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初夢の俳句 30選 -はつゆめ-

初夢にまつわる置物

初夢に関しては「一富士二鷹三茄子」という言葉があり、これは縁起が良いものとされています。

そして、「初夢」は俳句において新年の季語でもあり、多くの作品に詠み込まれてきました。

このページには、「初夢」が詠まれた俳句を多く集めました。お正月のお目出度い雰囲気に満ちた作品ばかりですので、どうかじっくりと鑑賞してみて下さい。

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目次

初夢の俳句 30選

「初夢」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。

どうぞ。ごゆっくりとご鑑賞なさって下さい。

 

 

鮮明な 初夢にして 怖きかな

【作者】能村研三(のむら けんぞう)

 

告ぐべくもなく初夢の みじかさよ

【作者】中村汀女(なかむら ていじょ)

 

初夢で 逢ひしを告げず 会ひにけり

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

初夢と 話しゐる間に 忘れけり

【作者】星野立子(ほしの たつこ)

 

初夢に 大き背中を 見たりけり

【作者】安東次男(あんどう つぐお)

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初夢に 河が光つてをりしのみ

【作者】加倉井秋を(かくらい あきを)

 

初夢に なにやら力出しきりし

【作者】岡本 眸(おかもと ひとみ)

 

初夢に 古郷を見て 涙哉

【作者】小林一茶(こばやし いっさ)

【補足】「故郷」は「ふるさと」と四文字でよみたいところ。句末の「哉(かな)」は詠嘆を表現する言葉です。

 

初夢に 見しふるさとは 明治の世

【作者】瀧 春一(たき しゅんいち)

 

初夢に 見たり返らぬ日のことを

【作者】日野草城(ひの そうじょう)

白い梅の花

 

初夢の いきなり太き 蝶の腹

【作者】宇佐見魚目(うさみ ぎょもく)

 

初夢の うきはしとかや 渡りゆく

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

【補足】「夢の浮橋(ゆめのうきはし)」は、はかないものの意で使われる表現です。

 

初夢の 大きうねりの 中にあり

【作者】池田秀水(いけだ しゅうすい)

 

初夢の 大きな顔が 虚子に似る

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】高浜虚子(たかはま きょし)は、明治中期から昭和中期にかけて活躍した俳人です。

 

初夢の 大波に音 なかりけり

【作者】鈴木真砂女(すずき まさじょ)

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初夢の 思ひしことを 見ざりける

【作者】正岡子規(まさおか しき)

 

初夢の ただしらじらと 覚めてなし

【作者】大野林火(おおの りんか)

 

初夢の なかに亡父母 会しけり

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

 

初夢の なかの高嶺の 雪煙り

【作者】飯田龍太(いいだ りゅうた)

【補足】高嶺(たかね)とは、高い峰・高い山を意味します。

 

初夢の なくて紅とく およびかな

【作者】三橋鷹女(みつはし たかじょ)

【補足】「および」とは、指(ゆび)のことです。

 

初夢の 何かわびしきことなりし

【作者】富安風生(とみやす ふうせい)

 

初夢の 二階より師に 呼ばれけり

【作者】岡本 眸

 

初夢の はかなくたのし 古衾

【作者】高橋淡路女(たかはし あわじじょ)

【補足】「古衾」の読み方は「ふるぶすま」です。

襖絵

 

初夢の 忘れやすさの 目出度けれ

【作者】高木晴子(たかぎ はるこ)

【補足】「目出度けれ」の読み方は「めでたけれ」です。

 

初夢は あたたかさのみ 覚えゐし

【作者】平井照敏(ひらい しょうびん)

 

初夢もなく穿く足袋の 裏白し

【読み】はつゆめもなくはくたびの うらしろし

【作者】渡辺水巴(わたなべ すいは)

 

初夢や 金も拾はず 死にもせず

【作者】夏目漱石(なつめ そうせき)

 

初夢や 富士飛び越えて 花に月

【作者】藤野古白(ふじの こはく)

 

初夢を 言ひあふに死の 一語あり

【作者】皆吉爽雨(みなよし そうう)

 

初夢を 話しゐる間に 忘れけり

【作者】星野立子

 

 


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