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寒雀の俳句 50選 -かんすずめ-

雪の中の寒雀

雀は私たちの生活の中で、とても馴染みのある小鳥です。そして、冬に見かける雀の姿からは、いかにも寒そうな印象を受けます。

「寒雀」は俳句において冬の季語でもあり、多くの俳人たちによって、数多くの作品に詠み込まれてきました。

このページには、寒雀が詠まれた俳句を多く集めました。冬の寒さの中の雀たちの可愛らしい光景に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

寒雀の俳句 50選

雪の中の雀たち

寒雀が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

どうぞ、ごゆっくりとご鑑賞下さい。

 

青き葉の あれば寝に来る 寒雀

【作者】右城暮石(うしろ ぼせき)

 

跫音の そこより起る 寒雀

【作者】波多野爽波(はたの そうは)

【補足】「跫音」の読み方は「あしおと」です。

 

熱き茶を 飲んで用なし 寒雀

【作者】石田波郷(いしだ はきょう)

 

雨樋に 大きな音や 寒雀

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

【補足】「雨樋」の読み方は「あまどい」です。

 

いつのまに 雨の降りをり 寒雀

【作者】波多野爽波

 

色鳥を よそ目に煤 寒雀

【作者】竹下しづの女(たけした しずのじょ)

【補足】色鳥(いろどり)とは、さまざまな鳥のことをいいます。「煤」の読み方は「すす」です。

 

園児らに 近目遠目の 寒雀

【作者】飯田龍太(いいだ りょうた)

 

縁に来し 寒雀二羽 襟あはす

【作者】石川桂郎(いしかわ けいろう)

【補足】「襟」の読み方は「えり」です。

 

起き出でて 咳をする子や 寒雀

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

 

堅雪の 食む藁つゝく 寒雀

【読み】かたゆきの はむわらつつく かんすずめ

【作者】松田月嶺(まつだ げつれい)

【補足】堅雪とは、解けかかった雪が再び凍って固くなったものをいいます。

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寒雀 石工微笑を 刻みをり

【作者】成田千空(なりた せんくう)

【補足】石工(いしく)とは、石を刻(きざ)んで細工をする職人、石大工(いしだいく)のことをいいます。

 

寒雀 うすらうすらの 日のほとり

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

 

寒雀 おろおろ赤子 火の泣声

【作者】西東三鬼(さいとう さんき)

 

寒雀 顔見知るまで 親しみぬ

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

 

寒雀 語れる如き 首を振り

【作者】星野立子

【補足】「如き」の読み方は「ごとき(=ような)」です。

 

寒雀 子なきわが家の 眸をあつむ

【作者】桂 信子(かつら のぶこ)

【補足】「眸」の読み方は「め(=目、眼)」です。

 

寒雀 木花咲耶媛に鳴く

【作者】百合山羽公

【補足】木花咲耶媛(このはなのさくやひめ)は、日本神話に登場する女神の名前です。

 

寒すずめ こぼるる桑の 雪おろし

【作者】石原舟月(いしはら しゅうげつ)

 

寒雀 大仏殿を 栖ひなる

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

【補足】「栖ひなる」の読み方は「すまいなる」です。

 

寒すずめ とび立つひびき 硝子戸に

【作者】大野林火(おおの りんか)

【補足】「硝子戸」の読み方は「ガラスど」です。

雪の中で寒そうな雀

 

寒雀とび与太郎は 庭をはく

【作者】高木晴子(たかぎ はるこ)

 

寒雀 ぱらぱら中に ちがふ鳥

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

 

寒雀 日暮るゝ檜葉に ゐてたちぬ

【作者】鈴木花蓑(すずき はなみの)

【補足】檜葉(ヒバ)は樹木・翌檜(アスナロ)の変種で、「ヒノキアスナロ」という別名があります。

 

寒雀 人に住む家 なかりけり

【作者】石塚友二(いしづか ともじ)

 

寒雀 ひともひとりの 顔を出す

【作者】加藤楸邨(かとう しゅうそん)

 

寒雀 墓地よりたちて わが庭ヘ

【作者】亀井糸游(かめい しゆう)

 

寒雀 身を細うして 闘へり

【作者】前田普羅(まえだ ふら)

【補足】「闘へり」の読み方は「たたかえり」です。

 

寒雀 もんどり打つて 飛びにけり

【作者】川端茅舎(かわばた ぼうしゃ)

【補足】「もんどり打つ」とは「とんぼ返りをする」という意味です。

 

倉の窓に 一羽鳴きけり 寒雀

【作者】内田百間(うちだ ひゃっけん)

 

けふの糧に 幸足る汝や 寒雀

【読み】きょうのかてに さちたるなんじや かんすずめ

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

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こまやかに 揺れゐて檜葉や 寒雀

【作者】高浜年尾(たかはま としお)

 

幸うすく 瞼のうすき 寒雀

【作者】石原八束(いしはら やつか)

【補足】「瞼」の読み方は「まぶた」です。

 

死ぬまでは 転ぶことなく 寒雀

【作者】三橋敏雄(みつはし としお)

 

しぶりゐる 靄に日たかし 寒雀

【作者】木津柳芽(きづ りゅうが)

【補足】「靄」の読み方は「もや」です。

 

しみじみと 牛肉は在り 寒雀

【作者】永田耕衣(ながた こうい)

 

倉庫の扉 打ち開きあり 寒雀

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

 

大仏の 膝に香炉に 寒雀

【作者】河野静雲(こうの せいうん)

【補足】香炉(こうろ)とは、香をたくのに使う容器のことです。

 

土見れば 土啄みつ 寒雀

【作者】臼田亜浪(うすだ あろう)

【補足】「啄みつ」の読み方は「ついばみつ」です。

 

とび下りて 弾みやまずよ 寒雀

【作者】川端茅舎

 

兎見斯う見 ついばむは何 寒雀

【作者】高浜虚子

【補足】「兎見斯う見(とみこうみ=左見右見)」とは、あちらを見たりこちらを見たりすることをいいます。

二羽の寒雀

 

二羽となりて 身細うしけり 寒雀

【作者】臼田亞浪

 

猫抱けば 猫の目が知る 寒雀

【作者】大野林火

 

軒下の 土の乾きや 寒雀

【作者】高浜年尾

 

日だまりに 煙草のうまし 寒雀

【作者】角川源義(かどかわ げんよし)

【補足】「煙草」の読み方は「たばこ」です。

 

菩提寺の おほかたは地に 寒雀

【作者】古舘曹人(ふるたち そうじん)

【補足】菩提寺(ぼだいじ)とは、先祖代々の位牌(いはい)がおさめてある寺のことをいいます。

 

撒いてやる 今日は餅くづ 寒雀

【作者】亀井糸游

 

まつくらに 暮れてしづかや 寒雀

【作者】永田耕衣

 

烈風に 飛びとどまれる 寒雀

【作者】福田蓼汀(ふくだ りょうてい)

【補足】烈風(れっぷう)とは、非常に激しい風のことです。

 

わがための 一日だになし 寒雀

【作者】加藤楸邨

【補足】「だに」は「さえも」の意です。

 

わが天使 なりやをののく 寒雀

【作者】西東三鬼

【補足】「をののく(=おののく:慄く、戦く)」とは、こわがってぶるぶるとふるえることです。

雪と二羽の寒雀

 

 


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