朧の俳句 30選 -おぼろ-

朧夜の桜の花

春の夜に物がぼんやりと霞んでいる様子を「朧(おぼろ)」という言葉で表現します。

これは、昼間の「霞(かすみ)」に対するもので、俳句の季語として多くの作品に詠み込まれています。

このページには、朧が詠まれた俳句の中から 30句を選びました。春の夜の朧に包まれた情景が目に浮かぶような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

朧の俳句 30選

「朧」「朧夜」などが詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

これらは、俳句において春の季語とされます。

 

暁の 夢かとぞ思ふ 朧かな

【作者】夏目漱石(なつめ そうせき)

【補足】(あかつき)とは、夜明け頃のことをいいます。

 

いつの世も 朧の中に 水の音

【作者】桂 信子(かつら のぶこ)

 

お法会に 影絵あるよし 朧かな

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】法会(ほうえ)とは、人々を集めて仏の道を説く行事のことです。

 

朧めく 庭より上る 獨り言

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】「獨り言」の読み方は「ひとりごと」です。

 

朧夜に 声ありて句を 聴くうつゝ

【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)

樹木の向こうに見える窓明かり

 

おぼろ夜の あかつき方の 屋根の雨

【作者】滝井孝作(たきい こうさく)

 

おぼろ夜の かたまりとして ものおもふ

【作者】加藤秋邨(かとう しゅうそん)

 

朧夜の 蔀の格子 ありにけり

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】(しとみ)とは、格子の裏に板を張った戸のことです。

 

朧夜の 人のあとより 歩きけり

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

 

朧夜の 蛇屋の前を 通りける

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

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朧夜の むんずと高む 翌檜

【作者】飯田龍太(いいだ りゅうた)

【補足】翌檜(あすなろ)は、ヒノキ科アスナロ属の常緑樹です。

 

朧夜の 物言ふ如き 星のあり

【作者】鈴木花蓑(すずき はなみの)

【補足】「如き」の読み方は「ごとき」です。

 

おぼろ夜の 雪のふる夜に さも似たる

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

 

朧夜や 顔に似合ぬ 恋もあらん

【作者】夏目漱石

 

おぼろ夜や 籠提灯の 一つづつ

【作者】久保田万太郎

三色の丸い提灯

 

朧夜や 百姓の子の 笛を吹く

【作者】前田普羅(まえだ ふら)

 

おぼろ夜や 南下リに ひがし山

【作者】高井几董(たかい きとう)

 

神の手で 撫でたやうなる 朧かな

【作者】松瀬青々(まつせ せいせい)

 

急須の茶 しぼりたらすよ 夕朧

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

 

この朧 海やまへだつ おもひかな

【作者】原 石鼎

朧の中の山々

 

大仏の 目には吾等も 朧かな

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】「吾等」の読み方は「われら(=我等)」です。

 

鳥居より 引きかへしたる 朧かな

【作者】阿部みどり女

 

俳諧を 鬼神にかへす 朧かな

【作者】前田普羅

 

初朧 菓子買ふための 寄り道よ

【作者】大野林火(おおの りんか)

 

花曇 朧につづく 夕べかな

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

【補足】花曇(はなぐもり)とは、桜が咲く頃に、空が薄曇りであることをいいます。

夕方の雲の多い空

 

引いてやる 子の手のぬくき 朧かな

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

 

松の葉の みな立ちのぼる 朧かな

【作者】永田耕衣(ながた こうい)

 

まんまるな 山々ならぶ 朧哉

【作者】寺田寅彦(てらだ とらひこ)

 

行く川の あなた北斗の 朧かな

【作者】立花北枝(たちばな ほくし)

【補足】「あなた(彼方)」は、「あちらのほう」「むこう」を意味します。

 

別れんと かんばせよする 朧かな

【作者】飯田蛇笏

【補足】「かんばせ」とは、顔のことをいいます。

朧の中の桜の枝

 


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