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金魚の俳句 30選 -きんぎょ-

赤い金魚

金魚は江戸時代の後期から広く飼われるようになり、人々の暮らしに寄り添ってきました。

夏の厳しい暑さの中でも、尾を揺らせてゆったりと泳ぎ回る金魚の姿を見ると、ひとときの涼しさを感じることができます。

このページには、金魚が詠み込まれた俳句の中から 30句を選びました。優雅に泳ぐ金魚の姿が思い浮かぶような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

金魚の俳句 30選

金魚が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

「金魚」は、俳句において夏の季語とされます。

 

あきらめて 金魚見てゐる 病児かな

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】「病児」の読み方は「びょうじ(=病気の子供)」です。

 

雨晴れて ちりぢりにある 金魚かな

【作者】高野素十(たかの すじゅう)

 

あるときの 我をよぎれる 金魚

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

 

幾重ね 金魚の桶を ひらきけり

【作者】川端茅舎(かわばた ぼうしゃ)

 

一様に 風にゆられて 金魚かな

【作者】阿部みどり女

軒先に吊られている金魚の飾り物

 

いつ死ぬる 金魚と知らず 美しき

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

 

大風の 星ひしめくや 金魚買ふ

【作者】大野林火(おおの りんか)

 

思ふ事 金魚にばかり いひにけり

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

 

佳句詠めず 鉢の金魚が 平泳ぎ

【作者】鈴木真砂女(すずき まさごじょ)

 

金魚浮き 時を吸ひては 泡を吐く

【作者】西東三鬼(さいとう さんき)

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金魚掬ふ 行水の子の 肩さめし

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

【補足】「掬ふ」「行水」の読み方は、それぞれ「すくう」「ぎょうずい」です。

 

金魚選る 母なるひとも 打ち交り

【作者】大野林火

【補足】「選る」の読み方は「る(=選ぶ)」です。

 

恋さめて 金魚の色も うつろへり

【作者】高浜虚子

【補足】「うつろふ」とは、色が変わることをいいます。

 

来ぬ人に 思ひ果てなし 金魚玉

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】金魚玉(きんぎょだま)とは、金魚を入れて眺めるための、ガラス製の丸い器のことです。

 

じつとして 金魚は眼のみ 動かせり

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

じっとしている二匹の金魚

 

しづまれど 金魚をどれる さまにあり

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

 

姿見の 池や金魚と わが顔と

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

【補足】姿見(すがたみ)とは、全身を映して見るための大型の鏡のことです。

 

月させば さゞれ波あり 金魚池

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

【補足】さざれ波(=さざ波)とは、細かく立つ波のことをいいます。

 

作り雨 金魚ちりぢり ちりぢりに

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】作り雨とは、涼をとるために水を雨のように降らせることです。

 

花入れて 数にも見ゆる 金魚かな

【作者】西山泊雲(にしやま はくうん)

花が入った金魚鉢

 

膝つきて 金魚の池に 親しめり

【作者】山口誓子

 

灯ともりて 愕然赤き 金魚かな

【作者】日野草城

【補足】「愕然」の読み方は「がくぜん(=非常にびっくりする様子を表現する言葉)」です。

 

昼寝覚 金魚の貌が 通り過ぎ

【作者】加藤秋邨(かとう しゅうそん)

【補足】「貌」の読み方は「かお(=顔)」です。

 

ふくよかに 屍の麗はしき 金魚かな

【作者】高橋淡路女

 

縁ばかり まはる金魚の 尾切れかな

【作者】河東碧梧桐(かわひがし へきごとう)

尾を揺らして泳ぐ二匹の金魚

 

太りたる 金魚の齢 思ひ見る

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

【補足】「齢」の読み方は「よわい(=年齢)」です。

 

窓の風 金魚は別に 泳ぎ居り

【作者】中村汀女

 

真向ひに ぢつととまれる 金魚かな

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

 

みどり子に 掬はれてみし 出目金魚

【作者】平畑静塔(ひらはた せいとう)

【補足】みどり子(嬰児とも表記)とは、二、三歳までの子供のことをいいます。

 

夕風や かたちづくりし 金魚の子

【作者】臼田亞浪(うすだ あろう)

金魚の子供

 


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