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初午の俳句 20選  -はつうま-

伏見稲荷大社の楼門

2月の厳しい寒さの中、各地の稲荷神社では初午(はつうま)の祭が行なわれます。

そして、初午は春の季語として数多くの俳句にも詠み込まれてきました。

現代では、初午は新暦で行われることが多くなったので、旧暦の時代の人々の初午に対するイメージは、私たちのものとは少し違っていたかもしれません。

このページには、「初午」「一の午」が詠み込まれた俳句の中から 20句を選びました。初午ならではの雰囲気に満ちたものばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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初午の俳句 20選

向かい合っている狛狐

「初午」「一の午」が詠まれた句を集め、俳句の文字の五十音順に並べました。

なお、初午は俳句において春の季語として扱われます。

【参考】 初午とは?

 

 

境内は まだ皆枯木 一の午

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】2月の最初の午の日である初午は、一の午(いちのうま)とも呼ばれます。また、2回目の午の日は二の午(にのうま)、3回目は三の午(さんのうま)といいます。

 

ささやかな 初午幟 雪にさす

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】「幟」の読み方は「のぼり」です。

 

初午に 狐の剃りし 頭哉

【作者】松尾芭蕉(まつお ばしょう)

【補足】(かな)は、詠嘆や感動を表わします。

 

初午に 無官の狐 鳴にけり

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】無官の狐とは、お稲荷様(稲荷神)の使いである狐に対して、野生の狐を意味すると解します。

 

初午の 地口行灯 並びたり

【作者】高浜年尾(たかはま としお)

【補足】地口行灯(じぐちあんどん)とは、祭礼などに飾られる角型のもので、ことわざや格言などをもじった地口や戯画などが描かれます。

地口の例としては、「門前の小僧」に対する「温泉の保養」などが挙げられます。

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初午の 遥かに寒き 雲ばかり

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

 

初午の 祠ともりぬ 雨の中

【作者】芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)

【補足】「祠」の読み方は「ほこら」です。

 

初午の 土産の絵馬の 二三枚

【作者】後藤夜半(ごとう やはん)

【補足】「土産」の読み方は「みやげ」です。

 

初午の 都をさして きつねかな

【作者】立花北枝(たちばな ほくし)

 

初午の 社にせまる 野梅哉

【作者】松瀬青々(まつせ せいせい)

【補足】「社」の読み方は「やしろ(=神をまつった建物、神社)」です。また、野梅(やばい)とは、野に咲く梅のことをいいます。

狛狐と紅白の梅

 

初午や 思ひがけなき 夜の雪

【作者】高橋淡路女

 

初午や くれて狸の 腹鼓

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】腹鼓(はらつづみ)とは、腹を鼓のように打つことをいいます。

 

初午や 坂にかかりて みゆる海

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

 

初午や 大鼓叩かぬ 下屋敷

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】下屋敷(しもやしき)とは、大名や上級武士などの別邸のことです。

 

初午や 林の社 野の鳥居

【作者】尾崎迷堂(おざき めいどう)

林の中の稲荷神社

 

初午や 古き幟も もののかず

【作者】高橋淡路女

 

初午や まことしやかに 供餉の魚

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

【補足】供餉(ぐしょう)とは、供物(くもつ=そなえもの)のことです。

 

初午や まめにはたらく なまけもの

【作者】幸田露伴(こうだ ろはん)

 

初午や 和琴を掻きて 神遊

【作者】後藤夜半

【補足】和琴(わごん)は、雅楽で用いられる絃楽器です。神遊(かみあそび)とは、神楽(かぐら=神を祭るために奏する舞楽)の古い呼び方です。

 

雪掃いて 行燈かけたり 一の午

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

【補足】「行燈」の読み方は「あんどん」です。

雪の中に置かれた行燈

 

 


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