月の言葉 30【一覧】 -月を含む言葉・含まない言葉-
月というものは、私たちにとって身近な存在といえるでしょう。夜空の月を眺めていると、何ともいえぬ思いが浮かんできます。
そして、月の満ち欠けを暦がわりにしていた時代の人々にとっては、月に対する思いはとても強く、無くてはならない存在だったと想像されます。
このページには、月に関する言葉を集めてみました。いずれも魅力的な言葉ばかりですので、是非チェックしてみてください。
目次
- 1 「月」を含む言葉
- 1.1 雨月(うげつ)
- 1.2 薄月(うすづき)
- 1.3 朧月(おぼろづき)
- 1.4 海月(かいげつ)
- 1.5 片見月(かたみつき)
- 1.6 花鳥風月(かちょうふうげつ)
- 1.7 月輪(がちりん)
- 1.8 寒月(かんげつ)
- 1.9 鏡花水月(きょうかすいげつ)
- 1.10 月下美人(げっかびじん)
- 1.11 月食
- 1.12 山月(さんげつ)
- 1.13 残月(ざんげつ)
- 1.14 霽月(せいげつ)
- 1.15 雪月花(せつげつか)
- 1.16 田毎(たごと)の月
- 1.17 立待月(たちまちづき)
- 1.18 月涼し
- 1.19 月の宴(えん)
- 1.20 蜜月(みつげつ)
- 1.21 無月(むげつ)
- 1.22 望月(もちづき)
- 1.23 夕月(ゆうづき)
- 1.24 宵月(よいづき)
- 1.25 弄月(ろうげつ)
- 2 「月」を含まない言葉
「月」を含む言葉
雨月(うげつ)
旧暦八月の十五夜の名月が雨で見られないことで、雨名月(あめめいげつ)ともいいます。
また、旧暦五月の異名も「雨月」です。
薄月(うすづき)
薄い雲がかかったつきのことです。
朧月(おぼろづき)
春の夜に、霞(かすみ)に包まれてほんのりとかすんだ月のことをいいます。
【関連】 朧月の俳句
海月(かいげつ)
海の上に出ている月、または海面に映った月のことです。
また、生物のクラゲは水中の月のように見えることから、「海月」の漢字で書き表すこともあります。
片見月(かたみつき)
後に述べる「十五夜」と「十三夜」の月は両方とも見るものとされていて、一方だけしか月見をしないと「片月見(かたつきみ)」と呼ばれ、忌み嫌われるという風習がありました。
花鳥風月(かちょうふうげつ)
自然の美しい景色、またはその雅(みやび)やかなさまを表わした言葉です。
月輪(がちりん)
月の別称です。これに対して、太陽は日輪(にちりん)といいます。
寒月(かんげつ)
冬の寒々とした月を表わす言葉です。
【関連】 寒月の俳句
鏡花水月(きょうかすいげつ)
はかない幻のたとえです。鏡に映る花や水に映った月のように、目には見えても手に取ることができないという意味です。
月下美人(げっかびじん)
サボテン科の多肉植物の名称です。花は夜に開きはじめ、朝までに凋(しぼ)んでしまいます。
月食
地球が太陽と月の間に入り、地球の影が月にかかるために月が欠けて見える現象をいいます。
山月(さんげつ)
山の上に出ている月のことをいいます。
残月(ざんげつ)
明け方まで残っている月のことをいいます。
霽月(せいげつ)
雨上がりの澄んだ空の月のことを表わす言葉です。心がさっぱりと澄み切ってわだかまりがなく、さわやかなことを「光風霽月(こうふうせいげつ)」といいます。
雪月花(せつげつか)
文字通りに雪と月と花のことですが、四季おりおりに楽しめる景色のことも表わす言葉です。
田毎(たごと)の月
棚田や水田に映る月影のことで、「たごとづき」ともいいます。
長野の冠着山(かむりきやま、別名-姨捨山:おばすてやま)の田毎の月は優美なことで知られていて、古くから和歌などに詠まれてきました。
立待月(たちまちづき)
旧暦十七日の月のことです。月の出るのが待ち遠しくて夕方から立って待つという意味で、この名前が付けられました。
【参考】
- 十八日の月-居待月(いまちづき)
- 十九日の月-寝待月(ねまちづき)、臥待月(ふしまちづき)
- 二十日の月-更待月(ふけまちづき)、亥中(いなか)の月
月涼し
梅雨明けの爽やかな夜に月が見えることをいいます。古くから、夏の夜の月は涼しさの象徴とされてきました。
月の宴(えん)
月を眺めながらの宴(うたげ=宴会、さかもり)のことで、「月見の宴」「観月(かんげつ)の宴」ともいいます。
蜜月(みつげつ)
結婚して間もない頃のこと、または親密な関係にあることをいいます。英語の honeymoon の訳語としてできた言葉といわれています。
無月(むげつ)
雨が降ったり曇っていることによって月が見えないことをいいます。
望月(もちづき)
中秋の名月のことです。また、満ち足りていることの比喩(ひゆ)としても「望月」は用いられます。
なお、暦によっては「望(もち)」という表記がありますが、これも満月のことを意味しています。
夕月(ゆうづき)
夕方の月のことで、特に三日月のことをいう場合があります。
宵月(よいづき)
宵に出ている月のことで、旧暦八月初旬の宵に見えるものをいいます。
弄月(ろうげつ)
月を愛(め)でること、月を眺め楽しむことです。自然の風流なものを詩歌(しいか)に詠むことなどは「嘯風弄月(しょうふうろうげつ)」といいます。
「月」を含まない言葉
十六夜(いざよい)
旧暦十六日の夜、またはその夜の月のことです。
古くはためらうことを「いざよう」といいました。十五夜の次の日の月はためらうように出てくることから、この読みが「十六夜」に当てられました。
十五夜(じゅうごや)
旧暦の十五日の夜、またはその夜の月のことです。
八月は「八月十五夜」「中秋の名月」といわれます。この時期にとれる さといもを供えることから、芋名月(いもめいげつ)と呼ぶ地域もあります。
十三夜(じゅうさんや)
旧暦の十三日の夜、またはその夜の月のことです。
九月は「九月十三夜」「後の月」ともいわれます。栗や枝豆を供えることから、「栗名月(くりめいげつ)」あるいは「豆名月(まめめいげつ)」とも呼ばれます。
氷輪(ひょうりん)
氷のように冷たく光る月のことをいいます。
良夜(りょうや)
月の明るい夜のことで、特に中秋の名月(旧暦八月十五日)の夜のことをいいます。
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