秋出水の俳句 30選 -あきでみず-
秋に台風などの雨によってあふれた河川の水のことを秋出水(あきでみず)といいますが、「秋出水」は俳句において秋の季語でもあり、多くの作品に詠み込まれてきました。
このページには、「秋出水」「秋の出水」が詠まれた俳句を多く集めました。とても秋らしい雰囲気に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。
目次
- 1 秋出水の俳句 30選
- 1.1 秋出水 家を榎に つなぎけり
- 1.2 秋出水 牛をあづかる 小半日
- 1.3 秋出水 かくてすたれる 俚謡かな
- 1.4 秋出水 乾かんとして 花赤し
- 1.5 秋出水 言問團子 休みけり
- 1.6 秋出水 高く残りし 鏡かな
- 1.7 秋出水 提灯つけて 家高し
- 1.8 秋出水 土の匂ひの ありにけり
- 1.9 秋出水 渡れぬ橋の 架りいる
- 1.10 買ひ得たる 村の豆腐や 秋出水
- 1.11 暮れてゆく 秋の出水の 戸口まで
- 1.12 鶏頭の 門まで来たり 秋出水
- 1.13 洪水の 尺とる門よ 秋の風
- 1.14 洪水の レールをひたす 芒かな
- 1.15 洪水や かはほり下る 渡し綱
- 1.16 柵の上に 腰かけ居るや 秋出水
- 1.17 上下とも 汽車は躄や 秋出水
- 1.18 しらしらと あけてくる夜や 秋出水
- 1.19 地下街の 禽鋪ことなく 秋出水
- 1.20 倒木の 根を仰向けに 秋出水
- 1.21 遠き瀬の 音はなれては 秋出水
- 1.22 遠回りして来しことも 秋出水
- 1.23 流れくる 水葱をすくひぬ 秋出水
- 1.24 ながれゆく ものの迅さや 秋出水
- 1.25 鶏を 縁にあそばせ 秋出水
- 1.26 踏切を 流れ退く 秋出水
- 1.27 ふるさとの 木槿の垣や 秋出水
- 1.28 またしても ふりくる雨や 秋出水
- 1.29 門燈の 低く灯りぬ 秋出水
- 1.30 流木を 上げんと待てり 秋出水
秋出水の俳句 30選
秋の季語である「秋出水」「秋の出水」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。
どうぞ、ごゆくりっと鑑賞なさってください。
秋出水 家を榎に つなぎけり
【作者】西山泊雲(にしやま はくうん)
【補足】榎(えのき)は、アサ科の落葉高木です。
秋出水 牛をあづかる 小半日
【作者】上村占魚(うえむら せんぎょ)
【補足】小半日(こはんにち)とは、ほとんど半日、ほぼ半日近くの間のことをいいます。
秋出水 かくてすたれる 俚謡かな
【作者】原 月舟(はら げっしゅう)
【補足】俚謡(りよう)とは、その地方の民間でうたわれているうたのことで、「民謡」「俚曲」「俚歌」などと同義です。
秋出水 乾かんとして 花赤し
【作者】前田普羅(まえだ ふら)
秋出水 言問團子 休みけり
【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)
【補足】言問團子(ことといだんご)は、東京の隅田川べりにある和菓子店の店名・商品名です。
秋出水 高く残りし 鏡かな
【作者】前田普羅
秋出水 提灯つけて 家高し
【作者】清原枴童(きよはら かいどう)
【補足】「提灯」の読み方は「ちょうちん」です。
秋出水 土の匂ひの ありにけり
【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)
秋出水 渡れぬ橋の 架りいる
【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)
【補足】「架りいる」の読み方は「かかりいる」です。
買ひ得たる 村の豆腐や 秋出水
【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)
暮れてゆく 秋の出水の 戸口まで
【作者】臼田亞浪(うすだ あろう)
【補足】「戸口」の読み方は「とぐち:家や建物の出入り口」です。
鶏頭の 門まで来たり 秋出水
【作者】富安風生(とみやす ふうせい)
【補足】鶏頭(けいとう)は、ヒユ科の一年生植物の名前です。
洪水の 尺とる門よ 秋の風
【作者】小林一茶(こばやし いっさ)
洪水の レールをひたす 芒かな
【作者】会津八一(あいづ やいち)
【補足】芒(すすき)はイネ科の多年草です。
洪水や かはほり下る 渡し綱
【作者】小林一茶
柵の上に 腰かけ居るや 秋出水
【作者】高浜虚子(たかはま きょし)
上下とも 汽車は躄や 秋出水
【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)
【補足】躄(いざり)とは、ひざや尻を地につけたまま進むことをいいます。
しらしらと あけてくる夜や 秋出水
【作者】久保田万太郎
地下街の 禽鋪ことなく 秋出水
【作者】宮武寒々(みやたけ かんかん)
【補足】禽鋪(きんぽ)とは、鳥類を扱う店のことをいいます。
倒木の 根を仰向けに 秋出水
【作者】鷹羽狩行(たかは しゅぎょう)
遠き瀬の 音はなれては 秋出水
【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)
遠回りして来しことも 秋出水
【作者】稲畑汀子
流れくる 水葱をすくひぬ 秋出水
【作者】吉岡禅寺洞(よしおか ぜんじどう)
【補足】水葱(なぎ)はアオイ科の植物名で、「ミズナギ」「ミズアオイ」とも呼ばれます。
ながれゆく ものの迅さや 秋出水
【作者】久保田万太郎
【補足】「迅さ」の読み方は「はやさ」です。
鶏を 縁にあそばせ 秋出水
【作者】上村占魚
踏切を 流れ退く 秋出水
【作者】橋本多佳子(はしもと たかこ)
ふるさとの 木槿の垣や 秋出水
【作者】飯田蛇笏
【補足】木槿(むくげ)は、アオイ科の落葉樹です。
またしても ふりくる雨や 秋出水
【作者】久保田万太郎
門燈の 低く灯りぬ 秋出水
【作者】日野草城(ひの そうじょう)
【補足】「灯りぬ」の読み方は「ともりぬ」です。
流木を 上げんと待てり 秋出水
【作者】松本たかし(まつもと たかし)
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