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初秋の俳句 20選 -はつあき-

初秋の青空と風に吹かれる薄の穂

夏の終わりが近づいて、季節が移り変わりはじめる頃には、風、日射し、花などの自然の中に、今までの季節にはなかったものを感じることが増えてきます。

それらは「秋」を予感させるものであり、私たちに楽しさをも与えてくれます。

このページには、「初秋の俳句」と呼ぶにふさわしいものを 20句を選びました。秋らしさを少しずつ感じ始めた頃の、初秋の風景が目に浮かぶような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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初秋の俳句について

青紅葉

「初秋(はつあき、しょしゅう)」「はつあき」「秋口」などの季語が詠み込まれた句を集め、俳句の先頭の文字の五十音順に並べました。

なお、これらは俳句において秋の季語とされます。

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初秋の俳句 20選

 

藍よりも 濃き花開く 初秋かな

【作者】横光利一(よこみつ りいち)

【補足】(あい)はタデ科の一年生植物の名前で、これから取った染料、その色(=濃い青色)も「藍」といいます。

 

梧桐の 実のふねは散る 初秋かな

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

【補足】梧桐(あおぎり:青桐)は、アオイ科(かつての分類ではアオギリ科)の落葉高木です。

 

秋口の こんにやく畑の 峠かな

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】秋口(あきぐち)とは、秋になったばかりの頃をいう言葉です。

 

秋口の 流れゆく藻に 白き花

【作者】大野林火(おおの りんか)

【補足】「藻」の読み方は「も」です。

 

あたらしき 目籠のいろの 初秋かな

【作者】飯田龍太(いいだ りゅうた)

【補足】目籠(めかご)とは、物を入れるための、目のあらい籠(かご)のことです。

林に置かれた二つの目籠

 

初秋の 蝗つかめば 柔かき

【作者】芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)

【補足】「蝗」の読み方は「いなご(稲子、螽とも表記)」です。

 

初秋の 大きな富士に 対しけり

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

 

初秋の 簾に動く 日あしかな

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】「簾」の読み方は「すだれ」です。

 

初秋の 月大川に 光りけり

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

 

初秋の 土ふむ靴の うす埃

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

【補足】「埃」の読み方は「ほこり」です。

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初秋の どれが露やら 雨の露

【作者】上島鬼貫(うえじま おにつら)

 

初秋の 三日月ほのと 雲のあひ

【作者】西島麦南(にしじま ばくなん)

【補足】「ほの(仄)」とは、かすかに、あるいはわずかに感じられることを表現する言葉です。

 

初秋や 旭出ぬ間の 寺まいり

【作者】高井几董(たかい きとう)

 

初秋や 畳みながらの 蚊屋の夜着

【作者】松尾芭蕉(まつお ばしょう)

 

はつあきや まだ顕はれぬ 庭の色

【作者】加賀千代女(かがのちよじょ)

【補足】「顕はれぬ」の読み方は「あらわれぬ」です。

庭園の枯山水

 

初秋や 水まさ白き 星月夜

【作者】三宅嘯山(みやけ しょうざん)

 

初秋や 余所の灯見ゆる 宵のほど

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

【補足】「余所」「灯」の読み方は、それぞれ「よそ」「ひ」です。

 

ひえびえと 闇のさだまる 初秋かな

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

 

日の色に まづ初秋の 哀也

【作者】越智越人(おち えつじん)

【補足】「哀也」の読み方は「あわれなり」です。

 

文机に 初秋風を 招きけり

【作者】 阿波野青畝

【補足】文机(ふづくえ)とは、書物を載せたり読み書きをするための机のことです。

座敷の文机と本

 


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⇒ 立秋の俳句 20選

⇒ 「秋めく」の俳句 20選

⇒ 秋の俳句 30選

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