半夏生の俳句 20選  -はんげしょう-

雨に濡れる緑の葉

七月に入ると、暦で「半夏生」という文字を目にするようになります。この半夏生は、農家では田植えを終える目安にもなってきた日です。

また、葉の表面が白く変化する植物にも「半夏生(ハンゲショウ)」という名前を持つものがあります。

このページには、半夏生が詠み込まれた俳句の中から 20句を選びました。やがて梅雨も明けようかという頃の雰囲気を絶妙に表現した作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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半夏生の俳句 20

半夏生の花と葉

ハンゲショウ

「半夏生」「半夏雨」などが詠まれた句を集め、俳句の文字の五十音順に並べました。

半夏生は、俳句において夏の季語として扱われます。

【関連ページ】半夏生とは?

 

医通ひの 片ふところ手 半夏雨

【作者】大野林火(おおの りんか)

【補足】片ふところ手(かたふところで:片懐手)とは、和服を着ている時に手をふところに入れていることです。半夏雨(はんげあめ)とは、半夏生(はんげしょう)の日に降る雨をいいます。

 

いつまでも 明るき野山 半夏生

【作者】草間時彦(くさま ときひこ)

 

雲水の 銀座に佇てり 半夏生

【作者】鈴木真砂女(すずき まさごじょ)

【補足】「佇てり」の読み方は「てり」です。

 

抉り食ふ 鯛の目玉や 半夏生

【作者】鈴木真砂女

【補足】「抉り」の読み方は「えぐり」です。

 

汲まぬ井を 娘のぞくな 半夏生

【作者】池西言水(いけにし ごんすい)

【補足】古くには、半夏生の日には天から毒気が降るので、これを防ぐために井戸に蓋(ふた)をするということが行われていました。句中の「井」は「井戸」のことです。

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先を読む ことの空しさ 半夏雨

【作者】佐藤鬼房(さとう おにふさ)

【補足】「空しさ」の読み方は「むなしさ」です。

 

棕梠よりも 梧桐に風や 半夏生

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

【補足】棕梠(しゅろ:棕櫚、椶櫚)はヤシ科の植物、梧桐(あおぎり:青桐)はアオイ科アオギリ属の落葉高木です。

 

バッグ一つ 提げて入院 半夏雨

【作者】鈴木真砂女

 

花は葉に 隠れて咲ける 半夏生

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

半夏生 鰻食べたく なりにけり

【作者】鈴木真砂女

【補足】「鰻」の読み方は「うなぎ」です。

肝吸いの椀

 

半夏生 小松菜の根を 切り落し

【作者】鈴木真砂女

【補足】小松菜(こまつな)はアブラナ科の野菜で、冬菜(ふゆな)、鶯菜(うぐいすな)とも呼ばれています。

 

半夏生 灯す頃に 足袋を穿き

【作者】鈴木真砂女

【補足】「足袋を穿き」の読み方は「たびき」です。

 

半夏生 眠りつすぎし 沖のいろ

【作者】飯田龍太(いいだ りゅうた)

 

半夏生 葉を白く染め 梅雨あがる

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

 

半夏生 ひと忌む性に 悔のあり

【作者】及川 貞(おいかわ てい)

【補足】「忌む」「性」「悔」の読み方は、それぞれ「いむ」「さが、せい」「かい」です。

行燈に照らされる襖絵

 

一粒の 雨を広葉に 半夏生

【作者】桂 信子(かつら のぶこ)

 

一ト降りに さみしく暮れぬ 半夏生

【作者】大野林火

 

病室に 降る煤のあり 半夏生

【作者】石田波郷(いしだ はきょう)

【補足】「煤」の読み方は「すす」です。

 

含み吐く 旅籠の水や 半夏生

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

【補足】「旅籠」の読み方は「はたご」です。

 

水がめに 虫の湧きたり 半夏生

【作者】上村占魚(うえむら せんぎょ)

庭に置かれた水甕

 


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