語源が面白い言葉 30【日本語編】
気になった言葉の語源を調べてみると、その言葉からは思いもよらなかったものに行き当たることがあります。
これらは当て字が行なわれていることも多く、現在使われている言葉だけを見ていても想像がつきません。
このページには、語源が面白いものや興味深いものを集めてみました。是非とも一度チェックしてみて下さい。
目次
- 1 語源が面白い言葉 30
- 1.1 青二才(あおにさい)
- 1.2 赤ちゃん、赤ん坊
- 1.3 赤の他人
- 1.4 あくび(欠伸)
- 1.5 あっぱれ(天晴)
- 1.6 油を売る
- 1.7 阿保(あほ、あほう)
- 1.8 行燈、行灯(あんどん)
- 1.9 いかさま(如何様)
- 1.10 一か八か
- 1.11 いらっしゃい
- 1.12 うんともすんとも
- 1.13 えこひいき(依怙贔屓)
- 1.14 おせっかい(お節介)
- 1.15 おやつ(お八つ)
- 1.16 かかし(案山子)
- 1.17 菓子
- 1.18 かなめ(要)
- 1.19 ごまかす(誤魔化す)
- 1.20 さくら
- 1.21 老舗(しにせ)
- 1.22 図体(ずうたい)
- 1.23 図星(ずぼし)
- 1.24 ちんぷんかんぷん
- 1.25 豆腐(とうふ)
- 1.26 南無三(なむさん)
- 1.27 部屋
- 1.28 まずい
- 1.29 八百長(やおちょう)
- 1.30 ろくでなし(碌でなし)
語源が面白い言葉 30
それぞれの言葉に対して一般的に語源とされているもの、語源として有力なものを記載してあります。
青二才(あおにさい)
【意味】年が若く経験の乏しい男をののしって言う言葉
【語源】
未熟なことを意味する「青」と、年が若いことを意味する「二才」を組み合わせた言葉です。
赤ちゃん、赤ん坊
【意味】生まれて間もない子
【語源】
生まれたばかりの子の肌の色が赤いことに由来します。
赤の他人
【意味】何の関係もない人
【語源】
「赤」は「はっきりした、まったくの」といった意味で、他の言葉(この場合は「他人」)を強調することがあります。
あくび(欠伸)
【意味】眠くなったりしたときに自然に行われる深い呼吸
【語源】
口を開ける動きを示す「欠」と、体を伸ばす意味の「伸」を組み合わせたものです。
あっぱれ(天晴)
【意味】すぐれて見事な様子をほめるときに言う言葉
【語源】
感情を表現する「あはれ」が語源で、この音がつまったものです。
油を売る
【意味】無駄話をして時間を費やすこと、なまける
【語源】
油売りの動作から出た表現です。
阿保(あほ、あほう)
【意味】ばか、低能
【語源】
中国の秦の始皇帝(しこうてい)が建設した「阿房宮(あぼうきゅう)」が語源で、その広さは常識を越えたものでした。
行燈、行灯(あんどん)
【意味】照明器具の一つ
【語源】
もとは持ち運ぶものであり、「行(あん=持ち歩くの意)」と「燈(ともしび)」の文字が使われました。
いかさま(如何様)
【意味】いんちき、不正
【語源】
「どんなふう」を意味する「如何(いか)」と、「様子(ようす)」を意味する「様(さま)」を組み合わせた言葉です。もとは「どのように」という意味で使われていましたが、次第に「いんちき」といった意味合いを持つようになりました。
一か八か
【意味】運を天に任せる、のるかそるか
【語源】
博打(ばくち)の用語で、漢字の「丁」と「半」の上の部分を取ったものです。
いらっしゃい
【意味】人が来たときに迎える挨拶の言葉
【語源】
「来る、行く、居る」の尊敬語である「いらっしゃる」の連用形と、丁寧の助動詞「ます」の命令形を組み合わせたのが「いらっしゃいませ」で、簡略化した「いらっしゃい」も使われるようになりました。
うんともすんとも
【意味】全然返事をしないこと、何も言わないこと
【語源】
「うん」は返事の言葉で、これに語呂が良い「すん」を組み合わせたものです。
えこひいき(依怙贔屓)
【意味】一方の肩を持ったり、特定の者を可愛がること
【語源】
「頼りにすること」を意味する「依怙」と、「気に入った者に目をかけて助けること」を意味する「贔屓」を組み合わせた言葉です。
おせっかい(お節介)
【意味】出しゃばって世話をやくこと
【語源】
すり鉢などに付いたものを掻き落とすための道具である「せっかい(切匙、狭匙)」が語源で、「節介」は当て字と考えられています。
おやつ(お八つ)
【意味】午後の間食
【語源】
昔の「八つ時(やつどき=現在の午後 2時頃)」に食べることから
かかし(案山子)
【意味】田畑の作物を荒らす鳥、獣などを防ぐための人形
【語源】
動物や魚の焼いたものを使って田の雀を追い払う「嗅がし(かがし)」が語源です。
菓子
【意味】食事以外に食べる嗜好(しこう)性の食べ物
【語源】
古くには「果物(くだもの)」を意味していました。江戸時代からは果物を「水菓子(みずがし)」と呼ぶようになり、「菓子」は果物以外のものをいうようになりました。
かなめ(要)
【意味】最も大切な部分、要点
【語源】
「かなめ」は扇の骨を閉じるための穴があいた「くぎ(釘)」で、この形が蟹(かに)の目のようにみえることが語源です。
ごまかす(誤魔化す)
【意味】人目をあざむいて不正を働くこと
【語源】
「胡麻菓子(ごまかし=江戸時代の菓子・胡麻胴乱:ごまどうらん、中身がないために見掛け倒しの代名詞とされた)」が語源で、「誤魔化す」は当て字です。
さくら
【意味】大道商人の仲間で、客のふりをして普通の客が買う気を起こすようにしむける役の者
【語源】
ただで見るの意で、「桜」から出た言葉です。
老舗(しにせ)
【意味】長く続いて信用のある店
【語源】
「似せる、真似て行なう」を意味する「仕似せ(しにせ)」が語源で、「老舗」は当て字です。
図体(ずうたい)
【意味】体(からだ)、体のなり
【語源】
「胴体(どうたい)」がなまったものとする説が最有力です。
図星(ずぼし)
【意味】目当ての所、急所
【語源】
的(まと)の中心の黒い部分を図星といい、ここを狙って矢を射ることから「目当ての所」を意味するようになりました。
ちんぷんかんぷん
【意味】わけがわからないこと
【語源】
外国語の発音を真似てつくられた言葉で、「珍紛漢紛」「珍糞漢糞」などと表記されることもあります。
豆腐(とうふ)
【意味】大豆を原料とした食品
【語源】
豆腐は中国から伝わったもので、名前は漢名をそのまま使用したものです。「腐」の文字は液体に近いものを表します
南無三(なむさん)
【意味】失敗したときなどに発する言葉
【語源】
仏・法・僧の三宝の力にすがるという意味の「南無三宝(なむさんぽう)」を略したのが南無三です。
部屋
【意味】家の中を仕切ってつくった間、室、座敷
【語源】
別々の家、隔てた家を意味する「戸屋、隔屋」が語源です。
まずい
【意味】味が悪い(不味い) 具合がよくない、下手だ(拙い)
【語源】
不十分な、乏(とぼ)しいを意味する「貧し(まづし)」が語源です。
八百長(やおちょう)
【意味】真剣に勝負をするように見せかけ、実は前もって決めたとおりに決着をつけること
【語源】
相撲社会から起こった言葉で、八百屋長兵衛(やおやちょうべえ)という人の名によるといわれています。
ろくでなし(碌でなし)
【意味】役に立たない者、しょうのないのらくら者
【語源】
「平なこと、水平なこと」を意味する「陸(ろく)」を否定した「陸でなし」が語源で、「碌でなし」とするのは当て字です。
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