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『夏の俳句』 ベスト30! 【有名俳人の名作から厳選】

夏の渓谷

うっとうしい梅雨が明けて、夏がやって来たときの開放感はとても爽快で楽しいものです。

いつまで雨が続くのかと思っているうちに、一夜が明けたら夏の朝だったという経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。そして、きびしい暑さの中にも一時の涼しさを求める夏の風物詩も数多くあります。

このページには、夏という季節をよく表現している「夏の俳句、夏の句」を選びました。いずれも素晴らしい句ばかりで、有名な俳句も多く集めましたので、是非鑑賞してみて下さい。

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目次

夏の俳句について

夏の空と海

  • 季語から分類すれば「夏」でないものもあるかもしれませんが、夏を想起するような句を選んでいます。
  • 「字余り」、「字足らず」の俳句は極力選ばないようにしました。
  • 並んでいる順番は、先頭の文字の五十音順です。

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夏の俳句 ベスト30

 

暁の 紺朝顔や 星一つ

【意味】明け方の紺色の朝顔… (空には)星が一つ…

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【季語】朝顔

【私感】明け方の朝顔と星の対比が素晴らしく、その情景が目に浮かんでくる俳句です。

 

朝顔に つるべとられて もらい水

【意味】朝顔に、つるべをとられて(しまったので)もらい水(をしました)…

【作者】加賀千代女(かがのちよじょ)

【季語】朝顔

【補足】つるべ(釣瓶)は井戸で水を汲み上げるための桶(おけ)などの入れ物です。

【私感】有名すぎる句です。朝顔とつるべという組み合わせが絶妙です。

【関連ページ】 朝顔の俳句

 

荒海や 佐渡に横とう 天の川

【意味】荒海… 佐渡(の方)に横たわる天の川…

【作者】松尾芭蕉(まつお ばしょう)

【季語】天の川

【補足】『おくのほそ道』の旅の中で詠まれた句です。

【私感】これも有名な作品で、広く知られている俳句です。「天の川」は秋の季語とされていますが、現代に生きる私たちにとっては、夏を感じさせてくれるものです。

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入る月の 跡は机の 四隅哉

【意味】(地に)入る月、後(に残されたの)は机の四隅…

【作者】松尾芭蕉

【季語】月

【私感】私はこの俳句から、何故か夏の夜というイメージを感じました。

 

薄月夜 花くちなしの 匂いけり

【意味】薄月夜… くちなしの花が匂っている…

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【季語】薄月

【私感】「薄月夜」が何ともいえぬ情感をもたらしてくれます。

薄月夜

 

籠かばふ 鬼灯市(ほおずきいち)の 宵の雨

【意味】籠(かご)をかばう、鬼灯市の宵の(急な)雨…

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

【季語】鬼灯

【私感】夕立ちではなく、「宵の雨」を使うセンスが秀逸だと感じます。

 

川風や 薄柿着たる 夕涼み

【意味】川風… 薄柿(色の服)を着ている夕涼み…

【作者】松尾芭蕉

【季語】夕涼み

【補足】薄柿とは、薄い赤茶色のことです。

 

雲の峰 いくつ崩れて 月の山

【意味】雲の(かかる)峰… (一体)いくつ崩れて(いくのか)… 月の山(で)…

【作者】松尾芭蕉

【季語】雲の峰

【補足】「月の山」とは山形の月山(がっさん)のことで、出羽三山(でわさんざん)の一つです。

【関連ページ】 「雲の峰」の俳句

一度は月山を訪れてみたいものです。

 

さじなめて 童たのしも 夏氷

【意味】さじ(匙)をなめて、子どもが楽しんでいる… 夏氷(を)…

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

【季語】氷

【私感】子どもの楽しそうな笑顔が浮かんできます。

【関連ページ】 「夏氷」「かき氷」「氷水」の俳句

 

五月雨を 集めてはやし 最上川

【意味】五月雨を集めて早い、最上川(の流れが)…

【作者】松尾芭蕉

【季語】五月雨(さみだれ)-夏

【補足】旧暦の「五月」であれば、夏もやがて間もなくといったところでしょうか。

【関連】 五月雨の俳句

 

山門の 大雨だれや 夏の月

【意味】山門の大雨垂れ… (そして)夏の月…

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【季語】夏の月

 

閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声

【意味】(この)静けさ… 岩に浸み入る(ような)蝉の声…

【作者】松尾芭蕉

【季語】蝉

【私感】いわずと知れた名作で、完璧な作品としか言いようがありません。

【関連】 蝉の俳句 

枯山水の岩

 

涼風の 曲がりくねって 来たりけり

【意味】涼風が曲がりくねって(やっと)来たなあ…

【作者】小林一茶

【季語】涼風

【私感】「曲がりくねって」が一茶らしい表現の俳句です。

 

たたかれて 昼の蚊をはく 木魚かな

【意味】叩かれて、昼の蚊を吐く木魚…

【作者】夏目漱石(なつめ そうせき)

【季語】蚊

【私感】漱石らしいユーモアが感じられます。

 

七夕の 逢はぬ心や 雨中天

【意味】七夕の(織女と牽牛が)逢えないときの心持ち… (それは)雨中天(といったところか)…

【作者】松尾芭蕉

【季語】七夕

【私感】「雨中天(うちゅうてん)」は「有頂天(うちょうてん)」にかけた、芭蕉の言葉遊びの句です。

【関連】 七夕の俳句

 

散れば咲き 散れば咲きして 百日紅(さるすべり)

【意味】散っては咲き、(また)散っては咲く百日紅…

【作者】加賀千代女

【季語】百日紅

【私感】「散れば咲き」の繰り返しがリズムを生んでいます。

【関連】 百日紅の俳句

ピンク色の百日紅の花

 

月の頃は 寐に行夏の 川辺哉

【意味】月の(出る)頃には寝にいく… 夏の川辺…

【作者】杉山杉風

【季語】夏の川

 

月の輪を ゆり去る船や 夜半の夏

【意味】月を揺ら(すように)して去る船… 夏の夜…

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

【季語】夜半(よわ)の夏

 

月見草 神の鳥居は 草の中

【意味】月見草… 神の鳥居は(その)草の中…

【作者】水原秋桜子

【季語】月見草

 

夏川を こすうれしさよ 手にぞうり

【意味】夏川を越す嬉しさ… 手には草履…

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

【季語】夏川

【私感】川の水に足を入れた嬉しい心情が、しっかりと伝わってくるような句です。

夏の小川

 

夏草や つわものどもが 夢の跡

【意味】夏草… (その昔の)武士たちの夢の跡…

【作者】松尾芭蕉

【季語】夏草

【私感】これも名作中の名作です。

 

夏の夜の あけ残りけり 吾妻橋

【意味】夏の夜の明け残り(がある)… 我妻橋(に)…

【作者】正岡子規

【季語】夏の夜

【補足】明け残りとは、夜が明けても月、星の光が残っていることをいいます。吾妻橋(あづまばし)は東京の隅田川にかかる橋です。

【私感】懐かしい地名が入っている句には、思い入れが深くなります。

 

ほととぎす なくなくとぶぞ いそがはし 

【意味】ほととぎす… 鳴きながら飛んで、忙しいことだ…

【作者】松尾芭蕉

【季語】ほととぎす

 

水底の 草にこがるる ほたる哉

【意味】水底の草に恋い焦がれる蛍…

【作者】与謝蕪村

【季語】蛍

【関連】蛍の俳句

 

水の奥 氷室尋ぬる 柳哉

【意味】(流れる)水の奥(=上流)… (遡れば)氷室を訪ねる(ことになるのだろう)、(この)柳…

【作者】松尾芭蕉

【季語】氷室(ひむろ)

【補足】氷室とは、氷を貯えておくための部屋や穴をいいます。

【私感】「水」、「氷室」、「柳」の3語が清涼感を醸し出しています。

水面に垂れる柳の枝葉

 

やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声

【意味】やがて死ぬような様子は見えない蝉の声…

【作者】松尾芭蕉

【季語】蝉

【関連】蝉の俳句  空蝉の俳句

【私感】蝉の声の特徴を存分に表現している句です。

 

夕顔の 花に冷つく 枕かな

【意味】夕顔の花(の様子)から、冷たく感じられる枕…

【作者】小林一茶

【季語】夕顔

 

夕がほや 月の鏡も またでさく 

【意味】夕顔… 月の鏡(が出るの)も待たないで咲く…

【作者】横井也有(よこい やゆう)

【季語】夕がほ(夕顔)

【私感】「月の鏡」という表現が美しくて素晴らしい句です。

 

夕立に うたるる鯉の かしらかな 

【意味】夕立に打たれる鯉の頭…

【作者】正岡子規

【季語】夕立

【補足】 夕立の俳句

 

をととひの へちまの水も 取らざりき

【意味】一昨日の糸瓜の水も取っていないなあ…

【作者】正岡子規

【季語】へちま(糸瓜)

【関連】正岡子規の代表作

【補足】子規の辞世の句といわれています。

 

 

有名な俳人の俳句

有名な俳人の俳句は、こちらをご覧になってください。春・夏・秋・冬に分けて俳句を集めてあります。

⇒ 松尾芭蕉の俳句 100選

⇒ 与謝蕪村の俳句 100選

⇒ 小林一茶の俳句 100選

 

 

四季の俳句

他の季節の俳句は、こちらをご覧になってください。

⇒ 春の俳句 【有名俳人の名作から厳選】

⇒ 秋の俳句 【有名俳人の名作から厳選】

⇒ 冬の俳句 【有名俳人の名作から厳選】

 


 関 連 ペ ー ジ 


⇒ 夏休みの俳句

⇒ 花火の俳句

⇒ 風鈴の俳句

⇒ 俳句の季語・夏関連

⇒ 夏の短歌

⇒ 夏の風物詩

⇒ 夏の言葉

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