大暑の俳句 30選 -たいしょ-

御簾に当たる真夏の日射し

七月の終わり頃は、一年のうちでも一番暑い時期となります。

この頃には暦の二十四節気の「大暑(たいしょ)」があり、季語として数多くの俳句作品に詠み込まれています。

このページには、大暑が詠まれた俳句の中から 30句を選びました。夏真っ盛りの雰囲気に満ちあふれている作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

大暑の俳句 30選

大暑が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

なお、大暑は俳句において夏の季語とされます。

【関連ページ】 大暑とは?

 

あをあをと 大暑の草木 濡れにけり

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

 

今にして こゝろもとなき 大暑来る

【作者】篠田悌二郎(しのだ ていじろう)

 

動かざる 嶺あればこそ 大暑かな

【作者】飯田龍太(いいだ りゅうた)

【補足】「嶺」の読み方は「みね」です。

 

遠方を 大暑をしかも 女客

【作者】尾崎紅葉(おざき こうよう)

 

河童忌の 大暑の隅の 涼気かな

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

【補足】河童忌(かっぱき)とは、小説家・芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)の命日(7月24日)です。龍之介は晩年に小説『河童』を著わしましたが、これは代表作の一つに数えられています。

河童橋

 

門辺草 とりゐて大暑 いさゝかは

【作者】篠田悌二郎

 

くず餅の きな粉しめりし 大暑かな

【作者】鈴木真砂女(すずき まさごじょ)

 

氷抱く 婢の聲透る 大暑かな

【作者】横光利一(よこみつ りいち)

【補足】(ひ、はしため)とは、召使いの女性、女中のことです。「聲」は「声」の旧字体です。

 

四五茎の 菊括られし 大暑かな

【作者】波多野爽波(はたの そうは)

【補足】「括られし」の読み方は「くくられし」です。

 

じだらくに 勤めてゐたる 大暑かな

【作者】石田波郷(いしだ はきょう)

【補足】じだらく(自堕落)とは、だらしないことをいいます。

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大暑とても たぎらすものに 燗銅壺

【作者】鈴木真砂女

【補足】「たぎらす(滾らす)」は「煮立てる、煮沸かす」という意味です。燗銅壺(かんどうこ)とは、炭火を熱源にして徳利を湯煎する器具のことです。

 

大暑の忌 忘れず旅を 終りけり

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

 

大暑の市を 去る事二町 橋の月

【作者】尾崎紅葉

【補足】二町(にちょう)は約 220 mとなります。

 

足袋白く 埃をさけつ 大暑かな

【作者】室生犀星(むろう さいせい)

【補足】「足袋」「埃」の読み方は、それぞれ「たび」「ほこり」です。

 

とんぼうの 腹の黄光り 大暑かな

【作者】室生犀星

川辺の岩にとまっている蜻蛉

 

長生きの 人を奪ひし 大暑かな

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

 

二里の道 地さへ雲さへ 大暑かな

【作者】尾崎紅葉

【補足】二里(にり)は約 7.8 kmとなります。

 

庭木なる 葉の一枚を 見て大暑

【作者】皆吉爽雨(みなよし そうう)

 

念力の ゆるめば死ぬる 大暑かな

【作者】村上鬼城(むらかみ きじょう)

 

衲子等や 大暑に処する あなしゞま

【作者】尾崎迷堂(おざき めいどう)

【補足】衲子(のうす)とは、僧(特に禅僧)のことです。「あな」は思わず発する声で、「ああ」「あら」と同じです。「しじま」は、静まり返っていることをいいます。

南禅寺

 

日傭の 鉄を鋳て居る 大暑かな

【作者】尾崎紅葉

【補足】「日傭」の読み方は「ひやとい」です。

 

びんづるは やぶ睨みなる 大暑かな

【作者】阿波野青畝

【補足】びんずる(賓頭盧)は、仏教の開祖・釈迦(しゃか)の弟子の一人です。

 

間違うて よい風の来る 大暑哉

【作者】尾崎紅葉

 

町なかに 蛇の死ゐる 大暑かな

【作者】徳田秋声(とくだ しゅうせい)

 

まどろみて 正午を超えし 大暑かな

【作者】日野草城

簾と風鈴

 

麦飯の いつまでも熱き 大暑かな

【作者】村上鬼城

 

目をつむり まぶたのそとに ある大暑

【作者】長谷川素逝(はせがわ そせい)

 

山割りて 自ら没す 大暑の陽

【作者】中村草田男(なかむら くさたお)

【補足】「陽」の読み方は「ひ」です。

 

病むひとの 大暑のいのち かすれけり

【作者】日野草城

 

夜明けつつ 猫も鼠も 大暑かな

【作者】飯田龍太

夜明けを迎える山々

 


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