重陽の俳句 20選  -ちょうよう-

黄色い菊の花

重陽(9月9日)は「五節句(ごせっく)」のうちの一つですが、現代では少し馴染みが薄くなっているかもしれません。

しかし、古くから重陽に菊の酒を飲む風習が行われていますし、この日に関する俳句は数多く詠まれてきました。

このページには、重陽に関する季語が詠み込まれた俳句の中から 20句を選びました。昔から大事にされてきた節句に対する思いが感じられる作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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重陽の俳句 20

薄い紫色の菊の花

「重陽」をはじめとして、「菊の節句」「菊の日」「菊の酒」「菊枕」「今日の菊」などが詠み込まれた句を集め、俳句の文字の五十音順に並べました。

なお、これらは俳句において秋の季語となります。

【関連ページ】五節句の意味と由来は?

 

朝露や 菊の節句は 町中も

【作者】炭 太祇(たん たいぎ)

【補足】重陽の 9月9日は、旧暦では菊の花が咲く頃であったので「菊の節句」とも呼ばれます。

【関連】菊の節句とは?

 

うは露も 御覧を経たり 今日の菊

【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)

 

お菊見や 酒をたまはる 供の者

【作者】正岡子規(まさおか しき)

 

借りかけし 庵の噂や 今日の菊

【作者】内藤丈草(ないとう じょうそう)

【補足】(いおり)とは、質素で小さな家のことをいいます。

 

菊の酒 酌むや白衣は 王摩詰

【作者】芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)

【補足】王 摩詰(おう まきつ)は中国・唐代の詩人で、「王維(おうい)」「王右丞(おう うしょう)」の名でも知られています。

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菊の日に 用ため置いて うかと居ぬ

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

 

草の戸や 日暮れてくれし 菊の酒

【作者】松尾芭蕉(まつお ばしょう)

【補足】古くから、重陽には菊酒(きくざけ=酒に菊の花を浸したもの)を飲む習慣がありました。

 

鍬提げて 野に重陽を うたひけり

【作者】宮林菫哉(みやばやし きんさい)

【補足】「鍬」の読み方は「くわ」です。

 

小座敷や 袖で拭ひし 菊の酒

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】「小座敷」の読み方は「こざしき」です。

 

これよりは 菊の酒また 菊枕

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

【補足】菊枕(きくまくら)とは、乾燥させた菊の花びらを詰めた枕です。

二つの盃

 

重陽の 節句と思ふ 忌日かな

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

【補足】忌日(きにち)とは、命日のことです。

 

重陽の 日や琴出して 妻老いぬ

【作者】岸 風三樓(きし ふうさんろう)

 

重陽の 山里にして 不二立てり

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

【補足】「不二(ふじ)」は「富士山」のことと解します。

 

重陽の 夕焼に逢ふ 幾たりか

【作者】阿部みどり女

【補足】「幾たり」は「幾人(いくにん)」と同じです。

 

重陽や 青柚の香ある 雑煮椀

【作者】水原秋桜子

【補足】青柚(あおゆ)とは、まだ熟していない青い柚子(ゆず)の実のことをいいます。

雨に濡れた青い柚子の実

 

重陽や 海の青きを 見に登る

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

 

重陽や 椀の蒔絵の こと~し

【作者】長谷川かな女(はせがわ きしゅう)

【補足】蒔絵(まきえ)とは、金粉や銀粉などで漆器の表面に付ける絵模様のことです。

 

人心 しづかに菊の 節句かな

【作者】黒柳召波(くろやなぎ しょうは)

 

船を憶ふ われらが集ひ 菊の酒

【作者】高浜年尾(たかはま としお)

【補足】「憶ふ」の読み方は「おもう」です。

 

指に入ル 風はや寒し 今日の菊

【作者】服部嵐雪(はっとり らんせつ)

白い菊の花

 


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