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2月の俳句 30選 【有名俳人の名作から厳選】

稲荷神社の狐

2月の初旬には立春(りっしゅん)があり、「暦の上では~」ということも耳にしますが、実際に春らしさを感じることは少ないのではないでしょうか。

まだ冬の寒さも厳しい時期であり、そろそろ春の兆しを見つけたくなる頃ではあるのですが…

このページには、そのような 2月に関した「2月の俳句」といえるようなものを集めてみました。2月ならではの風物が詠まれた俳句を、是非ともじっくりと味わってみて下さい。

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目次

2月の俳句について

現代の暦(新暦)の 2月の行事や風物が読まれている句を集めました。

俳句の季語の季節感は旧暦によるものであり、ここに集めた句の季語の多くは「春」のものとなっています。

 

2月の俳句 30選

 

いつしかに 失せゆく針の 供養かな

【季語】針の供養

【作者】松本たかし

【補足】針供養(はりくよう)とは、使えなくなった針を供養する行事で、2月8日、12月8日、あるいはその両日に各地の寺社で行われます。

【参考】 針供養とは?

 

鶯の 日に光りつゝ 枝うつり

【季語】鶯

【作者】原 石鼎(はら せきてい)

【補足】「枝うつり(枝移り)」とは、鳥が枝から枝へと飛び移ることをいいます。

【関連】 鶯の俳句

 

鶯や 薬を秤る ものしづか

【季語】鶯 

【作者】平畑静塔(ひらはた せいとう)

【補足】「秤る」の読み方は「はかる」です。

 

鶯や 二月礼者に 疎からず

【季語】二月礼者

【作者】松瀬青々(まつせ せいせい)

【補足】二月礼者(にがつれいじゃ)とは、お正月には年始の挨拶ができなかったために 2月1日に年賀に回る人、または、その風習のことをいいます。

「疎からず」の読み方は「うとからず」です。

 

うめ折て 皺手にかこつ かをりかな

【季語】うめ

【作者】与謝蕪村(よさ ぶそん)

【補足】「皺手」の読み方は「しわて、しわで」です。「かこつ」は「なげいて言う、うらんで言う」の意です。

【関連】 梅の俳句  梅の季語と例句

白い梅の花

 

梅白し まことに白く 新しく

【季語】梅 

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

【補足】白い梅は、「白梅(しらうめ、はくばい)」と呼ばれます。

 

折りかけし 枝もありけり 猫柳

【季語】猫柳

【作者】鈴木花蓑(すずき はなみの)

【補足】猫柳(ねこやなぎ)は、ヤナギ科ヤナギ属の落葉低木です。

【関連】 猫柳の俳句

 

如月の 烈風釘を 打つ音す

【季語】如月

【作者】臼田亜浪(うすだ あろう)

【補足】如月(きさらぎ)は旧暦の2月の呼び名ですが、現代でも新暦 2月の別名として使われています。

 

きさらぎや 人の心の あらたまり

【季語】きさらぎ

【作者】吉分大魯(よしわけ たいろ)

【補足】大魯は江戸時代中期の俳人で、与謝蕪村に師事しました。

 

紅梅の 紅をうるほす 雪すこし

【季語】紅梅

【作者】松本たかし

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御秘蔵に 墨を摺らせて 梅見哉

【季語】梅見

【作者】宝井其角(たからい きかく)

【補足】御秘蔵(ごひぞう)とは、大事に可愛がって育てた人のことをいいます。「摺らせて」の読み方は「らせて」です。

 

足袋はかぬ 天草をとめ 絵踏かな

【季語】絵踏

【作者】青木月斗(あおき げっと)

【補足】江戸時代の後期には、旧正月(=旧暦の 1月1日)から絵踏(えふみ=踏み絵)が行なわれていました。天草地方では天草・島原の乱後に、厳しい宗教政策が行なわれました。

「足袋」の読み方は「たび」です。

 

二月尽 臙脂は妻の 好むいろ

【季語】二月尽

【作者】友岡子郷(ともおか しきょう)

【補足】二月尽(にがつじん)とは、二月が終わることをいいます。「臙脂」の読み方は「えんじ」です。

 

二月尽 大きな石から 村はじまる

【季語】二月尽

【作者】成田千空(なりた せんくう)

 

二月尽 風より殖ゆる 鳥のかず

【季語】二月尽

【作者】原 裕(はら ゆたか)

【補足】「殖ゆる」の読み方は「ゆる」です。

 

二月には 甘納豆と 坂下る

【季語】二月

【作者】坪内稔典(つぼうち としのり)

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二月はや 過ぎゆく日なり 日々の家事

【季語】二月

【作者】及川 貞(おいかわ てい)

【補足】家事(かじ)とは、家庭内のいろいろな事柄を意味します。

 

二月はや 天に影して ねこやなぎ

【季語】二月

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

 

二ン月や 天神様の 梅の花

【季語】二ン月

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】菅原道真(すがわらのみちざね)を天神様(てんじんさま)として信仰することは古くから行なわれていました。道真は梅の花を特に好んでいました。

東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ

 

二ン月や 松にもつれて 絲柳

【季語】二ン月

【作者】西山泊雲(にしやま はくうん)

【補足】「絲」は「糸」の旧字体です。

 

初午や 古き幟 もののかず

【季語】初午

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】初午(はつうま)とは、 2月の最初の午(うま)の日のことで、古くから稲荷詣でをする風習があります。現代では、これを新暦で行なうことが多くなりました。

「幟」の読み方は「のぼり」です。

【参考】 初午とは?

【関連】 初午の俳句

 

初午や 物種うりに 日のあたる

【季語】初午

【作者】与謝蕪村

【補足】物種(ものたね)とは、穀物、野菜、草花などの種のことをいい、種物(たねもの)と同義です。

豊川稲荷東京別院のお稲荷様

 

花の咲く 木は閙がしき 二月かな

【季語】二月

【作者】各務支考(かがみ しこう)

【補足】「閙がしき」の読み方は「さわがしき」です。

 

日の照れる 石も愛しき 二月かな

【季語】二月

【作者】三好達治(みよし たつじ)

 

鮒釣るに 雪のちらつく 二月かな

【季語】二月 

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】「鮒」の読み方は「ふな」です。

 

ほろ苦き 恋の味なり 蕗の薹

【季語】蕗の薹(ふきのとう)

【作者】杉田久女(すぎた ひさじょ)

 

三日月は そるぞ寒は さえかへる

【季語】さえかへる 

【作者】小林一茶

【補足】内藤丈草(ないとう じょうそう)の次の句とも通じるものが感じられます。

柊(ひいらぎ)に さえかへりたる 月夜かな 

【関連】 「冴え返る」の俳句

 

山雪に 焚く火ばしらや 二月空

【季語】二月

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】山雪(やまゆき)とは、山沿いや山間部に降る大量の雪のことをいいます。

 

夕づつの ひかり身にしむ 二月かな

【季語】

【作者】久保田万太郎(くぼた まんたろう)

 

立春や 雪に届きし 遺稿集

【季語】立春 

【作者】阿部みどり女

【補足】遺稿集(いこうしゅう)とは、故人の生前の書物や日記などをまとめたものです。

【関連】 立春の俳句

 

 


 関 連 ペ ー ジ 


⇒ 2月の季語 【一覧】

⇒ 如月の俳句

⇒ 冬の俳句【保存版】

⇒ 有名な俳句【永久保存版】

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