夜長の俳句 30選 -よなが-

夜空の三日月

夏の夜の短さとは対照的に、秋の夜は思いのほか長いものです。灯下で読書などをするにも、他の季節よりも充実した時間を過ごせるような気がします。

そのような「夜長」は、俳句において秋の季語でもあり、多くの作品に詠み込まれてきました。

このページには、夜長が詠まれた俳句の中から 30句を選びました。秋の夜の雰囲気に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

夜長の俳句 30選

「夜長」「長き夜」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

 

 

あいつらも 夜永なるべし そそり唄

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】そそり唄とは、遊郭をひやかしながら歩く客がうたう唄(うた)のことで、そそり節ともいいます。

 

漁火の 北に片寄る 夜長かな

【作者】鈴木真砂女(すずき まさじょ)

【補足】「」の読み方は「」です。

 

いつのまに 中日となりし 夜長かな

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

 

糸を巻く 妻子夜長の われも居り

【作者】永井龍男(ながい たつお)

 

妹に 軍書読まする 夜長哉

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】軍書(ぐんしょ)とは、戦争の話を記した書物のことで、軍記(ぐんき)と同意です。

行燈

 

うたたねの 覚めて夜長の 水車

【作者】福田蓼汀(ふくだ りょうてい)

【補足】「覚めて」の読み方は「めて」です。

 

裏山の 峯に灯のある 夜の長き

【作者】内田百間(うちだ ひゃっけん)

【補足】「峯」の読み方は「みね(=峰)」です。

 

老いゆくを 知れとて長き 夜はあるか

【作者】大野林火(おおの りんか)

 

カンテラに 新酒をあぶる 夜長哉

【作者】寺田寅彦(てらだ とらひこ)

【補足】カンテラとは、携帯用の石油燈のことです。

 

草原に 月はたゞある 夜長かな

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

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山家集 夜長の塵を はたきけり

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】山家集(さんかしゅう)は、平安末期の歌僧・西行(さいぎょう)の歌集の名前で、『山家和歌集』ともよばれます。

 

たばこすふ 煙の垂るる 夜長かな

【作者】芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)

 

弟子達の 一つ灯に寄る 夜長かな

【作者】村上鬼城(むらかみ きじょう)

 

長き夜の 女の声が 勝ちにけり

【作者】波多野爽波(はたの そうは)

 

長き夜の 中に我在る 思かな

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

吊り燈籠

 

長き夜の 物書く音に 更けにける

【作者】村上鬼城

 

長き夜の わが生涯を かへりみる

【作者】今井つる女(いまい つるじょ)

 

長き夜は ただせせらぎに 更けにけり

【作者】佐藤春夫(さとう はるお)

 

長き夜や 心の鬼が 身を責める

【作者】小林一茶

 

なぐさめの 人来ずなりし 夜長かな

【作者】吉武月二郎(よしたけ つきじろう)

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人間に 寝る楽しみの 夜長かな

【作者】青木月斗(あおき げっと)

 

鼠追ふも 秋の夜長の すさびかな

【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)

【補足】すさび(遊び)とは、こころのおもむくままにするなぐさみのことをいいます。

 

ひとり寝の 夜長の帯を たたみけり

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

 

襖絵の 鴉夜長を 躍り居る

【作者】原 石鼎

【補足】「襖絵」「鴉」の読み方は、それぞれ「ふすまえ」「からす」です。

 

みちのくの 頭良くなる 湯に夜長

【作者】大野林火

街燈に照らされた小道

 

みちのくの 夜長の汽車や 長停り

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

 

向ひ家に 魚もたらせし 夜長かな

【作者】波多野爽波

 

よしさらば 泣き明さんか 夜の長き

【作者】寺田寅彦

 

よそに鳴る 夜長の時計 数へけり

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

 

夜長さや ところも替ず 茶たて虫

【作者】加舎白雄(かや しらお)

夜の和室

 


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