有名な俳句・厳選30の「一覧」【永久保存版】

小林一茶の句碑

俳句というものは不思議なもので、気に入っている句は何かの拍子に、ふいに口から出てくることがあります。覚えようとしなくても、いつの間にか頭に入っているような気がします。

このページには、俳句の中でも特に有名な句を集めてみました。これらは、いずれもが「これは知っている!」と言いたくなるような名作ばかりです。あらためて、これらから俳句の素晴らしさを味わってみて下さい。

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目次

有名な俳句について

鮮やかな黄色の菜の花

  • 一般的に「有名」「名作、名句」といわれ、評価が高い俳句を中心に選びました。
  • 選んだ俳句の作者は、いずれも有名な俳人ばかりです。
  • 並んでいる順番は、俳句の先頭の文字の五十音順です。
  • 複数の解釈がされている句には、【意味 1】【意味 2】など二つ以上の解釈を挙げたものがあります。

 

 

有名な俳句 30選

 

赤い椿 白い椿と 落ちにけり

【意味 1】赤い椿、白い椿(の花が)落ちて(広がって)いるなあ… [落ちた後の状態]

【意味 2】赤い椿、白い椿(の順に花が)落ちてゆくなあ… [今、落ちている状態]

【作者】 河東碧梧桐(かわひがし へきごとう)

【季語 / 季節】椿 / 春

【補足】碧梧桐は正岡子規(まさおか しき)から俳句を学びました。高浜虚子と並んで正岡子規の高弟(こうてい=弟子のなかでも特に優れた者)と称されました。

 

秋深き 隣は何を する人ぞ

【意味】秋は深まってきた。隣の人は何をしているのだろうか…

【作者】松尾芭蕉(まつお ばしょう)

【季語 / 季節】秋深き / 秋

【補足】芭蕉は俳聖(はいせい)と称されますが、俳句(発句)よりも連句(俳諧)を好んだといわれています。

 

 

朝顔に つるべとられて もらい水

【意味】朝顔につるべを取られて(しまって)もらい水(をしました)…

【作者】加賀千代女(かがのちよじょ)

【季語 / 季節】朝顔 / 秋

【補足】千代女には、朝顔について歌った句が多くあります。

あさがほや まだ灯火の 薄明り

朝顔や 宵から見ゆる 花のかず

【関連】 加賀千代女の俳句 100選

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荒海や 佐渡に横たふ 天の川

【意味】荒海… 佐渡(の方角)に横たわっている天の川…

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】天の川 / 秋

【補足】「横たふ」は「横たわる」の意味です。

 

 

うまさうな 雪がふうはり ふわりかな

【意味】うまそうな雪が「ふうわり ふわり」と(落ちて来る)…

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【季語 / 季節】雪 / 冬

【補足】一茶は約22,000もの句を作りましたが、その数は芭蕉(約1,000句)、蕪村(約3,000句)らと比較しても群を抜いています。

 

 

梅一輪 一輪ほどの あたたかさ

【意味 1】梅が一輪(咲いた)… (その)一輪分の暖かさが(感じられるようだ)…

【意味 2】梅が一輪、一輪と咲くにつれて暖かさが(感じられるようだ)…

【作者】服部嵐雪(はっとり らんせつ)

【季語 / 季節】梅 / 春

【補足】嵐雪は、芭蕉の高弟といわれています。

 

 

柿くえば 鐘が鳴るなり 法隆寺

【意味】柿を食べたら(ちょうど)鐘が鳴った、法隆寺の(鐘が)…

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【季語 / 季節】柿 / 秋

【補足】子規は生涯で20万以上の句を詠みました。

法隆寺

 

 

行水の 捨てどころなし 虫の声

【意味】行水の(残り水を)捨てる場所がない、虫の声(がするので)…

【作者】上島鬼貫(うえじま おにつら)

【季語 / 季節】虫 / 秋 (「行水」は夏)

【補足】鬼貫は芭蕉とも交友がありました。

 

 

鶏頭(けいとう)の 十四五本も ありぬべし

【意味 1】鶏頭の花が(見えるが) 14、5本もあるのだろうか…

【意味 2】(私はまだ見ていないが、今年も)鶏頭は 14、5本も咲いているのだろうか…

【作者】正岡子規

【季語 / 季節】鶏頭 / 秋

【補足】鶏頭は、花の形状がニワトリの鶏冠(とさか)に似ていることから名付けられました。この句をめぐっては「鶏頭論争」といわれる論争が起こりました。

 

 

これがまあ 終(つい)のすみかか 雪五尺

【意味】これがまあ、最期の家(になるの)か… 雪が五尺(ほど積もっている)…

【作者】小林一茶

【季語 / 季節】雪 / 冬

【補足】五尺は約1.5メートルです。

 

 

五月雨を 集めてはやし 最上川

【意味】五月雨を集めて早い(流れとなった)最上川(もがみがわ)…

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】五月雨 / 夏

【補足】五月雨(さみだれ)とは、旧暦の5月頃に降る長雨のことをいいます。

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さらさらと 竹に音あり 夜の雪

【意味】さらさらと竹に(当たる)音がする、夜の雪(が)…

【作者】正岡子規

【季語 / 季節】雪 / 冬

 

 

閑(しず)かさや 岩にしみ入る 蝉の声

【意味】(この)静けさ… 岩に浸み入る(ような)蝉の声…

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】蝉 / 夏

【補足】この句は、芭蕉が出羽国(でわのくに、現在の山形市)の立石寺(りっしゃくじ)に参詣したときに詠んだもので、『奥の細道』に収録されています。

 

 

しばらくは 花の上なる 月夜かな

【意味】しばらくは、花の上に月がある今夜…

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】「花」は春の季語、「月夜」は秋の季語なので、異季の季重なりの句ということができます。

 

 

すずめの子 そこのけそこのけ お馬が通る

【意味】雀の子よ、そこをどけ(早く)どけ、お馬が通るよ

【作者】小林一茶

【季語 / 季節】すずめの子 / 春

雀

 

 

旅に病(や)んで 夢は枯(か)れ野を かけめぐる

【意味】旅(の途中)で病にかかり、夢(の中)で(私は)枯野をかけめぐっている

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】枯れ野 / 冬

【補足】この句は「病中吟」と称されていて、松尾芭蕉の辞世の句といわれています。芭蕉は病の床で「なほかけ廻る夢心」、「枯野を廻るゆめ心」などとすべきか推敲を重ねたといわれています。

 

 

遠山に 日の当たりたる 枯野かな

【作者】高浜虚子

【季語 / 季節】枯野 / 冬

【補足】前出の河東碧梧桐と高浜虚子は「子規門下の双璧」といわれていました。

 

 

夏草や つわものどもが 夢の跡

【意味】夏草… (その昔の)武士たちの夢の跡…

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】夏草 / 夏

【補足】「つわもの」は、とても強い武士たちのことをいいます。

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菜の花や 月は東に 日は西に

【意味】菜の花… 月は東に(昇って)、日は西に(沈んでゆく)…

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

【季語 / 季節】菜の花 / 春

【補足】蕪村は数多くの俳画(絵画)も残していて、創作した俳句が絵画的と評されることも多くあります。

 

 

ねぎ白く 洗ひたてたる 寒さかな

【意味】ねぎを(泥を落とし)白く洗いたてる(=よく洗う)と、寒さ(が一層)…

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】ねぎ(葱) / 冬

【補足】この句は、美濃の国の本龍寺でつくられたといわれています。

 

 

春の海 ひねもすのたり のたりかな

【意味】春の海… 一日中、のたりのたり…

【作者】与謝蕪村

【季語 / 季節】春の海 / 春

【補足】「ひねもす」は、「終日、一日中」という意味です。

 

 

古池や 蛙(かわず)とびこむ 水の音

【意味】古池… 蛙が飛び込んだ(ようだ)、水の音(が)…

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】蛙 / 春

【補足】俳諧集『庵桜(いおざくら)』には、芭蕉の句として「古池や 蛙飛ンだる 水の音」が収録されています。

池

 

 

名月や 池をめぐりて 夜もすがら

【意味 1】池に映る中秋の名月を眺めながら、一晩中池の周りを歩いた

【意味 2】空にある中秋の名月を眺めながら、一晩中池の周りを歩いた

【意味 3】中秋の名月が、一晩かけて池の周りを移動していく

【作者】松尾芭蕉

【季語 / 季節】名月 / 秋

【補足】「夜もすがら」は漢字で「終夜」と書き、夜通しを意味します。

 

 

名月を とってくれろと 泣く子かな

【意味】(今夜の)名月を「取ってくれ」と泣く子…

【作者】小林一茶

【季語 / 季節】名月 / 秋

【補足】「とってくれろ」とは、「とって欲しい」の意です。

 

 

目には青葉 山ほととぎす 初がつお

【意味】目には青葉(が映り)… 山にはホトトギス… (そして)初鰹(が出回っている)…

【作者】山口素堂(やまぐち そどう)

【季語 / 季節】青葉、山ほととぎす、初がつお / いずれも夏

【補足】素堂は松尾芭蕉と親しい交流がありました。

 

 

やせ蛙(がえる) 負けるな一茶 これにあり

【意味】やせ蛙よ、負けるな。一茶がここにいるぞ

【作者】小林一茶

【季語 / 季節】蛙 / 春

【補足】この句は、武蔵の国の竹ノ塚(現在の東京都足立区)でつくられたといわれています。

 

 

やれ打つな はえが手をする 足をする

【意味】やれ、打ち(=叩き)なさるな。蠅が手をすり、足をすっている(から)

【作者】小林一茶

【季語 / 季節】はえ / 夏

【補足】蠅のしぐさを命乞いする姿に見立てた句です。

 

 

夕立や 草葉をつかむ むら雀

【意味】夕立… 草の葉をつかむ雀たち…

【作者】与謝蕪村

【季語 / 季節】夕立 / 夏 (「むら雀」は春)

【補足】「むら雀」とは、雀の群れのことをいいます。

 

 

雪とけて 村一ぱいの 子どもかな

【意味】雪が解けて、村いっぱいの(遊んでいる)子供たち…

【作者】小林一茶

【季語 / 季節】雪とけて / 春

【補足】この句は、文化11年(1814年)の早春に詠まれたものです。

 

 

をととひの へちまの水も 取らざりき

【意味】おとといの糸瓜の水も取らなかった…

【作者】正岡子規

【季語 / 季節】へちま / 秋

【補足】子規の辞世の句といわれています。

【関連ページ】 正岡子規の代表作

ヘチマ

 

 


 関 連 ペ ー ジ 


芭蕉、蕪村、一茶の俳句や季節ごとに集めた俳句などは、こちらをご覧になってください。

⇒ 松尾芭蕉の俳句 100選

⇒ 与謝蕪村の俳句 100選

⇒ 小林一茶の俳句 100選

⇒ 春の俳句 ベスト30

⇒ 夏の俳句 ベスト30

⇒ 秋の俳句 ベスト30

⇒ 冬の俳句 ベスト30

  ⇒ 新年の俳句 50選

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⇒ 高浜虚子の俳句 100選

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