節分の豆って食べる数や種類に決まりはありますか?
節分といわれて恵方巻きを思い浮かべる人は多いかもしれません。しかし、この時期の風物詩として豆まきは外せないのではないでしょうか。
私が子供の頃には、神社での豆まき、家庭での豆まきと2度楽しめるので、かなり待ち遠しい行事でした。
このページでは、節分の豆まきの由来、節分の豆などを中心にみていきましょう。
節分、豆まきの起源・由来は?
そもそも節分(せつぶん、せちぶん)とは、立春・立夏・立秋・立冬の前日のことを意味していました。
この4つは二十四節気 *(にじゅうしせっき)によるものです。
*二十四節気については、」こちらをご覧ください。
⇒ 二十四節気とは
そして昔には、各季節の切り替わるときには悪いもの、すなわち鬼が入り込むと考えられていました。
この鬼を追い払うために、平安時代の頃から宮中では、大晦日(おおみそか)に追儺(ついな)、鬼やらい、儺(な)やらいなどという名前で呼ばれる行事が行われていました。
ここでいう大晦日とは、立春の前日のことです。
これが、現代の節分の豆まきの原形といわれており、中国から伝わったと考えられています。
当初は弓矢を使って鬼を追い払う行事でしたが、やがて豆を使ったものへと変化し、民間でも広まっていきました。
そして節分という言葉も、主に立春の前日の節分だけを表わすようになりました。
節分の豆について
豆の種類
現代の節分の豆まきで使われるのは大豆(だいず)が多いですね。しかし、以前には米、麦、かちぐり(=搗栗、勝栗)なども使われていました。
また、地域によっては落花生(らっかせい)をまきます。これは、地面に落ちたとしても中身の豆自体が汚れないので、なかなか良いですね。
むしろ、まいた豆を後でいただく方が望ましいかもしれません。
さらには、お餅、ミカン、お菓子などがまかれることもあります。私が子どもの頃には、近くの神社の豆まきではお守りや少額の硬貨も混じっていました。
福豆とは
豆まきに大豆を使う場合は、あらかじめ炒ったものとします。この炒った豆は福豆(ふくまめ)と呼ばれます。
豆を炒るのは、まいた豆から芽が出るのを防ぐためといわれています。
豆まきをする前にお祓いを行なったり、神棚に供えるといったこともされます。
現在では、福豆がお店で売られていますし、通販でも「煎り大豆」として簡単に手に入りますね。
豆の食べる数は?
豆をいくつ食べるかについては、次のようにいろいろな説があります。
- 数え年で、年齢の数
- 数え年で、年齢の数 + 1
- 満年齢で、年齢の数
- 満年齢で、年齢の数 + 1
一つ多く食べるのは、一年分を先取りする、より多くの福を呼び込むということから行なわれます。
また、現在では満年齢が一般化しているので、数え年に無理にこだわらないようになってきています。
私が子供のときには、年齢の数の数個では物足りなくて、多く食べるとどうなるのかなどとは考えないで、年の数倍の数の豆を食べていました。
また、年を重ねると数も増えるので、豆一粒で10歳分とすることもよく行われます。
いくつ食べるべき、というような厳密な決まりはないので、あくまでも目安と考えて問題はありません。
節分の食べ物は?
節分に食べるのは豆だけではなく、他にも節分ならではのものもあります。それらについてみていきましょう。
恵方巻き
今や、豆まきよりも恵方巻きのほうがメジャーといえるかもしれませんね。
歴史はそれほど古くはありませんが、ここまで広まったのには驚いてしまいます。
恵方巻きについては、こちらをご覧ください。
⇒ 恵方巻きの方角
いわし
いわしは、魔除けの柊鰯(ひいらぎいわし)として飾りますが、実際に食べる地域も多くみられます。
柊鰯については、こちらをご覧ください。
⇒ 柊鰯とは
福茶
お茶に福豆を入れた福茶(ふくちゃ)も、節分ならではのものです。
福豆の他に、「喜ぶ(よろこぶ)」に通じるとされる昆布、めでたいことの象徴・松竹梅の梅にちなんだ梅干しを入れることが多いですね。
なお、福茶はお正月にも縁起物として飲まれ、この場合は黒豆を入れることが多いですね。
まとめ
- 節分の豆まきは、平安時代から行なわれていた宮中行事に由来し、それらは追儺(ついな)、鬼やらい、儺(な)やらいなどと呼ばれていました。
- 豆まきでは、大豆を炒った福豆が多く使われますが、落花生などをまく地域も多くみられます。
- 食べる豆の数について特に決まりはありませんが、年齢の数、年齢の数 + 1 とすることが多いです。
- 豆以外の節分の食べ物には、恵方巻き、節分いわし、福茶などがあります。