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寒牡丹の俳句 30選 -かんぼたん-

雪を被った牡丹の花

美しい花の姿が愛される牡丹には、春の花というイメージがあります。

しかし、冬の厳しい寒さの中で花を咲かせる牡丹もあり、その姿もまた魅力に満ちあふれています。

このページには、寒牡丹、冬牡丹が詠まれた俳句の中から 30句を選びました。寒さの中でもけなげに咲いている牡丹の花が目に浮かんでくるような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

寒牡丹の俳句 30選

「寒牡丹」「冬牡丹」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

これらは、俳句において冬の季語とされます。


【牡丹の品種】

4~5月頃に開花する一般的なものは「春牡丹」と呼ばれます。

これを 1~2月頃に開花するように調整したものが「冬牡丹」という品種です。

また、春と秋に花が咲く「寒牡丹」という二季咲きの品種があります。


 

いつまでも 寒き目のある 寒牡丹

【作者】岸田稚魚(きしだ ちぎょ)

 

うすら日は ありにけるかも 寒牡丹

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

【補足】うすら日(=薄ら日)とは、弱い日射しのことをいいます。

 

かげりたる 日を仰ぎけり 寒牡丹

【作者】野村泊月(のむら はくげつ)

【補足】「仰ぎ」の読み方は「あおぎ」です。

 

寒牡丹 うしなひ易き 日を得たる

【作者】岸風三楼(きし ふうさんろう)

 

寒牡丹 臆しげもなく 濃かりけり

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

鮮やかな赤い牡丹の花

 

寒牡丹 挿して淋しさ 忘るるか

【作者】松本たかし(まつもと たかし)

【補足】「挿して」の読み方は「して」です。

 

寒牡丹 従ふごとく 莟むなり

【作者】右城暮石(うしろ くれいし)

【補足】「莟む」の読み方は「つぼむ」です。

 

寒牡丹 炭ひく音を はばからず

【作者】橋本多佳子(はしもと たかこ)

 

寒牡丹 どこか火事ある あをあをと

【作者】加藤楸邨(かとう しゅうそん)

 

牡丹に 夜の眼よせ行く 息しろう

【作者】寒松瀬青々(まつせ せいせい)

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寒牡丹 火を感じとる 癖消えず

【作者】加藤秋邨

 

寒牡丹 ふところ手して 大き影

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

 

今日もなほ 咲かぬしづかや 冬牡丹

【作者】渡辺水巴(わたなべ すいは)

 

渓声に 如かざらめやも 寒牡丹

【作者】永田耕衣(ながた こうい)

【補足】渓声(けいせい)とは、渓流や谷川の音のことをいいます。

 

住職の 素手培ひし 寒牡丹

【作者】右城暮石

【補足】「培ひし」の読み方は「つちかいし」です。

白い寒牡丹の花

 

そのあたり ほのとぬくしや 寒牡丹

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】「ほのと(仄と)」は「わずかに」、「ぬくし(温し)」は「暖かい」という意味です。

 

羽子板の 裏絵雪中 寒牡丹

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

 

花遂に 霜に負けたり 寒牡丹

【作者】日野草城

【補足】「遂に」の読み方は「ついに」です。

 

日あたりて あはれなりけり 寒牡丹

【作者】日野草城

 

ひうひうと 風は空ゆく 冬牡丹

【作者】上島鬼貫(うえじま おにつら)

雪の中の寒牡丹の花

 

ひとり来て だまつて見るや 寒牡丹

【作者】日野草城

 

冬牡丹 きりきり生きる ことの愚よ

【作者】鈴木真砂女(すずき まさごじょ)

 

冬牡丹 千鳥よ雪の ほとゝぎす

【作者】松尾芭蕉(まつお ばしょう)

【補足】「千鳥(ちどり)」は冬の季語、「ほととぎす」は夏の季語です。

 

冬牡丹 人形箱を 出でゝ見よ

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

 

冬牡丹 待たれてつひに 咲きにけり

【作者】幸田露伴(こうだ ろはん)

藁囲いの中の寒牡丹の花

 

紅隈に 咲く此冬や 寒牡丹

【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)

【補足】「紅隈」「此」の読み方は、それぞれ「べにぐま」「この」です。

 

苞割れば 笑みこぼれたり 寒牡丹

【作者】高浜虚子

【補足】「苞」の読み方は「ほう」です。

 

招かれし 一人のみなり 寒牡丹

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

 

闇の中 逢ヘりまぼろしの 冬牡丹

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

 

雪よりも 時雨にもろし 冬牡丹

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】「時雨(しぐれ)」も冬の季語です。

白い寒牡丹の花

 


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