年越しそばは、いつ食べるのがいいですか?
クリスマスが過ぎて、大掃除とお正月の飾りつけが終われば、あとは新年を待つばかり。
そして、年内の最後の大切な行事が「年越しそば」ですね。
しかし、年越しそばを食べることの意味や由来、どの時間帯に食べるのが正しいのかとなると、少し考えてしまいます。
子供のころに、「細く長く生きるように」と教わった記憶がありますが……
このページでは、年越しそばについてみていくことにしましょう。
目次
いつ食べるのがいいですか?
年越しそばを食べるのは大晦日(おおみそか)が一般的ですが、地域によっては違いがあります。
新潟では、「十四日(じゅうよっか)そば」といって小正月(こしょうがつ)の前の 1月14日や、元旦におそばを食べる風習があります。
福島にも、おそばを元旦に食べる地域があります。
そして、おそばをどの時間帯に食べるかですが、特にこだわる必要はないと私は考えます。
大晦日に食べるのであればこの時刻に、といったような決まりは特にありません。
年越しそばの名前からすると、除夜の鐘を聞きながら食べるのがふさわしいようにも思えます。
しかし、子供やお年寄りのいらっしゃる家庭では難しいのではないでしょうか。
夜中に無理して食べるくらいなら、家族そろって夕食でゆっくりと食べたほうが良いでしょう。また、お昼ごはんに年越しそばを食べる家庭も多いです。
なお、「年をまたいで食べるのは縁起がよくない」ということが言われることもありますが、これには根拠がないので気にすることはありません。
年越しそば自体が縁起が良いものなので、いただくだけでもご利益があると考えましょう。
年越しそばを食べる意味と由来は?
なぜ年越しそばを食べるようになったのかについては、いくつかの考証があります。
それぞれをみていきましょう。
1.細く長く
これが一番よく耳にするのではないでしょうか。
おそばが細長いことから、長生きできますようにという長寿を願って食べるといわれています。
2.一年の厄を切る
おそばは切れやすいことから、一年の厄を切る、除くという厄除けのために食べるといわれています。
3.金運がよくなる
江戸時代の金箔(きんぱく)職人は、仕事で散ってしまった金粉を集めるのに、そば粉を練った団子を使っていたそうです。
このことから、「そばは金(かね)を集める」とされ、金運を願って食べるといわれています。
4.三十日(みそか)そば
江戸時代に、月末におそばをたべる「三十日そば」という風習がありました。
これが、年末の大晦日に食べる習慣だけ残ったといわれています。
5.植物の「ソバ」の強さ
おそばの原料となる「ソバ」は強い植物で、たとえ風雨にさらされても、日に当たれば元気になるといわれています。
このことから、健康を願って食べるというものです。
このように、おそばは縁起の良さをいくつも持っているので、一年の締めくくりに食べるものとして選ばれたと考えられます。
大晦日に限らず、古くには引っ越しのときに「引っ越しそば」をご近所に配る習慣もありました。
「これから末永くお付き合いをお願いします」という気持ちを込めるわけですが、今ではあまり行われなくなってしまったようです。
まとめ
- 年越しそばは大みそか以外に、 1月14日や元旦に食べる地域があります。
- 食べる時間帯に、特別な決まりはありません。
- 年越しそばは、長寿、厄除け、金運、健康などを願って食べられます。