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凧(たこ)の俳句 30選 -いかのぼり-

浮世絵が描かれた凧

私にとって、子供の頃のお正月の凧揚げはとても楽しい遊びでした。

強い風を受けている凧を引く時の重さや、糸が切れて飛んで行ってしまう凧を追いかけたことなどは、いまでもはっきりと思い出すことができます。

このページには、凧が詠まれた俳句の中から 30句を選びました。風に乗って空に舞う凧が目に浮かぶような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

凧の俳句 30選

凧が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

なお、「凧」は俳句において春の季語とされます。新年の季語とするには、「正月の凧」などのようにして用います。

 

ありたけの 糸のばしたり 凧

【作者】石井露月(いしい ろげつ)

【補足】「凧」は「いかのぼり」と読むこともあります。

 

凧 きのふの空の ありどころ

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

 

凧 空見てものは おもはざる

【作者】加舎白雄(かや しらお)

 

うまや路や 松のはるかに 狂ひ凧

【作者】芝 不器男(しば ふきお)

【補足】うまや路(=駅路:うまやじ)とは、宿駅がある道のことです。狂ひ凧(くるいだこ)は、あやつることができなくなった凧のことをいいます。

 

尾をつけて 一番高し 奴凧

【作者】前田普羅(まえだ ふら)

【補足】奴凧(やっこだこ)とは、奴(=江戸時代の武家の下男)が着物の袖を張った姿に似せた形の凧のことです。

奴凧

奴 凧

 

かゝり凧 今日も暮れゆく 梢かな

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】かかり凧とは、木の枝などに懸っている凧のことをいいます。

 

かかり凧 奴は骨と なつてけり

【作者】正岡子規(まさおか しき)

 

かくばかり たぐりためけり 凧の糸

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】「かくばかり」は「これほどまで、こんなにも」という意味です。

 

きれ凧に 主なき須磨の 夕べかな

【作者】大島蓼太(おおしま りょうた)

【補足】きれ凧とは、糸が切れて飛んでゆく凧のことです。

 

きれ凧の 糸かかりけり 梅の枝

【作者】尾崎放哉(おざき ほうさい)

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冴え返る 空灰色に 凧一つ

【作者】会津八一(あいづ やいち)

 

そこらから 江戸が見えるか 奴凧

【作者】正岡子規

 

凧あげに ゆく子と逢ひぬ 町の中

【作者】高橋淡路女

 

凧抱いた なりですやすや 寝たりけり

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

 

凧の糸 青天濃くて 見えわかぬ

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

連凧

 

凧の糸 のびるばかりの 怖ろしや

【作者】岸 風三楼(きし ふうさんろう)

 

凧の尾の ぞろりと下がりぬ 苗代田

【作者】佐藤紅緑(さとう こうろく)

【補足】 苗代田(なわしろだ)は、稲の苗を仕立てる田のことです。

 

凧の尾の 我家はなるゝ うれしさよ

【作者】高井几董(たかい きとう)

 

凧の尾を 咥て引や 鬼瓦

【作者】小林一茶

【補足】「咥て」の読み方は「くわえて」です。

 

凧の影 走り現る 雪の上

【作者】松本たかし(まつもと たかし)

尾が長い凧

 

凧のかげ 夕方かけて 読書かな

【作者】室生犀星(むろう さいせい)

 

凧の子の 海の日の出を 呆然と

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】「呆然」の読み方は「ぼうぜん」です。

 

凧の子や 仕立おろしの 紺絣

【作者】高橋淡路女

【補足】紺絣(こんがすり)とは、紺地に白いかすり模様を織り出した織物です。

 

凧の空 置いて帰るは 惜まるゝ

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

凧一つ 向ひの村に いつまでも

【作者】阿部みどり女

夕方に揚がっている凧

 

ちぎれ凧 吹きとび牛の 目まばたく

【作者】加藤楸邨(かとう しゅうそん)

 

ちさい子の 走りてあがる 凧

【作者】河東碧梧桐(かわひがし へきごとう)

 

寝たいやら かぶりふりけり 凧

【作者】小林一茶

【補足】「かぶり」は「頭」のことです。

 

まだ先に 霞める凧も ありにけり

【作者】吉武月二郎(よしたけ つきじろう)

 

山路来て 向ふ城下や 凧の数

【作者】炭 太祇(たん たいぎ)

【補足】山路(やまじ)とは、山の中の道のことをいいます。

青空と連凧

 


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