霜降の俳句 -そうこう-
そろそろ冬の訪れも感じられようかという 10月の下旬に、二十四節気の一つの「霜降」があります。
この霜降は、俳句においては秋の季語であり、俳句作品にも用いられている言葉です。
このページには、霜降が詠み込まれた俳句を集めました。秋もめっきりと深まった頃の雰囲気を、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。
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霜降の俳句
霜降の 陶ものつくる 翁かな
【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)
【補足】「陶もの」「翁」の読み方は、それぞれ「すえもの(=やきもの、陶器)」「おきな(=男の老人、女性の場合は媼:おうな)」です。
霜降(そうこう)に近い時期の二十四節気(にじゅうしせっき)を並べると、次の表のようになります。
秋分 | 9月23日ごろ |
寒露 | 10月 8日ごろ |
霜降 | 10月23日ごろ |
立冬 | 11月 7日ごろ |
小雪 | 11月22日ごろ |
霜降や 鳥のねぐらを 身に近く
【作者】手塚美佐(てづか みさ)
【補足】「ねぐら(塒)」とは、鳥が寝る所のことをいいます。
霜降や 立方体の 鯨肉
【作者】辻 桃子(つじ ももこ)
【補足】日本では、旧石器時代の貝塚や弥生時代の遺跡などから鯨骨が出土していて、古くから捕鯨が行われていたと考えられています。
「鯨肉」の読み方は「くじらにく、げいにく」です。
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抱き入れし 護謨の冷たし 霜降に
【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)
【補足】「護謨」の読み方は「ごむ(=ゴム)」です。
柚の照の 霜降といふ 山の凪
【作者】斎藤美規(さいとう みき)
【補足】柚(ゆ、ゆう)とは、柚子(ゆず)のことです。「凪」の読み方は「なぎ(=風がやんで波が穏やかになること)」です。
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