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立夏の俳句 30選 -夏に入る-

新緑と白い壁

いよいよ夏がやって来るという頃になると、身のまわりの風物も鮮やかさが増してくるように感じられます。

そのような印象は、「立夏」や「夏に入る」などの季語が詠み込まれた俳句にも表現されています。

このページには、立夏などが詠まれた俳句の中から 30句を選びました。爽やかな夏を迎える雰囲気に満ちあふれた光景が目に浮かぶような作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

立夏の俳句 30選

「立夏(りっか)」「夏来たる」「夏に入る」「夏立つ」などが詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

これらは俳句において夏の季語とされ、「立夏」は「夏来たる」などと同じ意味となります。

また「立夏」は、暦の二十四節気(にじゅうしせっき)の一つです。

【関連ページ】 立夏とは?

 

 

朝月の うすれ~し 立夏かな

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

【補足】「朝月」の読み方は「あさづき」です。

 

一箪食 一瓢飲の 夏来る

【作者】高野素十(たかの すじゅう)

【補足】箪食(たんし)は「わりご=竹でできた器」に入れた食物、 瓢飲(ひょういん)は「ひさご=ヒョウタンでできた容器」に入れた飲み物のことです。「箪食瓢飲(たんしひょういん)」は質素な食事の例えとして使われます。

 

樫の葉の 旺んに降りて 夏に入る

【作者】阿部みどり女(あべ みどりじょ)

【補足】(かし)はブナ科の常緑高木です。「旺ん」の読み方は「さかん(=盛ん)」です。

 

からすびしやく すずめのてつぽう 夏来る

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

【補足】からすびしゃく(烏柄杓)はサトイモ科の植物、すずめのてっぽう(雀の鉄砲)はイネ科の植物です。

 

樹々の香の なかへ入りゆく 立夏かな

【作者】桂 信子(かつら のぶこ)

二つに分かれた森の中の道

 

くづるるが 波の言葉よ 夏来る

【作者】鈴木真砂女(すずき まさごじょ)

 

原色に だんだん近く 夏に入る

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

子に母に ましろき花の 夏来る

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

 

紺と白 わが好む色 夏来たる

【作者】稲畑汀子

 

さざなみの 絹吹くごとく 夏来る

【作者】山口青邨

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松籟や 百日の夏 来リけり

【作者】中村草田男(なかむら くさたお)

【補足】松籟(しょうらい)とは、松に吹く風、それが立てる音のことをいいます。

 

白樺の 棒縞密に 夏来る

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

【補足】白樺(しらかば)はカバノキ科の落葉樹です。「棒縞」の読み方は「ぼうじま」です。

 

宙に浮く かもめに船は 夏来たり

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】「宙」は「そら」と読みたいところです。

 

渓の樹の 膚ながむれば 夏来る

【作者】飯田蛇笏

【補足】「渓」「膚」の読み方は、それぞれ「たに」「はだ」です。

 

夏が来た 隣へたつも 霞だけ

【作者】上島鬼貫(うえじま おにつら)

夏の山に立つ霞

 

夏来たる 白き乳房は 神のもの

【作者】三橋鷹女

 

夏立ちし 瓶につゝじの 花古き

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】「瓶」の読み方は「かめ」です。

 

夏立ちて 地虫漏れなく 日暮なり

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

【補足】地虫(じむし)とは、コガネムシ、カブトムシ、クワガタムシなどの幼虫のことをいいます。

 

夏立つや 衣桁にかはる 風の色

【作者】横井也有(よこい やゆう)

【補足】衣桁(いこう)とは、着物などを掛けておく家具のことです。

 

夏立つや 忍に水を やりしより

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】(しのぶ)はシダ科の植物です。

日射しを受ける忍の葉

 

夏に入る その日の離京 うべなひつ

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

【補足】「うべなう(諾う)」とは、「承知する、服従する」という意味です。

 

夏に入る どこの板戸の 鳴るなめり

【作者】前田普羅(まえだ ふら)

【補足】板戸(いたど)とは、板で作られた戸や扉のことです。

 

夏に入る 星よりそひて うるみけり

【作者】久保田万太郎

【補足】「うるむ(潤む)」とは、湿りを帯びたようになることをいいます。

 

二年竹 もつとも太き 立夏かな

【作者】鈴木真砂女

 

俳諧の 行往坐臥や 夏来る

【作者】富安風生

【補足】行往坐臥(ぎょうじゅうざが)とは、日常のふるまい、日常を意味します。

御簾

 

はや夏に 入りたる波の 高さかな

【作者】久保田万太郎

 

春過て 夏来にけらし 白牡丹

【作者】森川許六(もりかわ きょりく)

【補足】百人一首にもある、持統天皇(じとうてんのう)の次の和歌がもとになっている句です。

春すぎて

夏きにけらし白妙の

衣干すてふ 天のかぐ山

 

藤垂れて 立夏の急雨 到りけり

【作者】臼田亞浪(うすだ あろう)

 

やすみなく 風ふく夏に 入りにけり

【作者】久保田万太郎

 

山ふかむ ほどに日鮮か 夏来る

【作者】飯田蛇笏

【補足】「ふかむ」は「深まる、深くなる」の意です。

夏の山

 

 


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