掛乞の俳句 12選 -かけこい-
掛売りの代金を請求すること、また、それを行なう人のことを「掛乞(かけこい、かけごい)」といいますが、この「掛乞」は俳句において冬の季語でもあり、多くの作品に詠み込まれてきました。
このページには、「掛乞」が詠まれた俳句を集めてみました。せわしない歳末の雰囲気に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。
目次
掛乞の俳句 12選
冬の季語である「掛乞」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。
どうぞ、ごゆくりっと鑑賞なさってください。
掛乞に 幼きものを よこしたる
【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)
掛乞に 一声もらす 鸚鵡かな
【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)
【補足】「鸚鵡」の読み方は「オウム」です。
掛乞に 水など汲んで 貰ひけり
【読み】かけこいに みずなどくんで もらいけり
【作者】小林一茶(こばやし いっさ)
掛乞の 女はものゝ やさしけれ
【作者】高浜虚子(たかはま きょし)
掛乞の 鬚など立てゝ をかしけれ
【作者】寺田寅彦(てらだ とらひこ)
【補足】「髭」の読み方は「ひげ」です。
掛乞や 空家の多き 士族町
【作者】内田百間(うちだ ひゃっけん)
【補足】「空家」の読み方は「あきや」です。士族(しぞく)とは、士分・武士の家柄、また、その人のことをいいます。
掛乞や 京の女の おそろしき
【作者】巌谷小波(いわや さざなみ)
掛乞や 夜の錦の 男ふり
【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)
掛乞や をかしきまでに 険しき目
【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)
【補足】「険しき」の読み方は「けわしき」です。
さしづめの 掛乞に出る 主かな
【作者】吉武月二郎(よしたけ つきじろう)
【補足】「さしずめ(差し詰め)」とは、「 直接かかわること、また、その様子」や「行き詰まってしまうこと、また、その状態」を意味します。「主」の読み方は「あるじ」です。
貧乏は 掛乞も来ぬ 火燵かな
【作者】正岡子規(まさおか しき)
【補足】「火燵」の読み方は「こたつ」です。
吹き降りの 掛乞の夜と なりにけり
【作者】吉武月二郎
【補足】吹き降りとは、強い風を伴った雨が激しく降ることをいいます。
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