年末年始の伝統的な過ごし方について - 和 -
一年の最後の 12月になると、何かと忙しくなります。そして、お正月に向かって時が加速しているような気さえしてきます。
そんな中で、年末から年始にかけての予定を立てるのは、忙しいながらもとても楽しいものです。
このページでは、古くから年末年始の期間に行なわれてきた行事や風習などを振り返り、日本の伝統的な年末年始の過ごし方について考えていくことにしましょう。
目次
年末の伝統的な過ごし方
まずは年末の事柄からみていきましょう。
年の瀬の挨拶
近年はメールのやり取りが主流になっているので、手紙を書く機会はあまりないかもしれません。
それでも、礼状や手紙を書かなければならないことも皆無とは言えません。そのようなときには、手紙の出だしから手が止まってしまいがちです。
次のページでは、年の瀬の挨拶として、手紙などの時候の挨拶(書き始め)と結びの挨拶についてまとめましたので、参考にしてみて下さい。
羽子板を飾る
12月の中旬に、東京の浅草寺(せんそうじ)では羽子板市が開かれます。この羽子板を飾ることによって、いよいよお正月になるんだという心境になってきます。
しかし、羽子板はいつまで飾るものなのかは気になるところです。その飾る時期について、羽子板の由来なども含めたのが次のページです。
仕事納め
仕事納めは「御用納め(ごようおさめ)」とも呼ばれ、官公庁に特有なもののようにも感じられます。
しかし、民間企業でも官公庁に準じて仕事納めがあり、一年の締めくくりとなります。
そして、いよいよ待ちに待ったお正月休みへと…
大掃除
年末にきちんとしておきたいのが大掃除です。
大掃除の由来は平安時代の行事にさかのぼります。お正月を気持ちよく迎えるためにも、念入りにしておきましょう。
お正月飾り
大掃除が済めば、あとはお正月の飾りつけです。飾っているうちに気分も盛り上がってきますし、なかなか楽しいものです。
しかし、これも羽子板と同じように、いつまで飾っておくのかが少し気になります。つぎのページではお正月飾りの飾る時期について考えています。
一夜飾り
お正月飾りを余裕をもって飾れればよいのですが、「忙しくて大みそかまでに飾れなかった」、「忙しくて気がついたら大みそかだった」というようなこともありがちです。
すると、「一夜飾り」という言葉が頭をよぎる人もいるでしょう。次のページでは、その対処法をまとめました。
年越しそば
お正月の飾りつけも終わって大晦日(おおみそか)を迎えると、やはり年越しそばで締めくくりたいものです。
いつ食べるかについては特にこだわらなくてもよいのですが、年越しそばを食べる意味と由来については確認しておきたいですね。
除夜の鐘
そして、いよいよお正月を迎えるカウントダウンとも言えるのが除夜の鐘ではないでしょうか。
夜更けに聞く鐘の音は日本的であり、過ぎ去ってゆく一年にあった出来事も思い出されてきます。
年始の伝統的な過ごし方
そして、いよいよ年が明けてお正月を迎え、気持ちも改まります。
えと
年が明けて「えと」が変わりますが、去年のえとが頭に残っていると、新しいものに馴染むのに少し時間がかかります。
また、えとの順番を指折り数えて確認したくなります。
年女・年男
年女(年男)とは、その年の十二支が生まれた年のものと同じになった女性(だんせい) のことをいいます。
意外にこれと混同しがちなのが「厄年」で、年女(年男)=厄払いという連想が起こりやすいですね。
日本の文化
お正月は特に、日本的なもの、日本の文化を強く意識する時期といえるでしょう。
次のページでは、衣・食・住・生活についての日本の文化についてまとめました。
新年の俳句
日本文化の中でも文芸、特に俳句は世界的にも評価を受けています。
次のページに選んだ俳句は、お正月気分をさらに盛り上げてくれるものばかりですので、是非味わってみて下さい。
元旦、元日
近年は使い分けを混同しているものもありますが、本来は元旦(がんたん)と元日(がんじつ)は別の言葉です。
ですから、「1月1日 元旦」や「1月 元日」といった使い方は誤りといえるのです。
三が日
最近は「三が日」とするのが主流ですが、従来は「三箇日」という漢字で表記されてきました。
初夢
初夢はいつ見る夢のことをいうのかについては、いくつかの説があります。
また、縁起のよい初夢として「一富士 二鷹 三茄子(いちふじ にたか さんなす)」というものがありますが、この続きがあるのをご存知ですか?
お雑煮
お雑煮(ぞうに)には地域によってさまざまな違いがあります。そこで、あくまで代表的なものですが、各地域のお雑煮の特色をまとめてみました。
初詣
初詣(はつもうで)はいつまでに行くものなのか? 元日、三が日、松の内、一月中など人によって様々です。
鳥居
初詣に神社へ行くと、必ずくぐるのが鳥居(とりい)です。はたして、この鳥居は「門」ということもできますし、「結界(けっかい)」と考えることもできます。
お賽銭
初詣の際のお賽銭(おさいせん)の金額は、「ご縁がありますように」の 5円が多いのかもしれません。
その他にも、「できるだけ多くのご利益を」という気持ちがこもった語呂合わせがいくつもあります。
おみくじ
初詣では、これからの一年を占うという意味でおみくじを引きたくなりますね。
この吉凶には多くの種類がありますので、次のページで順番を確認してみて下さい。
厄払い
厄払いはお正月に限って行なうものではありませんが、初詣の際にという人は多くみられます。
破魔矢
初詣をしたお寺や神社では、破魔矢(はまや)が授与されます。
これは、その年の良運を射止める縁起物(えんぎもの)として人気が高いものですね。
七福神
七福神(しちふくじん)はおめでたい存在であり、縁起物としても好まれています。お正月には各地で七福神巡りが行なわれます。
しかし、七福神すべての名前をスラスラといえるでしょうか? 次のページでは、語呂合わせによる覚え方も紹介しています。
七草粥
七草粥(ななくさがゆ)は、お正月気分も少しずつ抜けてきた 1月7日に食べる料理です。
この日は人日の節句(じんじつのせっく)であり、七草の節句、または単に七草ともいいます。
床の間
人日の節句を過ぎると、お正月飾りなども片付けられていきます。残っているのは鏡餅くらいでしょうか。
この鏡餅は、かつては床の間に置かれることが多かったものです。次のページでは、近年の住宅事情から見かけることが少なってきた床の間の意味についてまとめてみました。
鏡開き
そして鏡開きを行なうと、お正月もいよいよ終わりといえるでしょう。この鏡開きは、関東と関西では日付が違います。
また、鏡餅を割るときは刃物を使わないようにするという注意点があります。
小正月
小正月(こしょうがつ)は 1月15日で、本来は旧暦の 1月15日のことなのですが、現代では新暦の 1月15日に小正月の行事をすることが多くなりました。
小正月という名前は、1月1日(または 1月 1日から 1月7日)を大正月(おおしょうがつ)とよぶのに対するものです。
旧正月
旧正月とは、旧暦による正月のことです。したがって、旧暦の 1月1日が旧正月の元日、旧元日になります。