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初冬の俳句 30選 -はつふゆ-

初冬の野の枯葉

秋はとても過ごしやすい気候なので、何をしても楽しくて仕方ないような気さえします。

しかし、そのような中で、ふと冬の予感がする時が必ずやってきます。すると、やがて訪れる冬に対する心構えをするとともに、去ってゆく秋への寂しさも同時に感じてしまいます。

このページには、初冬が詠まれた俳句の中から 30句を選びました。少しずつ秋から冬へと移り変わってゆく情景が目に浮かぶような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

初冬の俳句 30選

初冬(はつふゆ、しょとう)が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

なお、初冬は俳句において冬の季語とされます。

 

幼子の 爪切る音も 初冬かな

【作者】飯田龍太(いいだ りゅうた)

【補足】「幼子」の読み方は「おさなご」です。

 

帯ほどの 浅き流れに 初冬の日

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】この句の「初冬」の読みは「しょとう」です。

 

雲動き 初冬の日ざし こぼしけり

【作者】稲畑汀子(いなはたていこ)

 

初冬なほ 紅葉に遊ぶ 人等かな

【作者】高浜年尾(たかはま としお)

 

すがれたる 菊に初冬の 塀高し

【作者】阿部みどり女

【補足】すがれる(末枯れる、尽れる)とは、 草木の葉先・梢が枯れ始めることをいいます

黄色い菊の花

 

過ぎしかの 日を瞼にし 初冬なり

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

【補足】「瞼」の読み方は「まぶた」です。

 

つまさきの 初冬の木の葉 父母在さず

【作者】阿部みどり女

【補足】「在さず」の読み方は「いまさず」です。

 

初冬と 詠みてさびしさ ゆゑ知らず

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

 

初冬の 狐の聲と きこえたり

【作者】泉 鏡花(いずみ きょうか)

【補足】「聲」は「声」の旧字体です。

 

初冬の 徐々と来木々に 人に町に

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

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初冬の すでに羽子うつ 音すなり

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

【補足】「羽子(はね)」も冬(新年)の季語です。

 

初冬の 月裏門に かかりけり

【作者】正岡子規(まさおか しき)

 

初冬の つくりごと書く 筆軽し

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

 

初冬の 膝に羽織を 仮だたみ

【作者】阿部みどり女

 

初冬の ふたたび赤き カンナかな

【作者】三橋鷹女

赤いカンナの花と青空

 

はつ冬の 山々同じ 高さかな

【作者】田川鳳朗(たがわ ほうろう)

 

初冬や あざやかなるは ももの芯

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

 

初冬や 仮普請して 早住めり

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】仮普請(かりぶしん)とは、一時的な簡単な建築のことをいいます。

 

初冬や 心肥えたる 般若経

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】般若経(はんにゃきょう)は、大乗仏教(だいじょうぶっきょう)の経典(きょうてん)の総称です。

 

初冬や 少し熱しと 野天風呂

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】「野天風呂」の読み方は「のてんぶろ(=露天風呂:ろてんぶろ)」です。

湯煙が上がっている野天風呂

 

初冬や 空に吹かるる 蜘の糸

【作者】黒柳召波(くろやなぎ しょうは)

【補足】「蜘」の読み方は「くも(=蜘蛛)」です。

 

初冬や 訪はんとおもふ 人来り

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

【補足】「訪はん」の読み方は「わん」です。次に紹介するように、蕪村は下の句が違うものも残しています。

 

初冬や 訪はんと思ふ 人来ます

【作者】与謝蕪村

 

初冬や 野の朝はまだ 草の露

【作者】尾崎迷堂(おざき めいどう)

 

初冬や 日和になりし 京はづれ

【作者】与謝蕪村

【補足】日和(ひより)とは、晴れた良い天気のことをいいます。

雪の積もった萱葺き屋根と青空

 

はつ冬や ふたつ子に箸 とらせ見る

【作者】加藤暁台(かとう きょうたい)

 

初冬や 干葉に塞がる 小屋の口  

【作者】篠原温亭(しのはら おんてい)

【補足】「塞がる」の読み方は「ふさがる」です。

 

初冬や 竜胆の葉の 薄もみぢ

【作者】松本たかし(まつもと たかし)

【補足】「竜胆」の読み方は「りんどう(リンドウ科の多年生植物)」です。

 

はつ冬や 我が子持ちそむ 筆硯

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】「筆硯」の読み方は「ふですずり」です。

 

浪々の ふるさとみちも 初冬かな

【作者】前田普羅(まえだ ふら)

【補足】浪々(ろうろう)とは、場所を定めないでさまようことをいいます。

枯葉が積もった森の道

 


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