Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!

水温むの俳句 50選 -みずぬるむ-

日射しを受けている手水

春になって暖かな日射しを受けている水は、温んでいるようにも見えることがあります。

このような情景を、俳句において春の季語でもある「水温む」という言葉で表現することがあります。

このページには、「水温む」が詠まれた俳句を多く集めました。穏やかな春の雰囲気に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

スポンサーリンク

目次

「水温む」の俳句 50選

暖かそうな水面

「水温む」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

どうか、ごゆっくりとご鑑賞下さい。

 

 

あのあたり 何かぴちやぴちや 水温む

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

 

泡一つ 二つ流るる 水温む

【作者】山口青邨

 

浮き上る 泥鰌の泡や 水ぬるむ

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】「泥鰌」の読み方は「ドジョウ」です。

 

うたたねの 膝とろとろと 水温む

【作者】秋元不死男(あきもと ふじお)

【補足】「膝」の読み方は「ひざ」です。

 

映る顔 おだやかに水 温みけり

【作者】山口青邨

 

縁側の 少し高めや 水温む

【作者】波多野爽波(はたの そうは)

 

園丁に 媚ぶるペリカン 水温む

【作者】福田蓼汀(ふくだ りょうてい)

【補足】園丁(えんてい)とは、庭師(にわし:庭園を作ったり手入れをする職業の人)や植木屋のことです。

 

桶に浮く 丸き氷や 水ぬるむ

【作者】内藤鳴雪(ないとう めいせつ)

 

怒る事 知つてあれども 水温む

【作者】松根東洋城(まつね とうようじょう)

 

親のころ よりのよしみの 水温む

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

スポンサーリンク

 

悲しみは 水温みても 温みても

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

鯉ゆけば 岸は明るく 水温む

【作者】山口青邨

 

氷張る 谷の小川や 水ぬるむ

【作者】正岡子規

 

これよりは 恋や事業や 水温む

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

 

子を愛づる 言葉ひたすら 水温む

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

【補足】「愛づる」の読み方は「づる(=愛し、いとおしむ)」です。

 

さうかとも 思ふことあり 水温む

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

 

棹さして 来る砂舟や 水ぬるむ

【作者】芝不器男(しば ふきお)

【補足】砂舟(すなぶね)とは、川底の砂を掘り取るのに使う舟のことをいいます。

 

さざなみは 神の微笑か 水温む

【作者】楠本憲吉(くすもと けんきち)

 

師と遊びし 師の友の町 水温む

【作者】松崎鉄之介(まつざき てつのすけ)

 

習字して 抑ふるものや 水温む

【作者】田川飛旅子(たがわ ひりょし)

卓上の黒い筆

 

底見えて 這ふものもなし 水温む

【作者】山口青邨

 

そんなこと しなくても水 温みけり

【作者】高澤良一(たかざわ よしかず)

 

停年が もう目の前に 水温む

【作者】高澤良一

【補足】現代では、一般に「停年」より「定年」が多く用いられるようになりました。

 

十日ほど 日記ためたり 水温む

【作者】久保田万太郎

 

どちら向き 流るるや水 ぬるみ初む

【作者】右城暮石(うしろ ぼせき)

【補足】「ぬるみ初む(ぬるみそむ)」は「ぬるみはじめる」の意です。

 

懐かしや 二度逢ふ人に 水温む

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

 

野に出づる ひとりの昼や 水温む

【作者】桂 信子(かつら のぶこ)

 

人影の 映り去りたる 水温む

【作者】高浜虚子

 

鮒売りの 来てゐる門や 水温む

【作者】村山故郷(むらやま こきょう)

 

古椅子に 坐ればきしみ 水温む

【作者】細見綾子(ほそみ あやこ)

【補足】「坐れば」の読み方は「すわれば」です。

スポンサーリンク

 

べんけいに ささるゝ鮒や 水温む

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】べんけい(弁慶)は、平安時代の武将・源義経(みなもとのよしつね)の従者です。

 

弁当に 玉子焼あり 水温む

【作者】池田秀水(いけだ しゅうすい)

 

巻く渦の 二つのことも 水ぬるむ

【作者】山口青邨

 

鱒病める 白き斑点 水温む

【作者】右城暮石

【補足】「鱒」の読み方は「ます」です。

 

水温み 過ぎて濁りを はばからず

【作者】上田五千石(うえだ ごせんごく)

 

水温み つつあり妻の 夜の祈り

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

 

水温む 赤子に話し かけられて

【作者】岸田稚魚(きしだ ちぎょ)

 

水ぬるむ 朝のよごれし 顔見たり

【作者】大野林火(おおの りんか)

 

水温む 池に棒切れ 浮いてをり

【作者】高澤良一

 

水温む 一睡を経し 明るさに

【作者】池田秀水

筧から落ちる水

 

水温む 枯れゐるものは さいなまれ

【作者】松村蒼石(まつむら そうせき)

 

水ぬるむ 岸に大きな 父の影

【作者】原 裕(はら ゆたか)

 

水ぬるむ くさむら闇を 得てしづか

【作者】飯田龍太(いいだ りゅうた)

 

水温む ころの思ひ出 あまたあり

【作者】桂 信子

 

水温む 今宵の客を 思ひ帰る

【作者】石原八束(いしはら やつか)

 

水ぬるむ 頃や女の わたし守

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

 

水温む 静かに思ふ ことのあり

【作者】星野立子

 

水温む 洗濯石の 二つかな

【作者】西山泊雲(にしやま はくうん)

 

水温む 竹ねぢ曲げし その力

【作者】波多野爽波

 

水温む 泊るこころに なりてをり

【作者】大野林火

温泉の湯

 

 


 関 連 ペ ー ジ 


⇒「麗か」の俳句

  ⇒「暖か」の俳句

  ⇒ 春の俳句【保存版】

  ⇒ 春の季語

⇒ 有名な俳句【永久保存版】

⇒ 有名な俳人【リスト】

スポンサーリンク

サブコンテンツ

このページの先頭へ