正月
- 若年(わかどし)
- 女正月(おんなしょうがつ)
- 花正月(はなしょうがつ)
といったものです。
女正月は、正月中も忙しく働いた女性たちがやっと休めるといった意味から、このように呼ばれるています。
また、「旧正月(きゅうしょうがつ)」というものがありますが、これは小正月とは全く別のもので、旧正月とは旧暦の 1月1日(元日)のことをいいます。
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小正月の食べ物
小正月には、お米と小豆(あずき)を炊き込んだ小豆がゆを食べる習慣が古くからありました。
『枕草子(まくらのそうし)』や『土佐日記』などには、小正月に小豆がゆを食べたという記述があります。
また、現代でも小正月に小豆がゆをつくる家庭は多くみられます。
そして、平安時代の宮中では米・小豆・粟(あわ)・ごま・きび・ひえ・ムツオレグサの七種類の穀物が入った粥(かゆ)も食べていたことが伺えます。
七草粥
小正月の行事
小正月には、左義長(さぎちょう)という火祭りの行事が行なわれます。「どんど焼き、どんどん焼き、どんと焼き」といった呼び方もされ、こちらのほうが馴染みがあるかもしれません。
この左義長では、その年に飾った門松やしめ縄、書初めなどを集めて焼きます。そして、その火でお餅やお団子を焼いて食べることが広く行われています。
動画では、熊手やだるまさんも映っています。
小正月と成人の日の関係は?
古くには、小正月に元服(げんぷく、げんぶく)が行われていました。これは、男子が成人したことを示すものとして行われた儀式です。
この元服にちなんで、1月15日を「成人の日」としたといわれています。しかし、後に成人の日は「1月の第2月曜日」に変更されたので、1月15日となることはなくなりました。
ですから、この日付が変わった当初は、 1月8日頃に「今日は、成人の日です」というニュースを見ても違和感を覚える人が多かったようです。
まとめ
- 小正月は 1月15日の行事です。
- 現代では新暦で小正月の行事をすることが多くなりました
- 旧正月は旧暦のお正月(1月1日)で、小正月とは別のものです。
- 小正月には「小豆がゆ」を食べる習慣が古くからありました。
- 小正月には「左義長(さぎちょう)」という火祭りが行われます。
- かつての日本では、小正月に元服が行われていました。