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床の間の意味とは? 仏壇を置いてもいいですか?

床の間の花

床の間というのは不思議なもので、そこにある掛け軸や置物などを見ていると、時間が経つのを忘れてしまうようなところがあります。

また、目上の人を訪ねてかしこまっているときに、床の間の書画が話のきっかけになってくれたりもします。

このページでは、そもそも床の間とは何か、床の間はどんな意味を持っているのか、床の間はどのような飾り方をするのかについて考えてみることにしましょう。

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床の間とは?

床の間(とこのま)とは、日本住宅の座敷(=畳を敷いた部屋)につくられた、座敷飾りの一つをいいます。

この床の間には、掛け軸や花などを置いて飾るのが一般的です。

床の間の正式名称は「床(とこ)」ですが、ほとんどの場合「床の間」と呼ばれています。

そして、座敷に床の間があることを「床の間付き」と表現します。

下の写真をご覧になってください。

床の間

 写真の右側に立っているのが床柱(とこばしら)で、装飾的な柱・化粧柱(けしょうばしら)です。

床の間の「ゆか」に張る板が床板(とこいた)で、床板と座敷の畳とに段差がある場合には床框(とこがまち)という板材を取り付けます。

上部から下がっている小壁の下端には落し掛けを付けます。

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先に「座敷飾り」という言葉を使いましたが、これについてみていきましょう。

下は本床の間(ほんとこのま=本床:ほんとこ)の写真です。

座敷飾り

床柱の右側に床の間の空間があり、左側が床脇(とこわき)という空間で棚を持っています。棚としては「違い棚(ちがいだな)」というものが多く設けられ、皿や茶わんなどが置かれます。

床の間の右側の空間は付書院(つけしょいん)と呼ばれ、白い矢印の部分は出窓状になっていて、硯(すずり)、筆、書物などが置かれます。

このように、床の間が単独でなく、床脇と付書院が備わったものを本床の間、本床といいます。

そして、床の間、床脇、付書院、棚、これらに飾られたものの総称が座敷飾り(=床飾り)という言葉です。

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床の間の意味は?

床の間を歴史的にみてみると、室町時代の上層階級の住宅に設けられていた押板(おしいた)に起源があると考えられています。

室町時代には中国の書画、陶磁器などの文物に対する評価は高く、数多くの名品が輸入されていました。

そして、上層階級では座敷を美術品で飾ることが好まれました。

押し板

この写真のように、掛け軸などをかける壁と置物などを載せる台、机を合体させたものが押し板です。

現在の床の間とは違って、奥行きがそれほどありません。

この押し板が、用途はそのままに、近代の床の間へと形を変えていったのです。

当初は書画や置物を飾ることを目的とするものでしたが、床柱に銘木を使用するなど、床の間の存在自体が格式的に意味を持つようになりました。

つまり、有力者に仕える者が主人を迎え入れるために、住宅の客間を飾り付ける一部として床の間が採用されるようになったのです。

江戸時代には、一部の庶民の住宅においても、家主よりも身分が高いお客を迎え入れるために床の間などの座敷飾りが造られるようになりました。

この場合、床の間がある位置でお客に座ってもらうのが「上座(かみざ)」で、反対側が「下座(しもざ)」となります。

そして、明治時代以降になると、庶民の住宅の客間にも床の間を設けることが広まっていきました。

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現在では、掛け軸をかけるという習慣も少なくなり、床の間を持たない住宅も増えました。

住宅以外で床の間を見かけるとすれば、お寺の客間、料亭、旅館の和室といったところでしょうか。

このうち旅館の場合は、床の間にテレビが置かれていたり、金庫が設置されていることがままあります。

床の間の本来の意味を考えると、これには少し寂しい気にさせられてしまいます。

 

床の間の飾り方は?

まずは、床の間の一般的な飾り方から考えてみましょう。

一般的な飾り方

床の間に飾るものには次のようなものがあります。

  • 掛け軸
  • いけばな(生け花、活花)
  • 置物
  • お正月の鏡餅

歴史的にも、床の間には宗教的な意味合いは特にありません。そして、何を置いてはいけないということもありません。

(とはいえ、タンスや冷蔵庫を置いてしまうのはどうかと思いますが…)

お祝い事やお正月にあわせて、掛け軸の図を「鶴亀」、「松竹梅」、または「七福神」にするなどの変化を持たせて有効に使うのがよいでしょう。

しかし、一つ気になるのは、仏壇をおいてもよいのかどうかという問題です。

それを次に考えてみましょう。

 

床の間に仏壇は?

床の間と仏壇

本来は、仏壇は仏間(ぶつま=仏像、位牌を安置する部屋)に置かれるものです。

そして、仏間と客間(床の間がある部屋)は別とされてきました。

しかし、実際には上の写真のように、床の間の横の床脇に仏壇を置くことは多く行われています。

この場合の床脇は、畳と高さを同じにした「踏込み床(ふみこみどこ)」とすることが多くみられます。

前述したように、床の間に宗教的な意味はないので「罰が当たるのでは」という心配は不要です。

 

まとめ

本来の床の間は、掛け軸をかけたり花を飾ったりして、お客をもてなすためにつくられた空間です。

ですから、床の間がある部屋を客間として使うのが理想的です。

しかし、近年の住宅事情からは、様々なものを置くこともやむを得ないといえるでしょう。

ただし、あまりにも自由な使い方をしていると、その床の間を見たお客の中には、気にする人がいるかもしれませんね。

 


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