穀雨とは? どんな意味? 【2024年版】
「穀雨」という言葉は、暦やカレンダーによって記載されていることがあります。
何となく意味が分かりそうな気がしますが、やはり正確なところは調べる必要がありました。そこで実際に調べて見ると、「雨」に対する考え方が少し変わってくるような言葉でした。
このページでは、その「穀雨」の意味などについてみていくことにしましょう。
目次
穀雨とは?
「穀雨」の読み方は、『こくう』です。
穀雨とは、一年を24等分して季節の名前を付けた二十四節気の一つです。2024年の穀雨は4月19日(金)です。
二十四節気については、こちらをご覧ください。
【関連】 二十四節気とは?
『こよみ便覧』には「春雨降りて百穀を生化すればなり」と記載されています。
『こよみ便覧』とは、太玄斎(たいげんさい)こと、常陸宍戸藩の第5代藩主・松平頼救(まつだいら よりすけ)の著した暦についての解説書で、天明七年(1787年)に出版されたものです。
この二十四節気を、さらに3つに分けたものが七十二候(しちじゅうにこう)と呼ばれるものです。
[穀雨の七十二候]
初候:葭始生(あしはじめてしょうず)
「葦(あし)が芽を吹き始めるころ」のことです。
次候:霜止出苗(しもやんでなえいづる)
「霜がなくなり、稲の苗が育ち始めるころ」のことです。
末候:牡丹華(ぼたんはなさく)
「牡丹の花が咲き始めるころ」のことです。
穀雨の意味は?
穀雨は、「春の雨が降り、多くの穀物がうるおうころ」ということもできるでしょう。
春の雨は、農作物にとって恵みの雨であり、穀物の成長には欠くことができないものです。この時期の雨のことを百穀春雨、または春雨百穀といいます。
そして、農作業にとって、種まきをする時期の雨はとても重要な意味を持っています。そのため古くから、穀雨は種まきの好期の目安とされてきました。
穀雨を前後の二十四節気と並べてみると、次のようになります。(2024年度)
清明(せいめい) 4/ 4 ⇒ 穀雨 4/19 ⇒ 立夏(りっか) 5/ 5
二十四節気は期間を表すものとして使われることもあります。その場合は、次の節気の前日までの期間を表わします。
つまり、4/19 ~ 5/ 4 の期間を「穀雨」ということもあります。
この期間の終わり頃には八十八夜が訪れ、そして暦の上の夏「立夏」を迎えることになります。
八十八夜については、こちらをご覧ください。
【関連】 八十八夜とは?
春の雨に関すること
春に降る雨の呼び方については、穀雨の他にもさまざまなものがあります。
そのうちのいくつかを確認してみましょう。
甘雨(かんう)
草木をうるおす雨という意味です。
催花雨(さいかう)
早く咲いてくれ、と花にうながしているかのような雨をいいます。
春霖(しゅんりん)
春の長雨のことを、こう呼びます。
瑞雨(ずいう)
穀物を育む雨という意味です。
菜種梅雨(なたねづゆ)
菜の花が咲くころに降る雨のことを、こう表現します。
迎え梅雨(むかえづゆ)
梅雨の前の時期の雨ですが、まるで梅雨のように思えるものをいいます。
まとめ
- 穀雨は二十四節気の一つで、清明と立夏の間にあります。
- 穀雨は「春の雨が降り、多くの穀物がうるおうころ」のことをいい、昔から種まきの好期の目安とされてきました。
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