秋簾の俳句 30選 -あきすだれ-

秋の日射しがかかる簾

夏の暑い時期には、簾は無くてはならないものであり、夏を代表する風物詩ともいえるでしょう。

しかし、夏が過ぎて秋の気配が強く感じられる頃になっても、夏の名残りを惜しむかのように吊られている簾からは、また格別な風情を感じることができます。

このページには、秋簾が詠まれた俳句の中から 30句を選びました。夏から秋へと季節が移ってゆく頃の雰囲気に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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秋簾の俳句 30選

秋簾が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

俳句において、「秋簾」は秋の季語ですが、単に「簾」とした場合は夏の季語となります。

 

赤き花 見えてゐるなり 秋簾

【作者】高野素十(たかの すじゅう)

 

秋簾 かけもし一番 南蔵院

【作者】岸田稚魚(きしだ ちぎょ)

 

秋簾 かけてかくるる 思ひあり

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】「かくるる」は「隠れる」の意です。

 

秋簾 五枚連ねて 真宗寺

【作者】高澤良一(たかざわ よしかず)

 

秋簾 透く日の筬に うるさからず

【作者】大野林火(おおの りんか)

【補足】筬(おさ)は織機(しょっき=布を織る機械)の付属具で、長方形の枠に細い板を櫛(くし)の歯のように並べたものです。

窓辺の簾

 

秋簾 垂れしを今日の 心とす

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

 

秋簾 とろりたらりと 懸りたり

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

【補足】「懸りたり」の読み方は「かかりたり」です。

 

秋簾 布団の上に 日のかけら

【作者】高澤良一

 

伊勢の海 見えゐる秋の 簾巻く

【作者】大峯あきら(おおみね あきら)

 

一枚に 透けし一幹 秋すだれ

【作者】皆吉爽雨(みなよし そうう)

【補足】「一幹(ひともと、いっかん)」は「一本の木」と解します。

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一枚の 秋の簾を 出でざりき

【作者】石田波郷(いしだ はきょう)

 

一寸の 風もとがむる 秋すだれ

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

 

いのち守る 秋の簾を 地上まで

【作者】橋本多佳子(はしもと たかこ)

 

うち垂らし 縁みづいろの 秋簾

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

 

大いなる 秋の簾も 風のまま

【作者】波多野爽波(はたの そうは)

風に揺れる簾

 

帯結ぶ 肱にさはりて 秋簾

【作者】高浜虚子

【補足】「肱」の読み方は「ひじ」で、「肘」や「臂」と書かれることもあります。

 

木の香なほ 残る日本間 秋簾

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

この家の 夕日の栄えの 秋すだれ

【作者】中村汀女

【補足】「栄え」の読み方は「え」です。

 

師に見せん 一句一句よ 秋簾

【作者】柴田白葉女(しばた はくようじょ)

 

そのまゝに あへて古きを 秋簾

【作者】高浜年尾(たかはま としお)

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それらしき 日差しとなりぬ 秋簾

【作者】高澤良一

 

灯が洩れて 秋の簾と なりにけり

【作者】菖蒲あや(しょうぶ あや)

【補足】「洩れて」の読み方は「れて」です。

 

引っ越しの 噂立つ家 秋簾

【作者】高澤良一

 

人の世に 疲れし夜や 秋簾

【作者】鷲谷七菜子(わしたに ななこ)

 

吹き上げし 秋の簾の 軽さかな

【作者】高浜虚子

風に吹かれている簾と風鈴

 

ふるさとへ 大手は振れず 秋簾

【作者】鈴木真砂女(すずき まさじょ)

 

巻きしまま 秋の簾と なりにけり

【作者】稲畑汀子

 

やゝ暗き ことに落ちつき 秋簾

【作者】今井つる女(いまい つるじょ)

 

夜々の灯を 重ねていつか 秋簾

【作者】桂 信子(かつら のぶこ)

【補足】「夜々」は「よよ」と読みたいところです。

 

陋居とは 二枚かけたる 秋簾

【作者】高浜虚子

【補足】陋居(ろうきょ)とは、むさくるしく狭い家のことをいいます。

昔ながらの庵

 


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