躑躅(つつじ)の俳句 25選  -躑躅花にほふ-

薄いピンク色の躑躅の花

春には様々な花が咲いて、私たちの目を楽しませてくれます。それらの中でも、躑躅は見かける機会も多いのではないでしょうか。

躑躅の花は、色の種類も多いので古くから人々に愛されてきましたし、俳句の季語としても多くの作品に詠み込まれてきました。

このページには、躑躅が詠み込まれた俳句の中から 25句を選びました。躑躅の花の鮮やかな色が目に浮かぶようなものばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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躑躅の俳句 25

紫色の躑躅の花

「躑躅、つつじ」が詠まれた句を集め、俳句の文字の五十音順に並べました。

なお、躑躅は俳句において春の季語として扱われます。

 

吾子の瞳に 緋躑躅宿る むらさきに

【作者】中村草田男(なかむら くさたお)

【補足】吾子(あこ)は「わが子」という意味です。この句の「瞳」の読み方は「め」です。

 

石橋を つゝみて燃ゆる 躑躅かな

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

 

うつ~と 躑躅の瀞は 雨の景

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】(とろ)とは、川の水が深くて流れの静かなところをいいます。「うつうつ」は、草木が美しく生い茂る様子を表現する言葉です。

 

盛りなる 花曼陀羅の 躑躅かな

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】曼陀羅(まんだら)とは、色彩があざやかな絵図のことをいいます。

 

死ぬものは 死にゆく躑躅 燃えてをり

【作者】臼田亞浪(うすだ あろう)

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春愁の かぎりを躑躅 燃えにけり

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

【補足】春愁(しゅんじゅう)とは、春の日の何となく悩ましく感じる物思いのことをいいます。

 

白つつじ 小さきはたごに 夕べ来ぬ

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】はたご(旅籠)とは、宿屋・旅館のことです。

 

新築の 庭にこけたる 躑躅かな

【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)

【補足】「こけたる」は「やせ細った」の意と解します。

 

坐りたる 座敷の前の 躑躅かな

【作者】野村泊月(のむら はくげつ)

 

近道へ 出てうれし野の 躑躅かな

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

様々な色の躑躅の花

 

つつじ多き 田舎の寺や 花御堂

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】花御堂(はなみどう)とは、花で飾った小さいお堂のことです。

 

躑躅さく 谷やさくらの ちり所

【作者】横井也有(よこい やゆう)

 

つつじ咲く 母の暮しに 加はりし

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

 

つつじ見の 客七卿の 間にも在り

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

【補足】七卿の間(しちきょうのま)とは、山口の功山寺(こうざんじ)にある書院です。幕末の七卿落ち(しちきょうおち=政変で七人の公家が京都から追放された事件)で、七人のうちの五人が滞在しています。

 

塔見えて 躑躅燃えたつ 山路かな

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】山路(やまじ)とは、山の中の道のことです。

山一面に咲く赤い躑躅の花

 

庭芝に 小みちまはりぬ 花つつじ

【作者】芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)

 

花びらの うすしと思ふ 白つつじ

【作者】高野素十(たかの すじゅう)

 

這ひ渡る 蟻に躑躅は 花ばかり

【作者】中村汀女

【補足】「蟻」の読み方は「あり」です。

 

晴れ曇り おほよそ曇り つつじ燃ゆ

【作者】篠田悌二郎(しのだ ていじろう)

 

日の昏れて この家の躑躅 いやあな色

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

【補足】「昏れて」の読み方は「くれて(=暮れて)」です。

少し暗い赤の躑躅

 

噴煙の 或る時瑠璃に 大つつじ

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

【補足】瑠璃(るり)とは、紫がかった紺色のことです。

 

真つ白き 船の浮める 躑躅かな

【作者】中村汀女

【補足】「浮める(うかめる)」は「浮かんでいる」という意味です。

 

紫の 映山紅となりぬ 夕月夜

【作者】泉 鏡花(いずみ きょうか)

【補足】「つつじ」は「映山紅」と表記されることもあります。

 

冷水を したたか浴びせ 躑躅活け

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

【補足】「活け」の読み方は「いけ」です。

 

分け行けば 躑躅の花粉 袖にあり

【作者】高浜虚子

白い躑躅の花

 


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