お彼岸の俳句 25選 -春・秋-

蓮の花

春と秋のお彼岸は、日本独特の麗しい行事といえるでしょう。

「暑さ寒さも彼岸まで」ともいわれるように、一年の中でとても過ごしやすい時期で、多くの俳句にも詠ま込まれてきました。

今回は、お彼岸の俳句と呼ぶに相応しいもの 30句を集めました。日本の春と秋の素晴らしさをも感じさせてくれるものばかりですので、是非これらをチェックしてみて下さい。

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春彼岸の俳句 15

俳句で「彼岸」というと、一般的に春の彼岸のことになります。これに対し秋の場合は「秋彼岸」「秋の彼岸」「後の彼岸」などと詠まれます。

まずは春彼岸の句からみていきましょう。

 


  春 彼 岸  


 

あかあかと 彼岸微塵の 仏かな

【作者】川端茅舎(かわばた ぼうしゃ)

【補足】微塵の読みは「みじん」です。

 

 

うつくしき 尼にまみえし 彼岸かな

【作者】阿部みどり女

 

 

雲に古る 扉の花鳥 彼岸寺

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

 

 

くもりしが ふらで彼岸の 夕日影

【作者】宝井其角(たからい きかく)

【補足】曇っていたけれども(雨は)降らないで… の意です。

 

 

傾城に 菎蒻くはす 彼岸哉

【作者】高井几董(たかい きとう)

【補足】傾城(けいせい)とは、美しい女性あるいは遊女を意味する言葉です。菎蒻の読みは「こんにゃく」です。

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誘ひあひ 彼岸詣りの 老姉妹

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

 

 

手に持ちて 線香賣りぬ 彼岸道

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

 

 

何まよふ ひがんの入日 人だかり

【作者】上嶋鬼貫(うえじま おにつら)

【補足】入日(いりび)とは、お彼岸の 7日間の最初の日をいいます。

 

 

彼岸雨 詣でし墓を 傘の内

【作者】飯田蛇笏

 

 

彼岸会の お日のくもりも ありがたや

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

【補足】彼岸会(ひがんえ)とは、彼岸の法要などの行事のことで、お彼岸の 7日間のことをいう場合もあります。

曇り空と桜の花

 

 

彼岸会や 池をめぐりて 詣で人

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

【補足】松尾芭蕉の次の句が思い浮かぶような句です。

名月や 池をめぐりて 夜もすがら

 

 

彼岸鐘 草木聞けり 鳥聞けり

【作者】大野林火(おおの りんか)

 

 

牡丹餅の 昼夜を分つ 彼岸哉

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】春は「牡丹餅(ぼたもち)」、秋は「御萩(おはぎ)」と名前が変わりますが、いずれも同じものです。

 

 

門前を 彼岸参りや 雪駄ばき

【作者】夏目漱石(なつめ そうせき)

【補足】雪駄(せった)とは、竹皮草履(ぞうり)の裏に革(かわ)を貼った履物(はきもの)です。

 

 

山の端に 宝珠のまるき 彼岸かな

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】宝珠(ほうじゅ、ほうしゅ)とは、仏塔の最上部に取り付ける飾りのことで、球形で頭がとがって炎が燃え上がっているさまを表わしています。

山寺

 

 

秋彼岸の俳句 10

 


  秋 彼 岸  


 

秋彼岸 赤子の涙 しほはゆき

【作者】中村草田男(なかむら くさたお)

【補足】「しおはゆい」とは、「塩気が多い、しょっぱい」という意味です。

 

 

秋彼岸 おとなふひとも 絶えてなく

【作者】原 石鼎

 

 

秋彼岸 てのひら出して 羽毛享く

【作者】波多野爽波(はたの そうは)

【補足】享く(うく)は「受ける」の意です。

 

 

秋彼岸 墓は影もて 時を告ぐ

【作者】平畑静塔(ひらはた せいとう)

 

 

オ萩クバル 彼岸ノ使 行キ逢ヒヌ

【作者】正岡子規

白い彼岸花

 

 

風もなき 秋の彼岸の 綿帽子

【作者】上嶋鬼貫

 

 

きらきらと 秋の彼岸の 椿かな

【作者】直江木導(なおえ もくどう)

【補足】「椿(つばき)」自体は春の季語です。

 

 

万象に しづか日つゞき 秋彼岸

【作者】原 石鼎

【補足】万象(ばんしょう)とは、「万物、あらゆる現象」のことをいいます。

 

 

ひよりよく 奥嶽そびえ 秋彼岸

【作者】飯田蛇笏

【補足】「ひより(日和)」は、天候や空模様のことをいいます。

 

 

山吹の 花歸りさく 彼岸かな

【作者】正岡子規

【補足】「山吹」は春の季語ですが、「歸りさく(帰り咲く)」があるので秋彼岸の句と読みます。

 

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