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鰻の俳句 30選 -うなぎ-

鰻重

夏の土用などにいただく鰻の味覚は格別で、多くの人が魅了されています。

そして、「鰻」は俳句において夏の季語でもあり、多くの作品に詠み込まれてきました。

このページには、「鰻」が詠まれた俳句を多く集めました。いかにも夏といった雰囲気に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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鰻の俳句 30選

「鰻」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

どうぞ、ごゆっくりとご鑑賞ください。

 

 

生くること もとよりかなし 鰻食ぶ

【作者】上田五千石(うえだ ごせんごく)

【補足】「食(た)ぶ」は「食べる」の意です。

 

いつの間に 変りし店や 鰻の日

【作者】桂 信子(かつら のぶこ)

 

うたかたが 粘る鰻の 暑さかな

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】うたかた(泡沫)とは、水面に浮かぶ 泡 (あわ)のことです。

 

鰻食ふ 藍ひといろに 山迫り

【作者】広瀬直人(ひろせ なおと)

【補足】「藍」の読み方は「あい」です。

 

鰻食ふ 会社勤めを 諾ひつ

【作者】清水基吉(しみず もときち)

【補足】「諾(うべな)う」とは、承知する、聞き入れるという意味です。

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鰻笊 二つ重ねし 生簀かな

【作者】後藤夜半(ごとう  やはん)

【補足】「生簀」の読み方は「いけす(=漁獲した魚介類を一時的に飼育するための施設)」です。

 

鰻食べ 茂吉の詩魂 学ぶべし

【作者】福田蓼汀(ふくだ りょうてい)

【補足】斎藤茂吉(さいとう もきち)は、大正から昭和前期にかけて活躍した歌人です。

 

鰻の日 近しと夕べ 肱まくら

【作者】桂 信子

【補足】「肱」の読み方は「ひじ」です。

 

鰻の日なりし 見知らぬ 出前持

【作者】後藤夜半

 

鰻まつ 間をいく崩れ 雲の峯

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】雲の峯(くものみね)とは、山のようにそびえ立つ雲のことで、夏の季語としても用いられます。

入道雲と青空

 

鰻選る 涼しき小屋の なまぐさき

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

【補足】「選る」の読み方は「る」です。

 

風少し ありて助かる 鰻の日

【作者】高澤良一(たかざわ よしかず)

 

形見て 鰻焼く待つ 麻のれん

【作者】石川桂郎(いしかわ けいろう)

 

河童忌の 肩をおとして 鰻食ふ

【作者】萩原麦草(はぎわら ばくそう)

【補足】河童忌(かっぱき)は、小説家・芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)の命日で 7月24日です。

 

白地着て 鰻を食べにゆく日あり

【作者】後藤比奈夫(ごとう ひなお)

【補足】白地(しろじ)とは、布やなどの地(じ)が白いことをいいます。

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好き嫌ひ 一応尋ね 鰻めし

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

僧となる 鰻も滅入る 大暑かな

【作者】筑紫磐井(つくし ばんせい)

【補足】「滅入る(めいる)」とは、元気がなくなりふさぎこむ、ゆううつになることをいいます。

 

それらしき 匂してをり 鰻の日

【作者】桂 信子

 

竜巻に 野蒜飛ぶなり 鰻池

【作者】水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)

【補足】野蒜(のびる)は、ヒガンバナ科の多年草です。

 

旅疲れ 癒す鰻と 誘はるる

【作者】稲畑汀子

【補足】「癒す」の読み方は「いやす」です。

 

千早振 苔のはえたる 神鰻

【作者】上島鬼貫(うえじま おにつら)

【補足】「千早振(ちはやぶる)」は、「神(かみ)」などにかかる枕詞(まくらことば)です。

 

照り返し強し 鰻の日の舗道

【作者】高澤良一

【補足】「舗道」の読み方は「ほどう(=舗装された道路)」です。

 

日本一 低い山なり 鰻食ふ

【作者】佐藤鬼房(さとう おにふさ)

鰻重

 

半夏生 鰻食べたく なりにけり

【作者】鈴木真砂女(すずき まさじょ)

【補足】半夏生(はんげしょう)は、二十四節気(にじゅうしせっき)の一つで、雑節(ざっせつ)の一つでもあります。

 

ひと切れの 鰻啖へり 土用丑

【作者】石塚友二(いしづか ともじ)

【補足】「啖へり」の読み方は「くらえり」です。

 

故里の 青嶺さびたり 鰻食ふ

【作者】細見綾子(ほそみ あやこ)

【補足】青嶺(あおね)とは、青々と木が茂っている山のことをいいます。

 

庖丁で 鰻よりつゝ 夕すゞみ

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

 

盆の燈を 点す鰻の供養にも

【読み】ぼんのひを ともすうなぎのくようにも

【作者】山口誓子(やまぐち せいし)

 

みちのくの 月夜の鰻 あそびをり

【作者】加藤秋邨(かとう しゅうそん)

 

やりすごす 土用鰻といふものも

【作者】石塚友二

【参考】土用とは?

 

 


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