時代の順番をおさらいしてみませんか?
日本の時代の流れは、お隣りの中国に比べれば、複雑とは言えないかもしれません。それでも、多少ややこしいと感じるところもあります。私の場合は、どうしても室町時代あたりの政権の移り変わりが苦手です。
このページでは、日本の時代の流れと順番を、それぞれの時代のキーワードを中心に確認してみることにしましょう。
目次
時代の順番
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それでは、時間の流れに沿って、日本の時代をみていきましょう。
旧石器時代
【時代区分の根拠】考古学
【年代】~紀元前16000年頃
【概要】
この時代には、日本列島は大陸と地続きであったと考えられています。
ナイフ型石器、細石器(さいせっき=打製石器)、磨製石器が使用されていました。
また、この時代のものとみられる岩偶(がんぐう=岩、石でつくられた人形)が発見されていることから、この時代には既に信仰があったと推測されます。
旧石器時代は、次の 3つに区分されています。
- 前期旧石器時代
- 中期旧石器時代
- 後期旧石器時代
縄文時代
【時代区分の根拠】考古学
【年代】紀元前16000年頃~紀元前1000年頃
【概要】
この時代の人々は、縄文式土器(じょうもんしきどき)をつくり、竪穴式住居(たてあなしきじゅうきょ)に定住していました。
打製石器、磨製石器、骨角器(こっかくき)などを使用して、狩猟、漁労、植物採集などの生活を送っていました。
また、縄文時代の前期からは稲作が行なわれるようになりました。
弥生時代
【時代区分の根拠】考古学
【年代】紀元前1000年ごろ~3世紀中頃
【概要】
弥生土器(やよいどき=素焼きの土器)が使用されていた時代です。
稲作が広い地域に広まり、農耕社会が成立しました。
中国との国交もあり、日本は「倭(わ、やまと)」「倭国(わこく)」と呼ばれていました。
時代の終盤には、邪馬台国(やまたいこく)の卑弥呼(ひみこ)が倭国王となりました。邪馬台国の所在地に関しては議論が続いていて、その存在も立証されてはいません。
古墳時代
【時代区分の根拠】考古学
【年代】3世紀中頃~6世紀頃
【概要】
この時代には前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)が形成され、各地に広まっていきました。
有力な氏族の連合政権である「ヤマト王権」は、中国、朝鮮との通交がありました。
飛鳥時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】592年~710年
【概要】
ヤマト王権が飛鳥に本拠を置いて国内の支配を行ないました。
この時代に仏教が伝来し、飛鳥文化、白鳳文化など仏教文化が発展していきました。
大化の改新、大宝律令(たいほうりつりょう)の制定などにより権力集中化と天皇支配への大きな動きがありました。
奈良時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】710年~794年
【概要】
奈良に都・平城京(へいじょうきょう)が置かれ、律令国家としての体制が固められてゆきました。
遣唐使(けんとうし)によってもたらされた大陸文化の影響から、天平文化(てんぴょうぶんか)と呼ばれる仏教文化が栄えました。
また、この時代に『日本書紀(にほんしょき=れきししょ)』や『万葉集(まんようしゅう=日本最古の和歌集)』が編まれました。
平安時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】794年~1185年
【概要】
平安京を都に定めて、律令国家体制に代わって王朝国家体制が確立されました。
武士階層の台頭や藤原北家(ふじわらほっけ)による摂関(せっかん)政治の成立もこの時代にありました。
文化的には、従来の天平文化から日本化が進んだ国風文化(こくふうぶんか)へと移り変わりがありました。平仮名や片仮名の使用がはじまり、『源氏物語』や『枕草子』などの文学作品が誕生してきたのが、この時代です。
鎌倉時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】1185年~1333年
【概要】
当初は源頼朝を長とする鎌倉幕府と中央の公家政権が並立していましたが、承久の乱(じょうきゅうのらん)以降は幕府が優位となりました。
後には、二度の元寇(げんこう)によって社会的に大きな変動が生じました。
この時代には鎌倉新仏教が成立し、仏教は民衆へと広まってゆきました。
【建武の新政】
鎌倉幕府が滅亡した後、1333年に後醍醐天皇(ごだいごてんのう)が自ら政治を行なう「親政(しんせい)」を開始しました。
これは、1336年に足利尊氏が室町幕府を開くまで続きましたが、この期間を建武の新政(けんむのしんせい)と呼びます。
室町時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】1336年~1573年
【概要】
足利尊氏が京都の室町に幕府を開き、のちに「室町幕府」と呼ばれるようになりました。
後に守護大名(しゅごだいみょう)の勢力が増大し、やがて1467年に始まった応仁(おうにん)の乱、1493年の明応(めいおう)の変などを経て、戦国時代へと移ってゆきました。
この時代には、禅宗(ぜんしゅう)の影響を受けた北山文化、東山文化が栄えました。
【南北朝時代】
1336年に足利尊氏が光明天皇(こうみょうてんのう=北朝)を擁立したのに対し、後醍醐天皇(南朝)は吉野行宮(よしのあんぐう)に遷りました。
そして、北朝と南朝が合一したのは56年後の1392年のことでした。
この56年間を南北朝時代と呼びます。
戦国時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】1467年/1493年~1587年/1590年
【概要】
戦国時代の始まりは、1467年の応仁の乱または1493年の明応の変とされることが多く、終わりについては、1587年の惣無事令(そうぶじれい)または1590年の豊臣秀吉の全国統一とすることが多くみられます。
「下克上(げこくじょう)」や「戦国大名(せんごくだいみょう)」に象徴される時代といえるでしょう。
安土桃山時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】1573年~1603年
【概要】
織田信長の安土城(あづちじょう)と豊臣秀吉の伏見城(ふしみじょう=桃山)から名付けられたもので、「織豊時代(しょくほうじだい)」という名称も広く使われています。
時代の始終の年については、いくつかの見解があります。
江戸時代
【時代区分の根拠】政権の所在地
【年代】1603年~1868年
【概要】
社会が安定したことにより耕地面積が増大し、それに伴って食料の量産と人口の増加がもたらされました。
そして、元禄文化(げんろくぶんか)、化政文化(かせいぶんか)といった豊かな文化が発展しました。
しかし、幕府の権力維持に揺らぎが出てきた19世紀には外国からの圧力もあり、やがて幕府は倒壊しました。
明治時代
【時代区分の根拠】天皇の在位期間
【年代】1868年~1912年
【「明治」の出典】
聖人南面而聴天下 嚮明而治 (『易経』より)
【概要】
明治維新を経た日本は「文明開化(ぶんめいかいか)」といわれるように、文化面で従来のものとは大きくかけ離れた変革が起こりました。
標準語の普及も進められるようになり、近代的な日本語が成立しました。
大正時代
【時代区分の根拠】天皇の在位期間
【年代】1912年~1926年
【「大正」の出典】
大亨以正 天之道也 (『易経』より)
【概要】
大正デモクラシーといわれるように、社会や文化面において民主主義、自由主義が発展した時代です。
第一次世界大戦による大戦景気、大正バブルという空前の好景気となりましたが、大戦の終結によって深刻な不景気へと向かいました。
また、関東大震災(1923年)の発生が不景気に拍車をかけることになりました。
昭和時代
【時代区分の根拠】天皇の在位期間
【年代】1926年~1989年
【「昭和」の出典】
百姓昭明 協和萬邦 (『書経』より)
【概要】
第二次世界大戦で敗戦国となった日本は、GHQの統治下で占領政策に基づいた日本国憲法を制定しました。
1960年代には高度経済成長をとげ、1968年には国民総生産が世界で第3位となり、日本は先進国と呼ばれるようになりました。
平成時代
【時代区分の根拠】天皇の在位期間
【年代】1989年~2019年
【「平成」の出典】
内平外成 (『史記』より)
地平天成 (『書経』より)
【概要】
バブル景気の崩壊、阪神淡路大震災、東日本大震災などによって、従来の世界経済への影響力も薄れてゆきました。
天皇陛下は 2019年 4月30日に退位しました。
令和時代
【時代区分の根拠】天皇の在位期間
【年代】2019年~
【「令和」の出典】
于時 初春令月 氣淑風和 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香
(『万葉集』より)
まとめ
時代 | 年号 |
旧石器 | ~前16000頃 |
縄文 | ~前1000頃 |
弥生 | ~350頃 |
古墳 | ~592 |
飛鳥 | 592~710 |
奈良 | 710~794 |
平安 | 794~1185 |
鎌倉 | 1185~1333 |
(建武の新政) | 1333~1336 |
室町 | 1336~1573 |
(戦国) | 1467/1493 |
~1587/1590 | |
安土桃山 | 1573~1603 |
江戸 | 1603~1868 |
明治 | 1868~1912 |
大正 | 1912~1926 |
昭和 | 1926~1989 |
平成 | 1989~2019 |
令和 | 2019~ |
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