芒種の俳句 -稼種-
6月に入ると、暦に二十四節気の一つの「芒種(ぼうしゅ)」があります。
この芒種は、俳句においては夏の季語であり、俳句作品にも詠み込まれています。
このページには、芒種が詠み込まれた俳句の中から 5句を集めました。どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。
目次
芒種の俳句 5選
大灘を 前に芒種の 雨しとど
【作者】宇多喜代子(うだ きよこ)
【補足】灘(なだ)とは、陸から遠く、波が荒い海のことをいいます。また、航海が困難なところを意味することもあります。「しとど」とは、はなはだしい様子を表現する言葉です。
ガラス器と 芒種の湖と がやがやす
【作者】金田咲子(かなだ さきこ)
【補足】「湖」の読み方は「うみ」です。
ささやくは 芒種の庭の 番鳩
【作者】石原八束(いしはら やつか)
【補足】番鳩(つがいばと)とは、雌(めす)と雄(おす)の鳩のことです。
芒種なり 水盤に粟 蒔くとせむ
【作者】草間時彦(くさま ときひこ)
【補足】水盤(すいばん)とは、底が浅い平らな容器のことです。「蒔く」の読み方は「まく」です。
芒種はや 人の肌さす 山の草
【作者】鷹羽狩行(たかは しゅぎょう)
【補足】「はや」は「早くもすでに、もはや」という意味です。
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