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秋晴れの俳句 70選 -あきばれ- 【有名俳人の名作から厳選】

秋晴の空と紅葉

秋の青く晴れ渡った空は、清々しく爽やかでとても気持ちが良いものです。

そして、「秋晴れ」は俳句においては秋の季語として多くの作品に詠み込まれてきました。

このページには、秋晴れが詠まれた俳句を数多く集めてみました。鮮やかに澄み切った秋晴れの情景が目に浮かぶような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

秋晴れの俳句 70選

秋の青空と五重塔

「秋晴れ」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

なお、秋晴れは秋の季語です。

 

秋晴るる ことにも弱き 身をかばひ

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

 

秋晴るゝ 松の梢や 鷺白し

【作者】正岡子規(まさおか しき) 

【補足】「梢」「鷺」の読み方は、それぞれ「こずえ」「さぎ(サギ科の鳥の総称)」です。

 

秋晴れて ものゝ煙の 空に入る

【作者】正岡子規

 

秋晴と いふ山の色 海の色

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

秋晴に 外出心も なく写経

【作者】福田蓼汀(ふくだ りょうてい)

【補足】写経(しゃきょう)とは、経文(きょうもん)を書き写すことです。

 

秋晴に 今昔なしよ 明治村

【作者】平畑静塔(ひらはた せいとう)

【補足】「今昔」の読み方は「こんじゃく」です。

 

秋晴に 障子しめあり たかし庵

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

【補足】「障子」「庵」の読み方は、それぞれ「しょうじ」「いお(=質素で小さな家)」です。

 

秋晴に 白鷺さつと 翅拡げ

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

【補足】「翅」の読み方は「はね」です。

 

秋晴に 我焦げてをる 匂ひする

【作者】星野立子

 

秋晴の あえかに白し くだけ浪

【作者】原 石鼎(はら  せきてい)

【補足】「あえか」とは、かよわく頼りない様子を表現する言葉です。

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秋晴の 運動会を してゐるよ

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

 

秋晴の かゞやきの降る ばかりなり

【作者】高浜年尾(たかはま としお)

 

秋晴の がたと日落ちぬ 気ぜはしや

【作者】星野立子

【補足】「気ぜはし(気忙しい)」とは、せかせかして落ち着かないことをいいます。

 

秋晴の きらめき部屋の 隅までも

【作者】上村占魚(うえむら せんぎょ)

【補足】「隅」の読み方は「すみ」です。

 

秋晴の 口に咥へて 釘甘し

【作者】右城暮石(うしろ ぼせき)

【補足】「咥へて」の読み方は「くわえて」です。

 

秋晴の 午後の講義の 睡魔かな

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

【補足】睡魔(すいま)とは眠気(ねむけ)のことで、眠りに誘う魔物にたとえた言葉です。

 

秋晴の こよなき日なり 山の家

【作者】星野立子

【補足】「こよなし」は、程度がはげしいことをいいます。

 

秋晴れの 底ぬけばれと なりしはや

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

【補足】「はや」は詠嘆を表現しています。

 

秋晴の 強き芒に ふれにけり

【作者】原 石鼎

【補足】「芒」の読み方は「すすき」です。

 

秋晴の 天まで籠目 千羽鶏

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

【補足】「籠目」の読み方は「かごめ」です。

秋空と木立ち

 

秋晴の 何處かに杖を 忘れけり

【作者】松本たかし(まつもと たかし)

【補足】「何處かに」の読み方は「どこかに」です。

 

秋晴の トレビの泉 人の群

【作者】河野静雲(こうの せいうん)

【補足】トレビの泉は、イタリア・ローマにある噴水です。

 

秋晴の 街中占めし 大木山

【作者】右城暮石

【補足】「街中」の読み方は「まちなか」です。

 

秋晴の 屋ぬちに風を あふれしむ

【作者】上村占魚

【補足】「屋ぬち(やぬち=家内)」とは、家の中、屋内のことをいいます。

 

秋晴れて 五重の塔の 掃除かな

【作者】内藤鳴雪(ないとう めいせつ)

 

秋晴れて 凌雲閣の 人小し

【作者】正岡子規

【補足】凌雲閣(りょううんかく)は、明治時代に東京・浅草に建てられた高層建築物で、「十二階(じゅうにかい)」とも呼ばれていました。

 

秋晴れぬ 千住曇りぬ 西新井

【作者】正岡子規

【補足】千住(せんじゅ)、西新井(にしあらい)は、いずれも現在の東京都足立区(あだちく)の地名です。

 

秋晴れは 今ひとときの ダリヤかな

【作者】横光利一(よこみつ りいち)

 

秋晴や あるかなきかに 住める杣

【作者】原 石鼎

【補足】杣(そま)とは、「きこり(木こり)」のことです。

 

秋晴や 色よく出来し 陶を掌に

【作者】星野立子

【補足】「陶」「掌」の読み方は、それぞれ「すえ(=焼き物)」「て」です。

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秋晴や 神を信ずる 心ふと

【作者】星野立子

 

秋晴や かもめの尻に 水の映え

【作者】高浜年尾

【補足】「映え」の読み方は「え」です。

 

秋晴れや 口淋しさの 茶飲み虫

【作者】石原八束(いしはら やつか)

【補足】「口淋しさ」の読み方は「くちさびしさ」です。

 

秋晴や 木蔭冷えして 坂なだら

【作者】日野草城

【補足】「木陰」の読み方は「こかげ」です。

 

秋晴や 小声で話し ゐてきこえ

【作者】星野立子

 

秋晴や 心ゆるめば 曇るべし

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

 

秋晴や 主婦に楽しき 句会あり

【作者】星野立子

 

秋晴や 小さき方の 孫抱きて

【作者】星野立子

 

秋晴や 白日雪を こぼすかに

【作者】渡辺水巴(わたなべ すいは)

【補足】白日(はくじつ)とは、昼日中(ひるひなか)、日中(にっちゅう)のことをいいます。

 

秋晴れや 松茸来る 柚子来る

【作者】横光利一

【補足】「柚子」の読み方は「ゆず」です。

青空と柚子の実

 

秋晴を 歩みて屋根を 繕へる

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

【補足】「繕へる」の読み方は「つくろえる」です。

 

秋晴や むらさきしたる 唐辛子

【作者】後藤夜半

【補足】「唐辛子」の読み方は「とうがらし」です。

 

秋晴を 歩き来りし 顔老いて

【作者】山口誓子

 

秋晴れを もどりしか うぶ髪のぬくみ

【作者】内田百間(うちだ ひゃっけん)

 

温室の 廃れに堪へず 秋晴へ

【作者】山口誓子

【補足】「廃れ」「堪へず」の読み方は、それぞれ「すたれ」「えず」です。

 

女客も ある日の茶器が 秋晴れて

【作者】久米正雄(くめ まさお)

 

貸馬の 手綱のながし 秋晴るゝ

【作者】久保田万太郎

【補足】「手綱」の読み方は「たずな」です。

 

きこゆるや 秋晴妻の ひとりごと

【作者】日野草城

 

烟吐く 舟許りなり 秋晴るゝ

【作者】河東碧梧桐(かわひがし へきごとう)

【補足】「烟」「許り」の読み方は、それぞれ「けむり」「ばかり」です。

 

香爐峯の 敵はいかにぞ 秋晴れぬ

【作者】佐藤春夫(さとう はるお)

【補足】香爐峯(こうろほう)は、中国江西省北端にある廬山(ろざん)の一峰です。

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五色旗は 垂りても五色 秋晴るゝ

【作者】久米正雄

 

時雨に遠く 小春に近く 秋晴れぬ

【作者】正岡子規

【補足】時雨(しぐれ)は、秋の末から冬の初め頃に、降ったり止んだりする小雨のことです。小春(こはる)は、旧暦10月の異称です。

 

死後久し 秋晴のけふ 又悼む

【作者】山口誓子

【補足】「悼む」の読み方は「いたむ」です。

 

視察官 来て吃る民 秋晴るゝ

【作者】久米正雄

【補足】「吃る」の読み方は「どもる」です。

 

シヤガールの 絵に秋晴の 届きけり

【作者】稲畑汀子

 

白樺の まれにはななめ 秋晴るる

【作者】皆吉爽雨(みなよし そうう)

 

立ち競ふ 幟の数や 秋晴るゝ

【作者】久保田万太郎

【補足】「幟」の読み方は「のぼり」です。

 

乳のます 慈母秋晴に 子と一つ

【作者】平畑静塔

【補足】慈母(じぼ)とは、子に深い愛情を持つ母のことをいいます。

 

戸隠の 岩根こごしく 秋晴れぬ

【作者】佐藤春夫

【補足】岩根(いわね)とは、大きな岩、岩の根元のことをいいます。「こごしく(凝しく)」は、岩が荒々しい様子を表現した言葉です。

 

嫁ぐ日の 大秋晴を 賜はりぬ

【作者】池田秀水(いけだ しゅうすい)

【補足】「嫁ぐ」「賜はりぬ」の読み方は、それぞれ「とつぐ」「たまわりぬ」です。

秋の日射しを受ける重箱

 

野の果てに 小さき汽車や 秋晴るゝ

【作者】内田百間

 

歯痛なほ やまず秋晴 歩きても

【作者】右城暮石

 

橋からの 釣糸ながし 秋晴るる

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

 

二日目の 秋晴少し よごれけり

【作者】稲畑汀子

 

頁繰る 如く秋晴 今日も亦

【作者】星野立子

【補足】「如く」「亦」の読み方は、「ごとく」「また」です。

 

むかし~ むかし~の 秋晴るゝ

【作者】久保田万太郎

 

めの字絵馬 堂一面に 秋晴るゝ

【作者】川端茅舎(かわばた ぼうしゃ)

【補足】目の病気に霊験があるとされる神社には、「め」の文字が描かれた絵馬を奉納する信仰があります。

 

山峡に 字一つづゝ 秋晴るゝ

【作者】相馬遷子(そうま せんし)

【補足】「山峡」の読み方は「やまあい」です。

 

湯気もなく 谷の露天湯 秋晴るる

【作者】亀井糸游(かめい しゆう)

 

指に墨 つけ秋晴へ 出て来たる

【作者】右城暮石

 

 


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