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文月の俳句 20選  -ふづき・ふみづき-

夏の雲と青空

文月という名前の由来は、七夕(たなばた)の日に詩歌などを献じたり、書物を風にさらしたりする風習があったためと言われています。

そして、「文月」は俳句の季語にもなっていて、これが詠み込まれた句には七夕と関連したものも多く残されています。

このページには、文月が詠み込まれた俳句の中から 20句を選びました。「文月」という言葉が持つ雰囲気に満ちたものばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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文月の俳句 20選

流し素麺

文月が季語として詠まれた句を集め、俳句の文字の五十音順に並べました。

なお、文月は俳句において夏の季語として扱われます。

 

 

朝々に 供華とりかふる 文月かな

【作者】吉武月二郎(よしたけ つきじろう)

【補足】供華(くげ)とは、仏前に花を供えること、またその花のことをいいます。「とりかふる」は「取り替える」の意です。

 

雲はやし あだかも文月 七日の夜

【作者】飯田蛇笏(いいだ だこつ)

【補足】「あだかも」は「あかも(恰も、宛も)」と同じで、「まるで、ちょうど、ちょうどその時」という意味です。

 

煌々と 三十路も末の 文月照

【作者】中村草田男(なかむら くさたお)

【補足】「煌々(こうこう)」とは、きらきらと光るさま、光り輝くさまを表現する言葉です。「三十路(みそじ)」とは、三十歳を意味します。

 

ささ降りや 文月の花 落ち流し

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

 

ななかまど 一枝は赤く 文月に

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

【補足】ななかまど(七竈)は、バラ科の落葉高木です。

 

文月の 牛のさびしい からだかな

【作者】飯島晴子(いいじま はるこ)

 

文月の 返しに落る 一葉かな

【作者】加賀千代女(かがのちよじょ)

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文月の 梶の実あかき 御山かな

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

【補足】梶の木(かじのき)はクワ科の落葉高木で、古くから神木(しんぼく)として尊ばれてきました。「御山」の読み方は「みやま、おやま」です。

 

文月の 葛がびつしり 最上川

【作者】皆川盤水(みなかわ ばんすい)

【補足】(くず)は、マメ科クズ属の多年草です。

 

文月の ものよ五色の 絲素麺

【作者】正岡子規(まさおか しき)

【補足】「絲素麺」の読み方は「いとそうめん」です。

 

文月の わが前をゆく 捨聖

【作者】佐藤鬼房(さとう おにふさ)

【補足】捨聖(すてひじり)とは、世俗のすべてを捨てた聖人という意味で、時宗(じしゅう)を開いた鎌倉時代の僧・一遍(いっぺん)のことをいいます。

 

文月や しほさゐと聴く 通り雨

【作者】上田五千石(うえだ ごせんごく)

【補足】「しほさゐ(潮騒)」とは、潮が満ちてくるときの、波の騒ぎ立つ音のことです。通り雨(とおりあめ)とは、さっと降って、すぐやむ雨のことをいいます。

 

文月や 硯にうつす 星の影

【作者】正岡子規

【補足】「硯」の読み方は「すずり」です。

 

文月や 空にまたるゝ ひかりあり

【作者】加賀千代女

夜明けの空

 

文月や 唯々白湯の かむばしく

【作者】野村喜舟(のむら きしゅう)

【補足】「唯々」の読み方は「ただただ」です。白湯(さゆ)とは、何もまぜていない湯のことで、お茶などに対していう言葉です。

 

文月や ひとりはほしき 娘の子

【作者】宝井其角(たからい きかく)

 

文月や 豆腐欠かさぬ 夜のつづき

【作者】石川桂郎(いしかわ けいろう)

 

文月や 六日も常の 夜には似ず

【作者】松尾芭蕉(まつお ばしょう)

 

文月や 屋根美しき 観世音

【作者】野村喜舟

【補足】観世音(かんぜおん)は「観世音菩薩(ぼさつ)」を略したもので、一般にいう「観音様(かんのんさま)」のことです。

 

文月を ひろげて長し あまの川

【作者】馬場存義(ばば ぞんぎ) 古来庵発句集

天の川

 

 


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