八十八夜とは?【2019年版】

茶畑

「夏も近づく八十八夜~」と歌いながら相手と手を打ち合う遊びは、誰でも子供の頃に経験しているのではないでしょうか。

しかし、小さい頃には八十八夜といわれても意味がわかりませんでしたし、私は長い間「茶摘みが始まるころ」というくらいの認識しか持っていませんでした。

しかし調べてみると、この八十八夜はかなり重要な意味を持ったものであることがわかりました。

このページでは、そもそも八十八夜とは何か? からみていくことにしましょう。

スポンサーリンク

八十八夜とは? 2019年はいつ?

八十八夜(はちじゅうはちや)は雑節(ざっせつ)の一つで、「立春から数えて88日目の夜」のことをいいます。

雑節とは、季節の移り変わりを正しくつかむために設けられた暦日(れきじつ)のことです。

【参考】 雑節とは?

この八十八夜は 1685年の改暦で新しい暦となった貞享暦(じょうきょうれき=渋川春海が完成させた暦)から採用されたもので、日本独特のものです。


そして、2019年の八十八夜の日付は 5月2日です。

八十八夜は毎年 5月初め頃となるため、この頃には遅霜(おそじも)=晩霜(ばんそう)が発生することがあります。

  • 八十八夜の別れ霜
  • 八十八夜の忘れ霜
  • 八十八夜の泣き霜

この時期の霜に関しては、これらのような言葉があります。

農家にとってのみならず幕府にとっても、霜害による不作という事態は非常に恐ろしいものでした。

そこで、霜に対する注意を喚起するために、暦に記載されることになったのです。

スポンサーリンク

一方で、八十八夜を過ぎると霜が降りることもなくなってくるため、農業の種まきに適した時期となり、茶摘みの季節になります。

「八」、「十」、「八」の3つの字を組み合わせると『』の字になることから、縁起のいい農耕の吉日ともされています。

特に、八十八夜に摘んだ茶は新茶一番茶と呼ばれ、長寿の薬ともいわれたものでした。

新茶の香りはやさしく、ほのかな甘みがあるため好んで飲まれています。

お茶の葉と湯呑みの茶

 

 

「茶つみ」の歌詞 - 夏も近づく八十八夜~

 

『茶摘』  作詞、作曲:不詳

この曲の原題は『茶摘』といいます。

「摘」という字は、小学校では教えないものなので、教科書に載せる場合の表記は「茶つみ」となります。

小学生の頃には、この歌の題名は「八十八夜」だと思い込んでいたので、これを知ると少し意外な気がしてきます。

この歌の歌詞を抜き出してみましょう。

夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
「あれに見えるは茶摘みぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠」

日和(ひより)つづきの今日このごろを
心のどかに摘みつつ歌ふ
「摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにゃ日本の茶にならぬ」

子どもの頃に歌っていて意味がわからなかったのは、「あかねだすきに菅(すげ)の笠」の部分でした。

「菅の笠」は、植物の菅(すげ)を編んでつくった笠ということでよいとして、「あかねだすき」がわかりにくいのではないでしょうか。

漢字で書けば「茜襷」となり、茜草(せんそう、一般的にいう茜:あかね)で染め上げた襷(たすき=和服の袖をたくし上げるためのひも)のことです。

この茜草は薬草でもあるので、「茶摘みをしていて傷ついた指に茜草の成分をすりこむ」という意味があるともいわれています。

茶畑の茶の葉

 

 

八十八夜に関すること

 

手遊び

子供が2人で向かい合って、「せっせっせーのよいよいよい」で始め、「茶つみ」を歌いながらする手遊びは、とても有名です。

子どもの頃には、何度となく繰り返したものです。

この手遊びでの動作は、茶の葉を摘むつきの手つきを真似たものともいわれています。

 

八十八夜の俳句

最後に、正岡子規の詠んだ句の中から、八十八夜が使われているものを挙げておきます。

霜なくて 曇る 八十八夜かな

出遅れの 番茶も 八十八夜かな

八十八夜は俳句の季語として、多くの作品に詠み込まれています。

【参考】 八十八夜の俳句

満月

 

まとめ

  • 八十八夜は雑節の一つで、立春から数えて88日目の夜のことをいいます。
  • 八十八夜は、江戸時代の貞享暦から採用された雑節で、日本独自のものです。
  • 八十八夜は、霜に対する注意を喚起するものであるとともに、農耕にとって縁起の良い吉日という意味合いも持っています。

スポンサーリンク


サブコンテンツ

このページの先頭へ